【健康寿命】心が折れそうな時に思い出したい“歩幅の話”

がんばっているのに、体も心もクタクタで、ふと「もう無理かな」と感じてしまう日がありますよね。
そんなときに思い出してほしいのが、「歩幅」のイメージです。
元気なときは大股でスタスタ歩けても、疲れているときには自然と歩幅が小さくなります。
それでも、足を前に出し続けているかぎり、ちゃんと前には進んでいます。
健康づくりやボディメイクも同じで、「一度に進む量=歩幅」をその日の状態に合わせて変えていけば、心が折れにくくなります。
この記事では、40〜70代の人生後半を生きる仲間として、「歩幅の話」を健康寿命の視点からゆっくり紐といていきます。
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心が折れそうになるのは、「前に進もう」としている証拠
まずお伝えしたいのは、「心が折れそう」になるのは、決して弱いからではないということです。
むしろ、それだけ真剣に、自分の体やこれからの人生と向き合っている証のように思います。
40〜70代は、心と体の負荷が重なりやすい時期
人生の後半に差しかかると、
- 仕事の責任が重くなる
- 親の介護や家族のサポートが増える
- 自分の体力の衰えを実感し始める
- 老後のお金や住まいを考え始める
など、心配ごとややることが一気に増えていきます。
「健康のために運動もしないと」「食事も整えないと」と頭では分かっていても、心も体もフル回転で、正直ヘトヘト…という方は少なくないはずです。
そのうえで、「毎日○○しなきゃ」「完璧に続けなきゃ」と自分を追い込んでしまうと、どこかのタイミングでポキっと心が折れてしまいやすくなります。
健康寿命は「マラソン」だから、途中で息切れして当然
厚生労働省の情報サイト「e-ヘルスネット」では、健康寿命を「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と説明しています。
平均寿命と比べると、男性で約9年、女性で約12年の差があるとも紹介されています。
つまり、「長く生きる」だけでなく、「できるだけ長く元気に動ける期間を延ばしていこう」というのが、これからの大きなテーマになっているわけですね。
そう考えると、健康寿命は短距離走ではなく「マラソン」に近いイメージです。
最初から全力疾走してしまうと、どこかで息切れしてしまいます。
だからこそ、途中でペースを落としたり、歩いたり、給水したりしながら進んでいくことが自然です。
「心が折れそう」と感じるときは、ペース配分を見直すタイミングと考えてみてもよさそうです。
歩幅を変えるように、「一度に進む量」を調整してみる
では、具体的にどんなふうに歩幅=一度に進む量を変えていけばいいのでしょうか。
ここでは、「元気なとき」「ほどほどのとき」「しんどいとき」の3パターンで考えてみます。
元気なときは「大きな歩幅」で進んでみる
体も心も軽くて、「よし、やるぞ」とやる気が湧いている日は、歩幅を少し大きめにしても大丈夫なタイミングです。
- いつもより少し長めに歩いてみる
- 階段を一つ多く上がってみる
- 夕食のご飯を「小盛り」にしてみる
こうした「ちょっと頑張る一歩」は、体力や筋力を底上げしてくれることが多いです。
ただし、「今日がんばれたから、明日も必ず同じだけ頑張らないと」とは考えないことが大切です。
大きな歩幅の日もあれば、小さな歩幅の日もある。
トータルで見て前に進んでいれば、それで十分と捉えていきたいですね。
疲れているときは「小さな歩幅」に切り替える
仕事が立て込んでいたり、眠りが浅かったり、気分が落ち込みがちな日は、無理を重ねるより、最初から「今日は歩幅を小さくしよう」と決めてしまうほうが、心も体も守りやすくなります。
- ウォーキングの代わりに、家の中で足踏みをする
- 筋トレの代わりに、ゆっくり深呼吸とストレッチだけにする
- 食事のコントロールも、「今日は夜だけ気をつける」にしてみる
一見「サボっている」ように感じてしまうかもしれませんが、
実はこれも立派な「前に進む一歩」です。
大事なのは、完全にゼロにしてしまわず、細い糸だけでもつないでおくこと。
それさえ守れれば、また元気になったときに、歩幅を広げ直すことができます。
どうしてもつらい日は、「立ち止まる」選択もアリ
中には、「今日は何をやっても無理」「体が重くて動けない」という日もあるかもしれません。
そんなときは、思い切って立ち止まることも、自分を守る大事な戦略です。
- 「今日は完全休養の日」と割り切る
- 睡眠をしっかりとることだけに集中する
- 好きな音楽やドラマを楽しんで、心をゆるめる
マラソンでも、給水所で立ち止まって水を飲むランナーがいます。
それと同じように、「休む」ことも含めて、一つの長いレースだと考えてみると、気持ちが少しラクになるかもしれません。
健康寿命の視点から見た「歩幅調整」の意味
歩幅の話は、メンタル面の守り方としても大切ですが、健康寿命という長いスパンで見ても、とても大事な考え方です。
無理を重ねるより、「細く長く」続けたほうが結果的にプラス
厚生労働省が公表している資料によると、2022年の日本人の健康寿命は、男性72.57歳、女性75.45歳とされています。
平均寿命との差は、男性で約8〜9年、女性で約11〜12年ほどあるようです。
この「差」を少しでも縮めていくには、
短期間だけ極端なダイエットをしたり、一時的に激しい運動をするよりも、
- 軽めの運動を長く続ける
- 食生活を「ほどほど」に整え続ける
- 心のストレスをため込みすぎない
といった「細く長く」の積み重ねのほうが、現実的で、効果も期待しやすいと考えられます。
そのためには、調子が悪い日にも完全にゼロにしないための「歩幅調整」が、とても役に立つのです。
体力もメンタルも「波」があって当たり前
年齢を重ねるほど、体力や気力の波は大きくなっていきます。
よく眠れた日とそうでない日、忙しい時期と落ち着いている時期、どちらもありますよね。
その波を「ダメな自分」と責めるのではなく、
- 今日は波の“谷”だから、小さな歩幅の日にしよう
- 明日は少し戻ってきそうだから、歩幅を少し広げてみよう
と、海の満ち引きを見守るような気持ちで付き合っていくと、心がずいぶん軽くなります。
歩幅を小さくする「運動の工夫」
ここからは、実際の生活の中で、歩幅を小さくしながらも健康寿命につながる動きを続けるための、具体的なアイデアを紹介していきます。
① 10分ずつの「小さな歩き時間」を散らしてみる
厚生労働省の資料では、1日あたりの歩数の目安として、成人は約8,000歩、高齢者は約6,000歩という数字が示されていますが、これはあくまで平均的な目標値です。
実際の生活では、いきなりこの数字を目指さなくても大丈夫です。
同じく国の資料には、「1日に10分程度の歩行を数回行うだけでも、健康上の効果が期待できる」といった内容も紹介されています。
ここからヒントをもらって、
- 朝、家の周りを10分だけ散歩する
- 昼休みに職場の近くを10分歩く
- 夕食後に家の前を5〜10分ゆったり歩く
というように、「小さな歩き時間」を1日の中に散らしていくイメージを持つと、気持ちのハードルが下がります。
② 歩幅もスピードも「今日はこれぐらいでOK」にする
ウォーキングというと、「大股で早歩きしないと意味がない」と思ってしまいがちですが、必ずしもそうとは限りません。
その日の体調や気分に合わせて、
- 歩幅をいつもの7〜8割にする
- スピードを落として「風景を楽しむ散歩」にする
- 疲れている日は、買い物ついでの歩きだけにする
といった調整をしていくことで、「続けられるウォーキング」が作りやすくなります。
日本スポーツ協会が紹介している高齢者向けの運動プログラムでも、「無理をせず、自分に合ったレベルから始めること」が大切だとされています。
がんばりすぎず、自分のペースを守りながら歩いていきたいですね。
③ 足腰に不安がある人は「支え」を上手に使う
ひざや腰に不安がある方は、無理に速く歩こうとせず、
- 手すりのある道や、公園の平らなコースを選ぶ
- 歩行用のポール(ポールウォーキング)を取り入れてみる
- 疲れたらすぐ座れるよう、ベンチのある場所を散歩コースにする
など、「支え」を上手に使うのも一つの方法です。
ポールを使ったウォーキングは、全身運動になりつつも、足腰への負担を減らしやすい運動法として紹介されることもあります。
道具を使うことは、決して甘えではありません。
「続けられる歩き方」を見つける工夫と考えてみてください。
歩幅を小さくする「心と習慣の工夫」
歩幅の調整は、体の動きだけでなく、心の持ち方や習慣の作り方にも大きく関わってきます。
ここでは、メンタル面で歩幅を小さくするためのアイデアをまとめてみます。
① 目標の言葉を「ゆるめ」に言い換える
自分にかける言葉が厳しすぎると、心がどんどん疲れてしまいます。
たとえば、こんな言葉をよく使っていないでしょうか。
- 「毎日30分歩かないとダメ」
- 「今日はサボってしまったから、もう終わりだ」
- 「こんな調子じゃ、健康寿命なんて延びるはずがない」
このような言葉は、無意識のうちに心の負担を大きくしてしまうことがあります。
代わりに、
- 「歩ける日は30分を目安にしてみよう」
- 「今日は休憩日。明日からまた少しずつ再開すればいい」
- 「今できることを続けていけば、きっと将来の自分が楽になる」
といった「ゆるめの言葉」に言い換えてみると、心の歩幅がふっと広がります。
② 比べる相手を「他人」から「昨日の自分」に変える
同年代の友人が元気にランニングしていたり、SNSで見知らぬ人の「劇的ビフォーアフター」を目にしたりすると、つい比べて落ち込んでしまうことがあります。
そんなときは、比べる相手を思い切って「昨日の自分」だけにしてしまいましょう。
- 昨日より1分長く歩けた
- 昨日より1回多くストレッチができた
- 昨日より1口だけ、ご飯の量を減らせた
こうした小さな変化に目を向けていくと、自分のペースで進んでいる感覚が育っていきます。
健康寿命のレースは、「自分対自分」の長い付き合いです。
他人のコースに入り込まず、自分のコースを大事にしていきたいですね。
③ 心が折れそうなときに読み返す「一言メモ」を作る
気持ちが落ち込んだときは、考えすぎてさらに沈んでしまうことがあります。
そんな悪循環を断ち切るために、調子の良いときに、自分を励ます短い言葉をメモしておくのもおすすめです。
たとえば、
- 「歩幅を小さくしても、前に進めばいい」
- 「今日は“続けた自分”をほめる日」
- 「10年先の自分に、少しだけプレゼントを送っているところ」
こうした言葉を、スマホのメモや手帳に書いておいて、心が折れそうなときに読み返すだけでも、気持ちが少し柔らかくなることがあります。
筆者自身も「歩幅調整」で乗り越えてきた
ここまで歩幅の話を書いてきましたが、これは僕自身がライザップでのボディメイクに挑戦してきた中で、何度も助けられてきた考え方でもあります。
最初は「大股」で走り出して、息切れしかけた
54歳のときにライザップに挑戦した頃は、
「毎回全力でやらないと意味がない」「食事も完璧に守らないと失敗する」と力んでいました。
もちろん、その勢いがあったからこそ、最初に大きく体重が減った部分もあったのですが、
同時に、
- 仕事が忙しい日にジムに行けないと、ひどく自分を責めてしまう
- 食事が少し乱れただけで、「もうダメだ」と投げ出したくなる
という、「心が折れそうな瞬間」も何度も経験しました。
「今日はジムに行けただけで合格」にしてみた
そんな中で少しずつ学んでいったのは、
「その日の歩幅は、その日の体調や生活に合わせていい」ということです。
- 疲れている日は、ジムに行けただけで合格
- トレーニングの内容も、「今日は軽め」「今日はフォームの確認」と目的を変える
- 食事も、「完璧」を目指すのではなく、「昨日より一つだけ良くする」にしてみる
こうした「歩幅調整」を覚えたことで、心が折れそうになっても、
ゼロには戻らず、また前を向きやすくなりました。
詳しい体験談は、リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】にもまとめています。
同じように悩んでいる方のヒントになればうれしいです。
「歩幅」を意識すると見えてくる、自分らしい健康ペース
最後に、この記事でお伝えしたかったことを、もう一度まとめてみます。
- 心が折れそうになるのは、真剣に前に進もうとしている証
- 健康寿命はマラソンのような長いレースなので、ペース配分がとても大切
- 元気な日には大きな歩幅で進み、しんどい日は歩幅を小さくしていい
- どうしてもつらい日は、「立ち止まる」ことも前向きな選択
- 運動も食事も、完璧より「細く長く」続けることが、未来の自分を助けてくれる
歩幅を小さくした自分を、「情けない」と責める必要はありません。
それはむしろ、自分の体と心を大事にしながら、長く歩き続けるための知恵だと思います。
今日のあなたの歩幅がたとえ小さくても、
昨日より少しだけ前に進んでいるなら、それで十分です。
健康寿命のゴールは、「最後まで元気に、自分らしく生きること」。
そのためのペースづくりに、この“歩幅の話”が少しでもお役に立てばうれしいです。
どうか、これからも自分のペースで。
小さな一歩を、いっしょに重ねていきましょう。

