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【健康寿命】健康の秘訣は“運動”より“気分転換”にあった

「健康のためには運動しなきゃ」

頭ではわかっていても、忙しかったり気分が乗らなかったりして、つい先のばし……。そんな日が続くと、「自分は意志が弱いんだ」と落ち込んでしまうこともありますよね。

でも人生の後半戦を元気に楽しむために、本当に大事なのは「ハードな運動」よりも、まずはこまめな気分転換かもしれません。

気分が少し軽くなるだけで、体のこわばりがゆるみ、呼吸が深くなり、「ちょっと歩いてみようかな」と行動に移しやすくなります。逆に、イライラや落ち込みがたまったままだと、どんな健康法も続きにくくなります。

この記事では、「健康寿命=元気に動ける時間」を延ばすために、なぜ気分転換が大切なのか、そして日常でできる小さなリフレッシュの工夫をまとめてみました。


目次(表示させると見出しが見られますよ!)

健康寿命は「体」だけでなく「気分」もセットで考える

平均寿命と健康寿命の差は“生活の質”の差

まずは、よく聞く「健康寿命」という言葉をざっくり整理しておきます。

健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことだとされています。平均寿命が「何歳まで生きられるか」を示すのに対して、健康寿命は「どれくらいの期間、自分の足で立ち、好きなことを楽しめるか」というイメージです。

日本では平均寿命と健康寿命のあいだに、男性で約9年、女性で約12年の差があると報告されています。ここを少しでも縮めて、「生きている時間=動ける時間」に近づけていくことが、これからのテーマになっています。

そのために「運動」「食事」の見直しがよく語られますが、実際には、心の状態やストレスも健康寿命と深くつながっていると考えられています。

ストレスは心だけでなく体にも影響する

ストレスが続くと、肩や首がガチガチに固まったり、眠りが浅くなったり、なんとなく体が重い日が増えたりします。これは「気のせい」ではなく、自律神経やホルモンのバランスが乱れることで、血圧・心拍・血糖などにも影響が出るためだといわれています。

実際に、厚生労働省のメンタルヘルス関連サイトでも、ストレスと上手につき合うセルフケアの重要性がくり返し紹介されています。「体をいたわること」と「心をいたわること」は、本来ひとつのセットなのだと感じます。

だからこそ、「歩かなきゃ」「筋トレしなきゃ」と自分を追い込む前に、まずは気分をふっと軽くする時間をつくることが、遠回りに見えて実は近道になることも多いのです。


「運動しなきゃ」と自分を追い込むほど続きにくくなる

がんばり屋さんほどハマりやすい“義務感のワナ”

40代以降の読者さんとお話していると、こんな声をよく耳にします。

  • 「毎日30分歩くと決めたのに、残業でできないと自己嫌悪になる」
  • 「ジムに入会したけれど、行けない日が続いて会費だけが出ていく」
  • 「若いころと同じように走ろうとして、膝や腰を痛めてしまった」

真面目でがんばり屋さんほど、「決めたからにはやり通さないと」と自分を追い込んでしまいがちです。そして一度ペースが崩れると、

「どうせ自分は続かない」

と、気持ちごと落ち込んでしまいます。

“ゼロか100か思考”は健康寿命の敵

運動習慣をつくるうえでやっかいなのが、「やるなら完璧に」「できないなら意味がない」という“ゼロか100か思考”です。

たとえば、「30分歩く」と決めた日に10分しか歩けなかったとしても、本当は「10分のプラス」が積み上がっています。でも私たちはつい、「20分足りなかった……」と足りないほうばかりを見てしまうものです。

この思考パターンが続くと、運動そのものが「できない自分を責める材料」になってしまい、心のエネルギーを消耗してしまいます。結果として、健康寿命を伸ばすどころか、心身の負担を増やすことになってしまいかねません。

だからこそ、まずは「運動量」よりも気分を整えることから始めた方が、長い目で見て続けやすいと私は感じています。


健康づくりのスタートラインは“気分転換”からでもいい

気分が変わると、体の選択も変わってくる

「今日はなんだかモヤモヤするなぁ」という日に、いきなりジョギングシューズを履くのは、なかなかハードルが高いですよね。そんなときは、まずは気分転換から入ってみるのもひとつの方法です。

たとえば、

  • 窓を開けて深呼吸を3回する
  • お気に入りの音楽を1曲だけ聴く
  • 温かいお茶をゆっくり味わう

こんな小さな行動でも、終わったあとは不思議と気持ちが少し軽くなります。その状態で「せっかくだし、5分だけ散歩してみようかな」と思えたら、それは立派な一歩です。

気分が整うことで、自然と「体にやさしい選択」をしやすくなります。無理やり自分を動かすのではなく、気分を整えてから、体にとって心地よいことを選ぶ。この順番を意識してみるだけで、健康習慣とのつき合い方がぐっとラクになります。

人生後半は“自分を追い立てる健康法”から卒業してもいい

20代・30代のころは、「多少無理しても何とかなった」かもしれません。私自身も、若いころは徹夜で仕事をして、そのまま飲みに行くような無茶をしていました。

でも40代を過ぎると、同じやり方では体も心もついてきてくれません。人生の後半は、「自分を追い立てる健康法」から卒業して、自分をいたわりながら続けられるペースを探すほうが、結果として健康寿命が伸びていくように感じています。


こまめな気分転換が心身にもたらすうれしい変化

短い休憩でも疲労感が軽くなることが報告されている

最近は、仕事や家事の合間にとるごく短い休憩を「マイクロブレイク」「マイクロレスト」と呼び、その効果を調べる研究も増えてきています。

数十秒〜数分のごく短い休憩でも、

  • 作業の正確さが高まりやすい
  • 疲労感が軽くなる
  • 気分のリフレッシュにつながる

といった結果が報告されており、長時間ぶっ通しでがんばるよりも、こまめに休んだほうがパフォーマンスも健康も守りやすいという見方が広がっています。

「休むとサボっている気がする」という感覚から、「短く休むことは、むしろ効率を上げる投資なんだ」と考え方を少し変えてみると、気分転換のハードルがぐっと下がります。

歩くことは気分転換と自律神経のリセットにもつながる

散歩やウォーキングなどの身近な運動は、「体のため」だけでなく、「気分転換」「ストレス解消」にも役立つとされています。自治体が発行しているウォーキングガイドでも、「歩くことは自律神経のバランスを整えるのに役立つ」といった説明が添えられていることがあります。

一歩一歩足を運ぶリズムが、呼吸のリズムとそろい、頭の中でぐるぐるしていた考えごとが少しずつ整理されていく感覚を覚えたことがある方も多いのではないでしょうか。

ポイントは、「運動しなければ」と肩に力を入れるのではなく、「ちょっと気分転換に外の空気を吸いに行こう」という感覚で歩き出すこと。結果として、健康寿命を支える体力づくりにもつながっていきます。


今日からできる、やさしい気分転換アイデア集

ここからは、忙しい日常の中でも取り入れやすい「こまめな気分転換」のアイデアをいくつかご紹介します。どれも数分〜10分程度でできるものばかりです。

1)呼吸と姿勢を整える“プチリセット”

  • 椅子に浅く腰かけ、背中を軽く伸ばす
  • 鼻から4秒かけて息を吸い、口から8秒かけてゆっくり吐く
  • これを3〜5回くり返す

深い呼吸は、それだけで副交感神経(リラックスモード)を優位にしやすいと言われています。難しいテクニックは必要なく、「いつもより少しゆっくり息を吐いてみる」くらいでも十分です。

姿勢を整えることで、胸まわりが広がり、自然と呼吸もしやすくなります。寝る前に布団の上でやってみるのもおすすめです。

2)五感を使って“今、この瞬間”に戻る

  • 温かい飲み物の香りや、カップの重さを意識しながら一口ずつ味わう
  • ベランダや窓から見える空の色や雲の形を眺める
  • 好きな音楽を1曲だけ集中して聴く

頭の中で心配ごとや過去の反省会をしているとき、私たちの意識は「今ここ」から離れて、未来や過去に飛んでいます。そんなときに、香り・音・景色などの「五感」を意識してみると、意識をぐっと現在に戻すことができます。

これも立派な気分転換。とくに家にこもりがちな日ほど、空の色や光の変化を眺める時間を意識的に入れてみるのも良さそうです。

3)3分だけ外に出る“ミニ散歩”

  • 家の周りを一周する
  • コンビニまで歩いて行き、用事がなくても店の前で引き返す
  • エレベーターではなく階段を使って、1階分だけ多く歩いてみる

ポイントは、「時間を決めてしまうこと」と「短くてOKと自分に許可を出すこと」です。3分歩くだけでも、外の空気を吸い、光を浴びることで、気分が少し変わります。

私自身、記事の執筆中に集中力が落ちてきたら、マンションの外階段を1〜2階分だけ上り下りして戻ってくる、というミニ散歩をよくやっています。大げさな運動ではありませんが、頭のモヤモヤが少し晴れて、またパソコンに向かう気持ちになれます。

4)“好きなこと時間”を予定に組み込む

  • 寝る前の15分だけ、本やマンガを読む
  • 週に1度、好きなドラマや動画を見る時間を「ごほうびタイム」にする
  • 休日の午前中は、趣味の釣り・ガーデニング・手芸などに集中する

大人になると、「好きなことのための時間」をつい後回しにしがちです。しかし、心が喜ぶ時間があることで、日々のストレスをやわらげやすくなります。

「健康のためにやること」だけで予定を埋めるのではなく、「ただ楽しいからやること」もスケジュールの中に入れておくと、生活全体のバランスが整ってきます。


気分転換と運動を“セット”で考えると続きやすい

気分転換が“運動の入り口”になる

ここまで読んで、「運動はしなくてもいいの?」と感じた方もいるかもしれません。もちろん、適度な運動が健康寿命にプラスに働く可能性が高いことは、さまざまな研究で示されています。

ただし、「運動だけ」やろうとするよりも、

気分転換 → 気持ちが少し軽くなる → その流れで、できる範囲の運動をプラスする

という順番で考えたほうが、ぐっとハードルが下がります。

たとえば、

  • 窓を開けて深呼吸 → そのままベランダで5分だけ足踏みをする
  • コーヒーブレイク → マグカップを洗いに行くついでに、家の中を一周歩く
  • 好きな音楽を1曲聴く → その曲が終わるまで、椅子に座って簡単なストレッチをする

こんなふうに、「気分転換」と「軽い運動」をセットで習慣にしていくと、どちらも無理なく続けやすくなります。

忙しい人ほど“リフレッシュの予定”をカレンダーに入れておく

仕事や家事が忙しいほど、「落ち着いたら休もう」と思っているうちに、いつの間にか一日が終わってしまいます。だからこそ、スケジュール帳やスマホのカレンダーに、

  • 「11:00〜11:10 ベランダ深呼吸」
  • 「15:00〜15:05 机の周りストレッチ」

といった形で、あえて気分転換の予定を書き込んでしまうのも一つの方法です。

私自身も、トレーニングやウォーキングの予定を入れるときには、「仕事から離れて気分を切り替える時間」としてカレンダーに書くようにしています。このあたりの工夫は、仕事が忙しい人のライザップの通い方・スケジュール術の記事でも詳しく触れていますが、「トレーニング=義務」ではなく「自分へのプレゼント」として予定に入れると、気持ちがだいぶラクになります。


気分転換の「質」を高める3つのポイント

1)短くても“意識を向ける”ことが大事

どれだけ長く休むかよりも、「今は休む時間だ」と意識を切り替えることが、気分転換の質を左右すると感じています。

スマホをいじりながらダラダラ過ごしていると、休んでいるつもりでも頭の中は情報でいっぱいのままです。1〜2分でもいいので、「深呼吸だけに意識を向ける」「空の青さだけを眺める」といった時間をつくってみると、リフレッシュ感がぐっと変わってきます。

2)「ねばならない」ではなく「これをすると気持ちいい」で選ぶ

気分転換は、「健康のためにやらなければならない」ことにしてしまうと、それ自体がストレス源になってしまいます。

・散歩が好きなら散歩を選ぶ
・音楽が好きなら音楽を選ぶ
・人と話すと元気が出るなら、誰かに電話してみる

など、「自分にとって心地よいもの」を基準に選んでいくと、続けやすくなります。「正しい気分転換」よりも、「自分がほっとできる気分転換」を探すイメージです。

3)一人で抱え込まず、人とのつながりも“気分転換”にする

ストレスがたまっているときほど、「こんなことで弱音を吐いたら迷惑かな」と思ってしまいがちですが、実は誰かに話を聞いてもらうことも、大きな気分転換になります。

家族や友人にちょっとした愚痴をこぼすだけでも、「一人で抱えていた重さ」が少し軽くなることがあります。顔を合わせて話すのが難しいときは、短いメッセージを送り合うだけでも安心感につながります。

もちろん、つらさが長く続くときや、生活に支障が出ていると感じるときは、メンタルヘルスの相談窓口や医療機関など、専門家のサポートを頼ることも大切です。厚生労働省の「こころの健康」サイトでは、身近なセルフケアの情報や相談先も紹介されていますので、気になるときはそちらも参考にしてみてください。


「気分転換が苦手…」という人へのヒント

真面目な人ほど“休む罪悪感”を手放していく練習を

「休むと落ち着かない」「気分転換をしている間にも、やるべきことが頭から離れない」という方も多いと思います。特に責任感の強い人ほど、「自分だけ楽をしてはいけない」と感じやすいようです。

そんなときは、いきなり長い休みを取ろうとせず、まずは「30秒だけ伸びをする」「1分だけ目を閉じる」といった、超短時間の気分転換から始めてみるのがおすすめです。

それくらいの時間なら、「サボっている」という感覚も少し薄れやすく、「意外と大丈夫だったな」と体験を重ねることで、少しずつ罪悪感がやわらいでいきます。

「何をしたらリフレッシュできるかわからない」ときは“お試し期間”に

長年、家族や仕事を優先してきた方ほど、「自分が本当に好きなこと」「心が喜ぶこと」がぱっと思い浮かばないこともあります。

そんなときは、

  • 気になっていたカフェに行ってみる
  • 子どものころ好きだった遊びを思い出してやってみる(折り紙、プラモデル、読書など)
  • 地域のサークルや講座をのぞいてみる

など、「お試し期間」と割り切って、いろいろ試してみるのも一つの方法です。合わなければやめてOK。「これは思ったより楽しいな」と感じたものを、少しずつ自分の“定番リフレッシュ”にしていけば十分です。


人生後半だからこそ、“がんばり方”を変えていこう

若いころと同じやり方を続ける必要はない

私たちはどうしても、「過去の成功体験」にしばられてしまいます。

  • 「若いころは、仕事終わりに毎日ジムに行けていた」
  • 「一気にダイエットして結果を出したことがある」

そんな記憶があると、「あのときと同じペースでできない自分」にダメ出しをしてしまいがちです。

でも、40代・50代・60代と年齢を重ねるごとに、体の状態、家族の状況、仕事の責任、すべてが変わっていきます。同じやり方を続ける必要はありませんし、「今の自分に合ったペース」を探しなおすことは、決して後退ではなく、むしろ賢いアップデートだと思います。

“気分転換を大事にする生き方”は健康寿命への投資

人生の後半に差しかかった今だからこそ、

  • 疲れ切る前に少し休む
  • イライラをため込む前に、気分を切り替える
  • 一人で抱え込む前に、人に相談する

そんな「小さな気分転換」を積み重ねていくことが、結果として健康寿命を守る大きな力になっていくように感じています。

がんばり続けるだけが、かっこいい生き方ではありません。自分の心と体の声に耳をすまし、「今日はどれくらい頑張れそうか」「どこで一息つくと気持ちよく続けられそうか」を確かめながら歩いていく。

そんなペースで進んでいくことが、人生の後半戦を長く、楽しく、そして自分らしく過ごすためのコツではないでしょうか。

今からでも、じゅうぶん間に合う

たとえこれまで、ストレスを抱え込みながら無理を続けてきたとしても、今日から「1日のどこかに3分だけ、自分のためのリフレッシュタイムを入れてみる」。

そんな小さな一歩から、健康寿命を伸ばす道はいつでも開いています。

ハードな運動を始める前に、まずは深呼吸をひとつ。窓を開けて、外の光や風を感じてみる。その瞬間から、あなたの「健康寿命プロジェクト」は静かに動き出しているのかもしれません。

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