【健康寿命】友達と続ける健康習慣が人生を変える

「健康のために、歩いたほうがいいのは分かっている。でも一人だと続かないんだよなぁ…」
そんな気持ち、ぼくもさんざん味わってきました。
仕事が忙しい日、天気が悪い日、なんとなく気分が乗らない日…。
一人で続ける健康習慣は、ちょっとしたきっかけで止まってしまいやすいものです。
ところが、不思議なもので「友達と一緒にやる」と空気が変わります。
約束があるからサボりにくくなり、雑談しながら歩いていたら、いつの間にか予定より長く歩いていた…なんてこともよく起こります。
この記事では、「友達と続ける健康習慣」がどうして健康寿命にとって心強い味方になるのか、そして具体的にどんな続け方があるのかを、人生の後半戦を生きる仲間として、一緒に考えていきたいと思います。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
友達と続ける健康習慣が「健康寿命」を支えてくれる理由
そもそも「健康寿命」ってどんなもの?
まず、この記事でいう「健康寿命」とは、「大きな介助を受けずに、自分の足で歩き、自分の意志で生活を楽しめる期間」のことだとイメージしてください。
厚生労働省が示している健康寿命延伸プランでは、「できるだけ長く元気に生活できる期間を伸ばしていこう」という方針が打ち出されています。数値の目標もありますが、私たち一人ひとりにとって大切なのは、「何歳まで、どんなふうに暮らしていたいか」というイメージです。
ベッドの上の時間を減らすことよりも、「笑いながら歩ける時間」「好きな人とごはんを食べられる時間」を伸ばしていく。この記事ではそんな視点で話を進めていきます。
健康寿命と「身体活動」「社会参加」の関係
国の資料では、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨シートなどで、
「今より少しでも多く身体を動かすこと」や「日常生活で歩く時間を増やすこと」が勧められています。具体的には、歩行などの活動を1日40分以上(およそ6,000歩)行うと、生活習慣病の予防に役立つとされています。
また、同じく厚生労働省の資料では、身体活動量が多い人ほどさまざまな病気のリスクが低いことが示されています。ここでポイントになるのが、単に運動をするだけでなく、「外出」「社会参加」も健康に良い影響を与えると考えられていることです。
友達と一緒にウォーキングをしたり、サークルに参加したりするのは、まさに「身体活動」と「社会参加」を同時に満たす行動と言えそうです。
なぜ友達と一緒だと続きやすいのか
心理学の世界では、人が行動を続けるためには「楽しさ」「安心感」「ちょっとした義務感」があると良いと考えられています。
- 友達と歩けばおしゃべりの楽しさがある
- 気心の知れた仲間がいれば安心できる場になる
- 「約束したから、行っておこうかな」というほどよい義務感が働く
一人でジムに行くよりも、友達と「行くね」と約束している方が、足が向きやすいのは自然なことなのかもしれません。
一人では続きにくい「健康習慣」がなぜ途切れてしまうのか
まずは、どうして一人だと続けにくいのかを、少し整理してみましょう。
「やる気」頼みの健康習慣は揺れやすい
多くの人が、健康習慣を始めるときにこう思います。
- 「今度こそ頑張るぞ」
- 「気合いを入れて一日1万歩歩こう」
- 「甘いものを全部やめよう」
ところが、人のやる気は波があります。仕事が立て込んだり、家族の用事が増えたり、季節が変わったり…。
「やる気」がベースになっていると、その波に合わせて行動が大きく揺れてしまいます。
一人だと「ちょっとくらい」が積み重なりやすい
一人で続けていると、こんな独り言が出てきやすくなります。
- 「今日は雨だから、やめておこう」
- 「飲み会明けだし、また明日からでいいか」
- 「歩くつもりだったけど、テレビが面白いから今日はいいや」
もちろん、休む日があってもかまいません。ただ、誰にも見られていないと、小さなサボりが積み重なりやすいのも事実です。
人生後半は「環境の変化」も続けにくさの原因に
40代以降になると、
- 仕事の役割の変化
- 子どもの独立や親の介護
- 退職や単身赴任の終わり
など、生活のリズムそのものが変わる出来事が増えてきます。
昨日まで順調だった健康習慣が、こうした変化をきっかけにストンと途切れてしまうことも少なくありません。
だからこそ、「自分一人の力」だけに頼らない仕組みづくりが大切になってきます。その強い味方が、友達とのつながりです。
友達と一緒にできる健康習慣アイデア
ここからは、友達と一緒に取り組みやすい健康習慣を、具体的に見ていきましょう。難しいことは抜きにして、「これならできそう」と感じるものからイメージしてみてください。
①ウォーキング仲間になる
もっとも始めやすいのが、ウォーキング仲間です。
- 家が近い友達と、週に2〜3回、朝か夕方に30分歩く
- 同じ駅を使う同僚と、一駅分だけ歩いて帰る日を決める
- 月に1回だけ、少し遠くの公園に「遠足ウォーキング」に出かける
厚生労働省の身体活動・運動ガイド2023では、歩行などの活動を1日40分程度行うことが目安として紹介されています。ただし、いきなり長時間歩く必要はありません。
「今より10分だけ増やしてみる」くらいの気持ちでスタートしてみると、負担がぐっと軽くなります。
スポーツ庁の特集ページでも、「いつもの歩行時間に10分プラスする」ことが血管の健康維持に役立つと紹介されています(数字で見る!たった『10』分プラスで病気が防げる?)。
友達とのおしゃべりタイムをその10分にあてると、楽しみながら歩数を増やせそうです。
②オンライン報告&応援グループをつくる
「時間が合わなくて、一緒に歩くのは難しい」という人には、オンラインでの報告グループがおすすめです。
- LINEグループで、毎日「今日の歩数」や「やったこと」を一言書き込む
- 週に1回、体調や気づきを共有する「ゆるオンライン反省会」をする
- 写真付きで「今日の空」「今日の公園」などを送り合う
ポイントは、結果を競う場ではなく、「やったことを認め合う場」にすることです。
「今日は2,000歩しか歩けなかった」と書いても、「それでも外に出られたね」「無理しすぎないのが一番だよ」と返ってくるような安心した場だと、続けやすくなります。
③一緒に料理をして「ヘルシーごはん会」を開く
健康習慣というと運動ばかり思い浮かべがちですが、一緒に料理をすることも立派な健康づくりです。
- 月に1回、友達の家を順番に回りながら「ヘルシーおかず」を1品ずつ持ち寄る
- スーパーで「たんぱく質がとれる食材」を一緒に選び、簡単なレシピを試す
- オンラインでレシピを共有し、「今月のヘルシーメニュー」を決める
キッチンに立っている時間そのものが軽い運動になりますし、何より「おいしいね」と言い合える時間が心の栄養になります。
栄養バランスについて詳しく知りたい方は、厚生労働省が監修している栄養情報サイトや、自治体の健康づくりページも参考になります。
④趣味と組み合わせる「健康サークル」をつくる
歩くことがあまり好きでない場合は、趣味と健康を組み合わせるのもいい方法です。
- 写真が好きな友達と「季節の花を撮る散歩会」を開く
- 歴史好きの仲間と「史跡ウォーク」を企画する
- カフェ好きの友達と「歩いて行ける範囲のカフェ巡り」を楽しむ
「運動しに行く」というより、「楽しみのついでに歩数が増えている」という感覚のほうが、人生後半には合っているのかもしれません。
友達と続ける健康習慣で大切にしたい3つのポイント
どんなに良い習慣でも、続ける中でストレスが大きくなってしまっては本末転倒です。ここでは、友達と健康習慣を続けるうえで意識しておきたいポイントを整理しておきます。
①ペースや価値観の違いを認め合う
友達と言っても、
- 歩くスピード
- 体力
- 健康への意識
などは人それぞれです。
「自分はもっと歩きたいのに」「あの人は全然やる気がない」と感じ始めると、せっかくの友情が窮屈になってしまいます。
「同じペースで歩ける人」だけが良い仲間とは限りません。
体力差がある友達とは、
- 最初の10分だけ一緒に歩き、あとは各自のペースにする
- 距離ではなく「一緒に歩き始めること」を目標にする
など、互いに無理をしない形を話し合ってみるのがおすすめです。
②競争ではなく「応援の場」にする
数字を比べ始めると、いつの間にか競争になってしまうことがあります。
- 「今日は1万歩歩いたよ!」
- 「私は8,000歩しか歩けなかった…」
こんなやり取りが続くと、歩数が少ない日ほどグループに顔を出しにくくなってしまいます。
健康習慣を長く続けるためには、「できた日も、できなかった日も受け止める」雰囲気がとても大切です。
おすすめなのは、
- 「やったこと」ではなく「感じたこと」を共有する
- 「すごい!」より「よくやったね」「それでも外に出たのえらいよ」と声をかけ合う
といった、評価よりも共感を重視した会話です。
③持病や体調には必ず配慮する
40代〜70代の世代になると、血圧や血糖値、関節の痛みなど、体の気になるところも増えてきます。
持病がある場合や、医師から運動について指示が出ている場合には、主治医のアドバイスを最優先にしてください。
厚生労働省の運動ガイドでも、「個人差を踏まえ、今より少しでも多く身体を動かすことから始める」「体力に応じて量や強度を調整する」ことが大切だとされています。
友達と一緒に始めるときも、お互いの体調や事情を尊重しながら、無理のない形を選んでいきたいところです。
年代別・友達と楽しむ健康習慣のヒント
40〜50代:仕事仲間やママ友・パパ友と「すき間時間ウォーク」
40〜50代は、仕事や子育てが忙しい時期でもあります。
この年代では、「がっつり運動の時間をつくる」よりも「すき間時間を活かす」ことが現実的かもしれません。
- 職場の同僚と「昼休みにビルの周りを一周しよう」と誘い合う
- 在宅勤務の日は、オンライン会議が終わったら5分だけ近所を歩く約束をする
- 子どもの習い事の待ち時間に、ママ友・パパ友と一緒に周囲を散歩する
「まとまった時間が取れないから何もしない」のではなく、
「5分でも10分でも、友達と一緒に体を動かす」という発想に切り替えると、続けやすさがぐっと変わってきます。
60〜70代:地域サークルやオンラインコミュニティを活用する
60〜70代になると、仕事をリタイアしたり、子育てが一段落したりして、時間の使い方に余裕が出てくる方も多いと思います。
この年代では、「地域のつながり」や「趣味のサークル」を健康習慣に結びつけていくのがおすすめです。
- 自治体が主催する健康教室やウォーキング教室に参加する
- 公民館や地域センターのサークル(太極拳・健康体操・ダンスなど)をのぞいてみる
- オンラインで同年代の仲間とつながれるコミュニティを探す
東京都福祉保健局をはじめ、多くの自治体で高齢者の健康づくりや社会参加に関する情報が公開されています。
お住まいの地域のホームページをのぞいてみると、「こんな教室が近くで開かれていたんだ」という発見があるかもしれません。
「誘える友達がいない」と感じるときの考え方
ここまで読んで、「そもそも一緒に歩く友達が思いつかない」と感じた方もいるかもしれません。
その気持ちも、もちろん自然なものです。
「昔からの友達」だけにこだわらない
健康習慣を一緒に続ける相手は、必ずしも学生時代からの親友である必要はありません。
- 職場でよく顔を合わせる人
- スーパーでよく会うご近所さん
- 同じ犬の散歩コースで挨拶を交わす人
そういった「ゆるい知り合い」から始めてみるのも一つの方法です。
「最近、少し歩くようにしてるんですよ」と雑談を交えながら話してみると、
「私も運動しなきゃと思ってて…」と意外な反応が返ってくることもあります。
「人見知りだから…」という人こそ、ほんの一歩だけ踏み出す
人見知りの方にとって、「新しい人間関係をつくる」というのはハードルが高く感じられるかもしれません。
そんなときは、いきなり友達になろうとするのではなく、
- 健康教室やイベントに「一人で参加してみる」
- 初回は「見学だけ」させてもらう
- オンラインのコミュニティで、まずは読むだけ参加する
といった、「つながりの入口に立ってみるだけ」の一歩からでも十分です。
健康寿命のための人間関係づくりは、マラソンではなく散歩のようなもの。ゆっくり、自分のペースで広げていければそれで良いのだと思います。
ぼく自身が感じた「誰かと続ける」ことの力
ここで少しだけ、サイト運営者である和久井朗としての実感もお話しさせてください。
ぼくは過去に何度もリバウンドを繰り返し、
「一人で頑張っては、一人で挫折する」というサイクルから抜け出せずにいました。
そんな中でライザップに通うことになり、トレーナーや同じように頑張る仲間の存在に支えられながら、少しずつ生活が変わっていきました。
食事内容を報告したり、トレーニングの進み具合を共有したり…。
「自分のことを見てくれている人がいる」という感覚が、どれほど心強かったかは言葉にしきれません。
その経験については、リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】にまとめています。
そこでも触れていますが、ぼくにとってトレーナーは、ある意味で「健康習慣を一緒に続けてくれる友達」のような存在でした。
もちろん、すべての人がライザップに通う必要はありません。
ただ、「誰かと一緒に続ける」ことの力は、多くの人に共通しているのではないかと感じています。
友達と続ける健康習慣がもたらす、人生後半の変化
最後に、友達と健康習慣を続けることで、人生後半にどんな変化が起こりうるかを、イメージしてみましょう。
①「会話のテーマ」が増える
ウォーキングや料理など、共通の健康習慣があると、会話のテーマが増えます。
- 「この前の公園の桜、もう咲き始めてたね」
- 「この間のレシピ、家族にも好評だったよ」
- 「最近、階段が前より楽に感じるんだ」
こうした何気ない会話の積み重ねが、心をじんわりと温めてくれます。
②「できること」が少しずつ増えていく
最初は10分歩くだけで息が上がっていた人でも、
友達と続けていくうちに、
- 「前より遠くまで歩けた」
- 「旅行先でもよく歩けた」
- 「孫と公園で遊んでも、疲れにくくなった」
といった変化を感じるようになるかもしれません。
「できることが増えていく感覚」は、自信や自己肯定感にもつながっていきます。
③「老い」に対するイメージが変わる
友達と顔を合わせ、「また歩けたね」「来週も行こう」と笑い合っていると、
年齢を重ねることそのものへのイメージも、少しずつ変わってきます。
「年をとる=できないことが増える」ではなく、
「年を重ねても、一緒に笑いながら続けられることがある」という実感を持てると、
人生後半の景色が少し明るく見えてくるのではないでしょうか。
今日からできる、小さな一歩
ここまで読んでくださったあなたに、最後にいくつか「今日からできる小さな一歩」をご提案します。
- スマホの連絡先を眺めて、「一緒に歩けそうな人」を一人だけ思い浮かべてみる
- その人に「最近、少し歩くようにしてるんだ」とメッセージを送ってみる
- いきなり誘うのが難しければ、「自分は今日こんな散歩をしたよ」と写真だけ共有してみる
- 自治体のホームページで、近くの健康教室やウォーキングイベントを検索してみる
- 自宅の近くで、お気に入りの散歩コースになりそうな道を探してみる
どれも、大きな決意はいりません。
でも、こうした小さな一歩が、数か月・数年後には、「友達と笑いながら歩いている自分」につながっていくかもしれません。
健康寿命は、「いつかどこかで延ばすもの」ではなく、
今日の10分、今日の一歩の積み重ねから育っていくものだと感じています。
あなたの周りにも、きっと「一緒に歩ける誰か」がいるはずです。
その誰かと続ける健康習慣が、これからの人生を静かに、でも確かに変えていきますように。

