ダイエットに最適な“食事のタイミング”とは

「ダイエットに最適な“食事のタイミング”って、結局いつなの?」というテーマで、朝・昼・夜・間食・トレーニング前後までまとめて整理していきます。食事内容よりも「時間」をちょっと整えるだけで、体のラクさや体重の落ち方が変わってくる人も多いです。
私、和久井朗もライザップに通っていた頃、「同じものを食べているのに、時間を変えただけで体重の落ち方が変わった…」という経験がありました。ここでは、その体感ベースの話に加えて、時間栄養学などをざっくり調べた内容も交えながら、やさしく解説していきますね。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
この記事を読むべき理由
- 「何を食べるか」だけでなく「いつ食べるか」のコツがわかる
- 朝・昼・夜それぞれの目安時間と、現実的な調整の仕方がイメージできる
- 間食とトレーニング前後のベストタイミングがつかめる
- やりがちなNGパターン(夜遅いドカ食い・朝食抜きなど)が整理できる
- 忙しい社会人・主婦・シフト勤務でも続けやすい工夫が見つかる
「完璧はムリだけど、できる範囲でタイミングを整えたい」という人にちょうどいい内容を目指しています。
1. 「食事のタイミング」でダイエット結果が変わるって本当?
1-1. なぜ「いつ食べるか」が大事なのか
ダイエットと言うと、どうしてもカロリーや糖質の量に意識が向きがちですが、最近は「時間栄養学」という考え方が注目されています。
ざっくり言うと、
- 人間の体には体内時計があって、時間帯によって代謝のしやすさが変わるらしい
- 同じものを食べても、朝と夜で血糖値の上がり方やエネルギー消費が違うと言われている
調べてみると、日本の時間栄養学の解説では、夕食や夜食は朝食に比べて「エネルギー消費の効率」が低く、脂肪としてたまりやすい可能性がある、といった報告もあるようです。(例えば「時間栄養学の基礎から実践へ」日本栄養・食糧学会誌など:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjscnut/45/1/45_7/_pdf)
また、朝食を抜く習慣がある人は、肥満や生活習慣病のリスクが高まりやすいという研究もいくつかあるみたいです。(例:日本公衆衛生雑誌など:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jph/60/2/60_98/_pdf)
もちろん、「時間さえ守れば何をどれだけ食べても痩せる」わけではないです。ただ、
- 朝を中心にしっかり食べる
- 夜は遅い時間にドカ食いしない
こうした“タイミングの工夫”が、ダイエットの追い風になる可能性は高そうです。
1-2. 夜遅い食事と肥満の関係は?
夜遅い食事(就寝直前の夕食や夜食)についても、国内外でいろいろな研究が行われています。
調べてみると、「夜遅い食事をする人のほうが肥満者の割合が高い」という結果が出ている研究もあれば、はっきりした関連が出ていない研究もあって、実は結論はまだバラバラなようです。例えば、日本のシステマティックレビューでは、
- 夜遅い食事や夜食と肥満に「正の関連」がある報告
- 関連が見られない報告
- 逆に、夜食をとる人のほうが特定のリスクが低いという報告
などが混在しているとまとめられています。(日本健康教育学会誌など:https://www.jstage.jst.go.jp/article/kenkokyoiku/25/3/25_151/_article/-char/ja/、https://www.jstage.jst.go.jp/article/kenkokyoiku/24/4/24_205/_article/-char/ja/)
つまり、「夜遅く食べたら絶対に太る!」とまでは言い切れないけれど、
- 就寝直前のドカ食いは、消化にも睡眠にも良くなさそう
- 夜に高カロリーな食事が続くと、体重が増えやすい人は多い
…という感覚は、科学的にもある程度裏づけされつつある、というイメージです。
2. 朝・昼・夜の「ベストな食事タイミング」の目安
ここからは、実際にどのくらいの時間帯を意識するといいかを、あくまでも「目安」としてまとめてみます。
2-1. 朝食:起床から1〜2時間以内に「体内時計スイッチ」をON
時間栄養学の考え方では、朝食は体内時計のスイッチを入れる役割が大きいと言われています。
- おすすめの目安:起床から1〜2時間以内
- 夜型で朝に食欲がない場合:まずはヨーグルト+バナナ+プロテインドリンクなど、軽めでもOK
調べてみると、朝食を抜く人はその後の食事量が増えやすく、肥満や血糖コントロールの悪化と関連する可能性がある、という報告もあります。(先ほどの日本公衆衛生雑誌など)
「しっかり食べる朝」「軽くでも口に入れる朝」、どちらでもいいので、まずは「朝食ゼロの日を減らす」ことからスタートしてみるのがおすすめです。
2-2. 昼食:朝から4〜6時間後を目安に「ガス欠」を防ぐ
お昼は「午後のパフォーマンス」を支えるガソリンです。
- おすすめの目安:朝食から4〜6時間後
- お昼が遅くなりがちな人:朝食のボリュームを少し増やす+間食をうまく使う
食間が空きすぎてしまうと、
- 血糖値が下がりすぎて、仕事の集中力が落ちる
- その反動で「お腹ペコペコ→ドカ食い」になりやすい
ので、「長くても6時間空けない」くらいを目安にすると失敗しにくいです。
2-3. 夕食:就寝の3時間前までに「重すぎない夕食」を
夕食は、「一日のご褒美タイム」になりやすい一方で、太りやすさと直結しやすいポイントでもあります。
- おすすめの目安:就寝の3時間前までに食べ終える
- 理想:21〜22時までに終了(起床時間やライフスタイルにもよります)
調べてみると、夕食や夜食の高血糖は脂肪として蓄積しやすい可能性や、夜遅い食事が睡眠の質や血圧に影響するかもしれないという指摘もあるようです。(時間栄養学関連の総説など:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjscnut/45/1/45_7/_pdf、https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/66/4/66_185/_pdf)
「どうしても21時以降になっちゃう…」という人は、
- 帰宅後に食べる分は「軽め」にする
- 足りない分を夕方の間食で補っておく
といった工夫で、「夜のドカ食い」を避けるだけでも、体がラクになりやすいです。
なお、具体的な食事内容や量については、こちらのページでライザップ式の考え方をかなり詳しくまとめています。
3. 間食とトレーニング前後の「賢いタイミング」
3-1. 間食のベストタイミングは「食間が5〜6時間空きそうなとき」
ダイエット中の間食は、「悪者」ではなく「ガス欠を防ぐ道具」だと考えるとラクです。
- 朝食〜昼食、昼食〜夕食の間が5〜6時間以上空きそうなとき
- 夕方にどうしてもお腹が空いて集中できないとき
こういうタイミングで、
- ナッツ+チーズ少量
- プロテインドリンク
- ゆで卵+野菜スティック
などを小さめワンセットで入れてあげると、ドカ食い防止に役立ちます。
「何を食べればいいの?」という人は、ライザップ式の“置き換えテンプレ”をまとめたこちらの記事も参考になると思います。
▶ 【保存版】間食が止まらない人へ|RIZAP式“置き換えテンプレ”
3-2. トレーニング前に食べるなら「1〜2時間前」が目安
筋トレや有酸素運動の前は、
- 食べてすぐ動くと気持ち悪くなりやすい
- 何も食べないとフラフラしたり、筋肉の分解が進みやすかったりする
ので、「軽く食べて、少し時間をあけてから動く」のが基本です。
- 目安:トレーニングの1〜2時間前に軽食
- 内容:おにぎり半分+プロテイン、バナナ+ヨーグルトなど
仕事終わりにジムへ直行する場合は、15〜16時くらいに軽めの間食を入れておくと、夜のトレーニングがラクになります。
3-3. トレーニング後は「できれば30〜60分以内」に栄養補給
いわゆる「ゴールデンタイム」とも言われますが、トレーニング後しばらくは、体が栄養を取り込みやすい状態だと考えられています。
- 目安:終わってから30〜60分以内に、タンパク質+適量の糖質
- 例:プロテイン+おにぎり、鶏むね肉サラダ+全粒粉パンなど
とはいえ、ここも「何分以内じゃないとダメ!」と神経質になる必要はなく、「トレ後に何も食べない」状態を避けることが大事だと考えるとラクです。
4. やりがちなNGタイミングパターンとリカバリー
4-1. パターン① 朝食抜き → お昼にドカ食い
ありがちなパターンがこちら。
- 朝 → コーヒーだけ or 何も食べない
- 昼 → 空腹のあまり大盛りランチ+デザート
- 夜 → 「お腹はそんなに空いてないけど、なんとなく食べる」
調べてみると、朝食を抜く習慣がある人は、肥満・糖尿病・脂質異常症などのリスクが高まりやすいという報告もあり、健康面でもあまりおすすめできない流れです。
リカバリーのコツは、
- 朝に「一口だけ」から始めてみる(バナナ・ヨーグルト・ゆで卵など)
- お昼の炭水化物量を「腹八分」くらいにしてみる
いきなり完璧な朝ごはんにしなくてもOK。「ゼロを1にする」ところからがスタートです。
4-2. パターン② 帰宅が遅く、22〜23時にガッツリ夕食
残業や通勤時間の長さなどで、どうしても夕食が遅くなる方は多いと思います。
- 21〜22時に帰宅 → そこから夕食
- お酒+おつまみでリラックス → 気づいたらお腹いっぱい
こうなると、就寝までの時間が短く、消化も追いつかないまま寝ることになりがちです。
リカバリーのコツは、
- 18〜19時ごろに「軽食」を入れておく(おにぎり+サラダチキンなど)
- 帰宅後は「汁物+タンパク質中心+炭水化物は控えめ」で“軽め夕食”にする
こうすると、「お腹ペコペコで一気に食べる」パターンを避けやすいです。
4-3. パターン③ 休日だけリズムが崩れて太る
平日はそれなりに規則正しいのに、
- 休日は朝昼兼用のブランチ
- 夕方におやつ
- 夜は外食+お酒でカロリーオーバー
という生活をしていると、「平日の努力が休日で帳消し」になりやすいです。
このあたりは、ライザップ式の「2〜3食ルール」として、休日の過ごし方を詳しくまとめた記事があります。
ポイントだけ言うと、
- 休日でも「起きてから2時間以内に何か口に入れる」
- 夕食の時間は平日とあまりずらさない
- 外食の前後で他の食事を軽めに調整する
といった工夫で、「休日太り」をかなり抑えやすくなります。
5. 忙しい人でもできる「現実的なタイミング調整例」
5-1. 会社員(9〜18時勤務)の一例
- 7:00 起床 → 水+コーヒー
- 7:30 朝食:ご飯小盛り+味噌汁+卵+納豆
- 12:00 昼食:定食(ご飯は少なめ、揚げ物は週1〜2回に)
- 16:00 間食:プロテイン+ナッツ少々
- 19:30 ジムで軽めの筋トレ
- 21:00 夕食:野菜+タンパク質中心(魚や鶏むね肉)、炭水化物はお茶碗半分
- 24:00 就寝
「残業で帰宅がもっと遅くなる」という場合は、16〜17時の間食を少しボリュームアップして、帰宅後の夕食を軽くするのがおすすめです。
5-2. 主婦・在宅ワークの一例
- 6:30 起床
- 7:00 家族と朝食
- 10:00 軽食:ヨーグルト+フルーツ
- 13:00 昼食:ワンプレート(主食・主菜・副菜を一皿に)
- 16:00 間食:ハイカカオチョコ+ナッツ、またはプロテイン
- 19:00 夕食
- 23:00 就寝
在宅だとつい「ダラダラ食い」になりがちなので、「いつ食べるか」を先に決めておくのがポイントです。
5-3. シフト勤務・夜勤ありの人の考え方
交代制勤務や夜勤の人は、そもそも「一般的な昼型のリズム」をそのまま当てはめるのが難しいですよね。
調べてみると、交代制勤務者は睡眠時間や食事時間が変動しやすく、欠食を防ぎつつ、1日あたりの食事回数を3回前後に保っている人のほうが、BMIや体脂肪率が低い傾向が見られたという報告もあります。(産業衛生学雑誌など:https://www.jstage.jst.go.jp/article/sangyoeisei/57/6/57_B15015/_html/-char/ja)
ポイントは、
- 「起きてから何時間後に食べるか」を基準に考える
- 夜勤明けは、帰宅後に軽く食べてから寝る or 寝る前は水分と少量のたんぱく質だけにするなど、自分の体調に合わせて調整
「昼型の正解」に合わせようとしすぎるより、自分の勤務リズムの中で「大きく空きすぎない」「ドカ食いしない」タイミングを探すイメージが大事です。
6. 私が感じた「タイミング調整」のリアルな変化
最後に、私がライザップに通っていたときに感じた、「タイミングを変えたら変わったこと」を簡単にまとめておきます。
6-1. 朝食をちゃんと食べるようにしたら…
- 午前中の集中力と気分が明らかに安定
- お昼のドカ食いが減り、午後の眠気も軽くなった
- 結果的に1日の総カロリーもコントロールしやすくなった
6-2. 夕食を「就寝3時間前まで」に意識したら…
- 寝つきが良くなり、朝のだるさが減った
- 体重の落ち方が「ジワジワ」から「スルスル」に変わった感覚
- 無理な糖質制限をしなくても、体脂肪率が少しずつ下がっていった
もちろん、これはあくまで「一人の体験談」です。ただ、食事内容をガラッと変えなくても、「時間」を整えるだけで変化が出る人は多いと感じています。
7. まとめ:完璧な時間より「大きなズレを減らす」が勝ち
ここまでのポイントをギュッとまとめると、
- 朝:起床1〜2時間以内に何か食べる(ゼロを減らす)
- 昼:朝から4〜6時間後くらいを目安に、ガス欠を防ぐ
- 夜:就寝3時間前までに食べ終えるのが理想
- 間食:食間が長く空きそうなときに、タンパク質多めの軽食を
- トレ前後:1〜2時間前に軽く、終わって30〜60分以内に栄養補給
調べてみると、時間栄養学や生活習慣病の研究でも、「朝食を抜かないこと」「夜遅いドカ食いを避けること」の大切さがいろいろ指摘されています。ただし、研究によって結果が違う部分も多いので、「絶対こうすべき!」と決めつけすぎないことも同じくらい大事です。
ダイエットで一番の敵は、完璧主義で疲れて続かなくなること。
今日からできるのは、
- まずは朝食を「一口だけ」でも復活させてみる
- 夜のドカ食いを1回でも減らしてみる
この程度でOKです。「時間のクセ」が少し整ってくると、体も気持ちもラクになって、自然と“痩せグセ”もつきやすくなります。
一気に完璧を目指さなくて大丈夫。できる範囲で「食べる時間」を少しずつ整えていくことが、長く続くダイエットの近道だと思います。
