【健康寿命】「忙しい」を言い訳にしないシンプル健康法

40代・50代・60代と年齢を重ねてくると、「健康のことは気になるけれど、とにかく忙しくて…」という声を本当によく聞きます。仕事、家事、親のケア、自分の体調管理…。気がつけば一日があっという間に終わってしまいますよね。
僕自身も、仕事が立て込む時期は「運動したい」「食事を整えたい」と思いながら、つい後回しにしてしまった経験があります。
ただ、健康寿命(元気に自分のことをこなせる期間)を意識するようになってからは、考え方を少し変えました。
「時間を増やして頑張る」のではなく、今すでにやっている動作の中に、ちょっとした健康習慣を紛れ込ませる。
それなら、忙しい日でも続きやすいですし、「やらなきゃ」と自分を追い込む必要もありません。
この記事では、「忙しいからこそできるシンプル健康法」という視点で、健康寿命を延ばすための小さな工夫をまとめてみました。
運動が苦手な方や、体力にあまり自信がない方でも実践しやすいよう、やさしい内容にしてありますので、気になるところから読んでみてください。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
忙しい世代ほど「健康寿命」を意識しておきたい理由
寿命よりも大切になってきた「健康寿命」という考え方
「長生きすること」と「元気に動けること」は、似ているようで少し違うテーマです。
厚生労働省の情報によると、日本人の平均寿命は世界の中でもトップクラスですが、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく暮らせる期間=健康寿命」は、平均寿命よりも男性では約9年、女性では約12年ほど短いと言われています。(厚生労働省 e-ヘルスネット「平均寿命と健康寿命」)
この差の期間は、何らかの不調や病気を抱えながら生活している方が多いと考えられていて、
「できれば、ここを少しでも縮めたいよね」というのが、健康寿命という考え方の出発点です。
「あとでやる」が積み重なるのが40代以降
40代から70代くらいの働き盛り・家族ケア世代は、とにかくやることが多い時期です。
・残業や不規則勤務で睡眠時間が削られる
・付き合いの食事や飲み会が増える
・座りっぱなしの仕事が長時間続く
・家では親や家族のサポートでバタバタする
その中で、「運動は落ち着いたら始めよう」「健康診断の結果が悪くなったら考えよう」と、つい「あとで」が積み重なりやすいんですよね。
でも、体は少しずつ変化しています。肩こりや腰の重さ、疲れの抜けにくさ、階段で息が切れる感じ…。どれも小さなサインですが、放っておくとクセになっていきます。
反対に、今の生活の中に「ほんの少しだけプラスすること」を始めておくと、5年後・10年後の体の状態が変わってくる可能性があります。
僕も50代でライザップに通い始めたとき、「もっと早く始めておけばよかったなぁ」と感じましたが、それでも「今からでも遅くなかった」と実感しています。
「ガッツリ運動」より「こまめに体を動かす」が現実的
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、歩行などの中強度の身体活動を一定量行うことが推奨されていますが、同時に「推奨量に満たなくても、少しでも体を動かすことが勧められている」ことや、「座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意する」ことも示されています。(健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023)
つまり、「毎日しっかり運動しなきゃ」と気合いを入れなくても、
・エレベーターより階段を使う
・座りっぱなしをやめて、1時間に一度は立ち上がる
・移動中に少しだけ歩く時間を増やす
といった工夫でも、健康づくりの一部になってくれる、という考え方です。
忙しいからこそ、「プラス10分の運動」ではなく「今の動きをちょっと変える」。
ここから先は、その具体例を一緒に見ていきましょう。
「時間を増やさない」シンプル健康法の基本発想
やることを増やさず「置き換える」
忙しいときに新しい習慣を足そうとすると、どうしても続きにくくなります。
そこでおすすめなのが、「すでにやっている行動を、少しだけ健康寄りに置き換える」という発想です。
たとえば、
- エレベーター → 可能な範囲で階段に置き換える
- メール返信 → 立ったまま、または少し歩きながら対応してみる
- 休憩中スマホを眺める → 窓際まで歩いて、外を見ながら深呼吸してみる
どれも「新しい時間」を作っていないのがポイントです。
「朝30分ジョギングしよう」と思うとハードルが高く感じますが、同じ30分を、1日を通して小さく刻んで体を動かすイメージですね。
完璧を目指さず「ちょっとだけ」を積み重ねる
真面目な人ほど、「どうせやるならしっかりやらないと」と考えがちです。
でも、健康寿命を伸ばすためには、「完璧よりも、だいたい続くほうがよい」と僕は感じています。
階段も、「毎回必ず全部の階を歩く」と決めるのではなく、
- 朝だけ階段を使う
- 上りだけ階段、下りはエスカレーター
- 疲れている日は2階分だけ歩く
など、その日の体調に合わせて調整してかまいません。
大事なのは、「今日はゼロより、ちょっとだけプラスできた」という感覚を作ること。
この積み重ねが、自分への信頼や自己肯定感にもつながっていきます。
【シーン別】忙しい人のためのシンプル健康習慣
ここからは、通勤・仕事・家事やプライベートなど、シーンごとに取り入れやすいシンプル健康法を紹介します。
全部やる必要はありません。生活スタイルに合いそうなものを、1つか2つ選ぶところから始めてみてください。
1. 通勤時間を「ちょい足し運動タイム」にする
一駅分歩く・バス停を一つ手前で降りる
通勤がある方なら、移動時間は健康習慣の宝庫です。
電車通勤の方なら「一駅だけ歩いてみる」、バス通勤なら「一つ手前の停留所で降りて歩く」など、
行きか帰りのどちらかだけでも、歩く時間を数分増やすだけで、1週間で見ると大きな違いになります。
エレベーターより、ゆっくり階段
駅やオフィスビルでエレベーターに並ぶ代わりに、無理のない範囲で階段を使ってみるのもおすすめです。
全部の階を上るのが大変なときは、
- 1〜2階だけ階段を使って、途中からエレベーターに乗る
- 上りだけ階段、下りはエスカレーター
- 荷物が重い日や体調がイマイチな日は無理しない
といった「ゆるいルール」で十分です。
大事なのは、「今日は階段を少しだけ意識してみた」という感覚を持つこと。
それだけでも、脚の筋肉や心肺機能を意識するきっかけになります。
立ち姿勢を少し意識してみる
電車の中で立っている時間も、ちょっとしたボディメイクタイムに変えられます。たとえば、
- つり革につかまりながら、背筋を伸ばして立つ
- お腹に軽く力を入れて、体をまっすぐ支えてみる
- 人に気づかれない程度に、かかとを少し上げて下ろす動きを数回くり返す
これだけでも、ふくらはぎや体幹に軽い刺激が入ります。
「トレーニング」というより、体を目覚めさせるストレッチくらいのイメージで楽しんでみてください。
2. 仕事中の「座りっぱなし時間」をほぐす習慣
電話中は立って話す
デスクワークが多い方にとって、座りっぱなしの時間をどう減らすかは大きなテーマです。
その中でも取り入れやすいのが、「電話が鳴ったら立ち上がる」という小さなルールです。
立って話すだけで、
- 自然と姿勢が伸びる
- 呼吸が深くなりやすい
- 声が出しやすくなり、相手にも聞き取りやすい
といったメリットも感じられます。
社内の決まりなどもあると思うので、周りの様子を見ながらですが、可能な範囲で試してみると気分転換にもなります。
1時間に一度は「立つだけリセット」
集中して仕事をしていると、気づけば2〜3時間、ほとんど姿勢を変えていなかった…ということもありますよね。
そこでおすすめなのが、「1時間に一度、立って伸びをするだけ」というシンプルなリセットです。
具体的には、
- トイレ休憩のついでに、肩をゆっくり回す
- コピーを取りに行くとき、少し遠回りして歩く
- 席を立つときに、軽く背伸びをしてから歩き始める
これだけでも、腰や肩のこわばりが和らぎやすくなります。
歩数計やスマホアプリを使って、「今日はどれくらい動けたかな」とチェックしてみるのも、ちょっとしたゲーム感覚で続けやすくなります。
プリンターや資料棚はあえて遠くに置く
オフィスのレイアウトを調整できる場合は、よく使うプリンターや資料棚を、あえて少し離れた場所に置くのも一つの手です。
1日に数回の「ちょこっと歩き」が積み重なると、意外といい散歩量になります。
もちろん、業務効率とのバランスは大切ですが、
「すぐ手が届くところに何でも置く」のではなく、「取りに行く動作も立派な運動」と考えてみると、気持ちが少し楽になります。
3. 家事やプライベート時間を「ながら健康タイム」にする
歯みがきタイムでかかと上げ
朝晩の歯みがき時間も、立派な健康時間に変えられます。
洗面台の前で立っているときに、
- つま先立ちをゆっくりくり返す
- 足の指をグーパーと動かしてみる
といった簡単な動きを足すだけでも、足首周りやふくらはぎの血流がよくなりやすくなります。
バランスに不安がある方は、洗面台に手を添えて無理のない範囲で行ってくださいね。
テレビタイムをストレッチタイムに
夜、テレビや動画を見る時間がある方は、ソファに座る代わりに、床で軽くストレッチをしてみるのもおすすめです。
たとえば、
- 座ったまま、片脚ずつ前に伸ばして足首を回す
- 両手を上に伸ばして、ゆっくり左右に体を倒す
- 首を前後左右にゆっくり傾けて、こりをほぐす
「何分やる」と決めなくても、番組のCM中だけやってみるくらいの感覚で大丈夫です。
腰や肩が少し軽く感じられると、「今日も自分の体をちゃんとケアできたな」と、ちょっとした満足感も生まれます。
買い物や外出は「歩くチャンス」として楽しむ
スーパーやドラッグストアへの買い物も、健康習慣に変えられます。
・できる範囲で徒歩や自転車にしてみる
・駐車場では、あえてお店から少し離れた場所に停める
・店内では、目的の売り場だけでなく一列多く歩いてみる
など、「せっかく出かけたから、少しだけ余分に歩いてみよう」という気持ちを足すと、日常生活そのものが運動の場になります。
「ながら」でも効果を感じやすくする3つのコツ
1. やったことを「見える化」してニヤッとする
どんなに小さな習慣でも、「やった実感」がないと続きにくくなります。
そこで役に立つのが、歩数計やスマホのヘルスケアアプリです。
毎日チェックしなくても、
- 通勤で一駅歩いた日は、歩数が少し増えている
- 階段を使った日は、心拍数が軽く上がっている
といった変化が見えれば、「お、ちゃんと体を使えているな」と、ちょっとニヤッとできます。この小さな満足感が、明日へのモチベーションになります。
2. 目標は「100点」ではなく「60点で合格」にしておく
健康習慣でつまずきやすいのは、「3日坊主になってしまった時」です。
でも、3日坊主でも、1年の中で何度も再開すれば、それは立派な積み重ねです。
たとえば、
- 「週5日階段を使う」はハードルが高い → 「週の半分くらいできたらOK」にする
- 「毎時間立ち上がる」は忘れがち → 「思い出したときに立てたら合格」にする
こんなふうに、最初から60点くらいの目標にしておくと、気持ちも楽になります。
続けるうちに、自分なりのペースが見えてきますので、そこから少しずつ調整していけば十分です。
3. 「ご褒美」をセットにして楽しみに変える
忙しい中で健康習慣を続けるには、ちょっとしたご褒美も大事です。
・一駅分歩けた日は、夜にゆっくり好きなお茶を飲む
・階段を使った日は、帰宅後にお気に入りの音楽を1曲ゆっくり聴く
・1週間続けられたら、休日に好きな本を買う
こんなふうに、「頑張った自分をねぎらう時間」をセットにしておくと、
「やらなきゃ」ではなく「やったら気持ちいいからやろう」という感覚に変わっていきます。
忙しいときほど「休む工夫」を足していく
仕事も家事も、休みながら続けるほうが結果的に長く動ける
健康寿命というと、どうしても「運動」や「食事」のイメージが強いですが、休む力も同じくらい大切です。
睡眠不足が続くと、食欲やホルモンバランスにも影響が出やすいと言われており、メンタル面の不調につながることもあるようです。
厚生労働省や自治体のサイトでも、「睡眠や休養を大切にすることが生活習慣病予防につながる」といった情報が多く発信されています。
「頑張り続ける」よりも、「ときどき力を抜きながら続ける」ほうが、結果的に長く元気でいられるのかもしれません。
短い昼寝や「目を閉じるだけ休憩」も立派な健康法
忙しい平日に、長く寝る時間を増やすのはなかなか難しいと思います。
そんな時は、
- お昼休みに10〜15分だけ目を閉じる
- 机に伏せて、深呼吸をゆっくり数回くり返す
- 電車やバスの中で、スマホを見ずに目を休ませる
といった「プチ休憩」を、少し意識して入れてみるのもよさそうです。
短い時間でも、頭や目がスッキリすると、午後の集中力や仕事の効率が変わると感じる方も多いようです。
「気持ちを緩める時間」をあえて予定に入れる
スケジュール帳やスマホのカレンダーには、仕事や用事の予定ばかりが並びがちですが、
そこに「何もしない時間」や「好きなことだけする時間」を少し書き込んでおくのも、立派な健康法です。
・日曜日の午後は、家でゆっくりコーヒーを飲む
・平日の夜、週に一度だけは早めに布団に入る
・仕事帰りに、公園を遠回りして帰る
忙しいほど、こうした「余白の時間」が心と体のリセットになります。
これは、筋トレや食事管理と同じくらい、健康寿命にとって大事な要素だと感じています。
僕自身の「忙しい×シンプル健康法」体験談
ライザップに通いながら、仕事も続けてきた中で気づいたこと
僕は50代のころからライザップに通い始めましたが、もちろんその間も仕事は普通にありました。
最初は、「こんなに忙しいのに、ちゃんと通えるのかな」と不安もありましたが、実際には「生活の中でどう動きを増やすか」を考えるきっかけになりました。
たとえば、
- エスカレーターより階段を選ぶようになった
- 電車では座らず、あえて立って体幹を意識する
- 電話中は立って話し、資料はプリンターまで歩いて取りに行く
こうした小さな習慣が、トレーニング以外の時間でも体を応援してくれている感覚がありました。
ライザップに通いながら仕事を続けてきた具体的な工夫は、「仕事が忙しい人のライザップの通い方・スケジュール術」にもまとめていますので、興味のある方は参考にしてみてください。
「全部やろう」とせずに、ひとつだけ続ける
僕が意識してきたのは、「全部を一度に変えようとしない」ことです。
・階段を使う日と使わない日があってもOK
・疲れている日は、ストレッチをサボってもOK
・忙しい週は、「寝る前の深呼吸だけやろう」と決める
そんなふうに、自分に優しくしながら続けてきました。
それでも振り返ってみると、数年単位で体型や体力、気持ちの余裕が変わってきた実感があります。
まとめ:「忙しさを健康の味方にする」という発想
ここまで、「忙しい」を言い訳にしないシンプル健康法を、いろいろな角度からお伝えしてきました。
最後にポイントを整理しておきますね。
- 健康寿命は「元気に動ける期間」のこと。平均寿命との差を少しずつ縮めていきたい
- 忙しい人ほど、「時間を増やす」より「今の行動を少しだけ健康寄りに置き換える」発想が現実的
- 通勤・仕事・家事・買い物など、日常の動きにちょい足しするだけでも立派な健康習慣になる
- 目標は100点ではなく60点合格。3日坊主でも、何度でも再スタートすればOK
- 運動だけでなく、「休む工夫」や「心を緩める時間」も健康寿命を支える大切な要素
人生の後半に差しかかると、体の変化や老いを意識する場面が増えてきます。
それは決して暗い話ではなく、「これから先の自分に、どんな時間をプレゼントしてあげようか」と考えるチャンスでもあると僕は思っています。
忙しい毎日の中で、今日できそうなことを、ひとつだけ選んでみる。
階段を使う、電話中に立ってみる、寝る前に深呼吸をする…。
どんな小さなことでも、その一歩が、未来のあなたの健康寿命をそっと支えてくれるかもしれません。
「忙しいから無理」ではなく、「忙しいからこそ、できる形で続けてみよう」。
そんなやさしいスタンスで、一緒に自分の体をいたわっていけたらうれしいです。

