【健康寿命】長生きする人は“好きなこと”を我慢しない

ボディメイクや健康づくりの情報を発信していると、「甘いもの、全部やめた方がいいですよね?」「お酒は一滴も飲まない方が長生きできますよね?」といったご相談をよくいただきます。
たしかに、食べすぎ・飲みすぎ・夜更かししすぎが体に負担をかけるのは、多くの方が肌で感じているところだと思います。
一方で、好きなことをきっちり封印して、楽しみをほとんど手放してしまうと…心がカサカサしてしまう感覚もありませんか?
この記事では、「長生き=厳しい我慢」ではなく、「好きなことと上手につき合う人ほど、健康寿命を伸ばしやすいのでは?」という視点でお話ししていきます。
40〜70代の方が、「今からでもまだまだ楽しめる」「ほどよく自由に生きていいんだ」と思っていただけたらうれしいです。
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好きなことを我慢しすぎない人が、なぜ元気に長く過ごしやすいのか
まず前提として、「好きなことを全部解禁して、とことんやりたい放題しましょう」という話ではありません。
ここでお伝えしたいのは、
- ・ゼロか100かの「オールorナッシング」ではなく
- ・ほどよい“楽しみの余白”を残した方が
- ・心のエネルギーが長持ちしやすい
という考え方です。
たとえば、趣味の時間・甘いものを味わう時間・推し活・旅行・友だちとのおしゃべり…。
こうした「自分が心から好きなこと」は、単なる“娯楽”に見えても、ストレスをゆるめたり、生きがいを感じさせてくれたりする大切な要素だと考えられています。
高齢期の「生きがい」と健康の関係についてまとめている、公益財団法人長寿科学振興財団の
「健康長寿と生きがい」特集などでも、生きがいがある人ほど、活動的で前向きに暮らしやすいといった視点が紹介されています。
生きがいの中心には、「自分の好き」「大事にしたいこと」があることが多いですよね。
一方で、ストイックに我慢を続けると、確かに短期的には体重や数値がスッと落ちることもあります。
ですが、楽しみをすべて削ってしまうと、「続かない」「どこかで一気に爆発してしまう」「心が疲れてしまう」といったことが起きやすくなります。
健康寿命とは「元気に動ける時間」のこと。
10年・20年という長いスパンで考えると、心をすり減らす我慢よりも、「ニコニコしながら続けられるペース」の方が、結果的にプラスに働きやすいのではないかな、と私は感じています。
我慢しすぎると、どんな負担がたまりやすい?
ここからは、「我慢しすぎたときに、心と体で起こりがちなこと」を、少し整理してみます。
医学的にきっちり証明された話というよりは、厚生労働省や各種研究機関の資料も参考にしながら、日常の感覚としてイメージしてもらえたら大丈夫です。
1. ストレスで“反動”が大きくなりやすい
「甘いものは一生食べない」「お酒は二度と飲まない」と意気込んで、最初の数週間は頑張れたとしても、ある日どこかでスイッチが切れて、
「もういいや!」と一気に食べたり飲んだりしてしまうことがあります。
この“反動食い・反動飲み”が繰り返されると、
- ・自己嫌悪が強くなる
- ・「どうせ自分は続かない」という思い込みが強まる
- ・食事やお酒そのものが「悪者」になってしまう
といった、心の重たさにつながりやすくなります。
私自身も、ライザップに通う前は「平日はガマン → 週末にドカ食い」というパターンをくり返していました。
やせるどころか、毎週リバウンドをくり返していたわけです…。
この経験からも、我慢一辺倒のやり方は、長い目で見るとあまり現実的ではないなと感じています。
2. 「楽しみ」が減ると、人とのつながりも細くなりやすい
好きなことを全部やめてしまうと、友だちや家族との付き合い方も変わってきます。
「飲み会には一切行かない」「外食は全部NG」と決めてしまうと、どうしても人との時間が減ってしまいやすいですよね。
東京都健康長寿医療センター研究所などでも、社会的な孤立が進むと、心や体の健康リスクが高まりやすいという研究が発表されています。
細かい数字まで覚える必要はありませんが、「人とのつながり」が健康寿命を支える大事な土台のひとつだという点は、多くの専門家が指摘しているところです。
「完全に断つ」「全部断る」という極端な我慢は、
・食べものやお酒
だけでなく、
・人と笑い合う時間
・外に出て体を動かすきっかけ
まで減らしてしまう可能性があります。
3. 「自分を責めるクセ」がつきやすい
ストイックな我慢を続けていると、少しでも予定どおりにできなかったときに、
- 「また失敗した」
- 「やっぱり自分はダメだ」
と、自分を強く責めてしまうクセがつきやすくなります。
健康づくりは本来、「自分を大事にするための行動」です。
なのに、その過程で自分を叩き続けてしまうと、元気になる前に心が消耗してしまいます。
だからこそ、「できなかった日があってもOK」「今日はここまでできただけでも十分」と、自分をゆるやかに認めてあげる視点がとても大切だと感じています。
“ほどよく楽しむ”ための3つの視点
では、好きなこととどのように付き合っていけば、「健康寿命」にとってプラスになりやすいのでしょうか。
ここでは、私自身の経験や、ライザップで多くの方を見てきたトレーナーさんから聞いた話も参考にしながら、「ほどよく楽しむための3つの視点」をまとめてみます。
視点1:量より「頻度」と「質」を整える
甘いものやお酒が好きな方の場合、「完全にゼロ」はかなりハードルが高いですよね。
そこでおすすめなのが、「量をガクッと減らす」のではなく、
- ・回数(頻度)を調整する
- ・せっかくなら“質の良いもの”をゆっくり味わう
という考え方です。
例えば…
- ・毎日コンビニスイーツ → 週2回、お気に入りのケーキ屋さんの小さめケーキ
- ・いつも缶ビールを3本 → 週末だけ、ちょっと良いビールを1〜2本だけゆっくり飲む
こんなふうに、「回数」と「質」を見直してみると、「我慢ばかり」ではなく、「楽しみをグレードアップする」という感覚に近づいてきます。
視点2:「一人の楽しみ」と「誰かと楽しむ」を両方残す
一人で静かに楽しむ読書や映画鑑賞も、とても大事な時間です。
一方で、友だちや家族、仲間と一緒に好きなことを楽しむ時間は、「笑い」「会話」「軽い運動」などが一度に起こりやすく、心と体の両方に良い刺激になりそうですよね。
たとえば、
- ・月に一度は、気の合う友人とランチ&おしゃべり
- ・趣味のサークルや習い事に顔を出してみる
- ・オンラインで同じ趣味の仲間とつながる
といった小さな一歩からでも、「人と笑い合う時間」が少しずつ増えていきます。
これは、長い目で見たときの健康寿命にも、良い影響を与えてくれそうです。
視点3:「罪悪感ゼロ」のマイルールを作っておく
好きなことを楽しむときに、一番やっかいなのは「罪悪感」です。
・ケーキを食べながら「こんなことしてたらダメだよな…」
・旅行先でおいしいものを味わいながら「太るのにな…」
と、心の中で自分を責めてしまうと、せっかくの楽しみが半減してしまいます。
そこでおすすめなのが、「ここだけは罪悪感ゼロで楽しむ」と決めたマイルールを作ることです。
たとえば、
- ・誕生日や記念日は、カロリーのことは一旦忘れて楽しむ
- ・旅行中の2〜3日は「味わうこと」を優先する代わりに、よく歩く
- ・大好きな推し活のイベントの日は、多少夜更かししてもOKにする
というように、「ここは思い切り楽しむ」「その代わり、他の日で調整する」と決めておくと、心がとても軽くなります。
“ダメな自分”と戦うのではなく、“どうすれば笑顔で続けられるか”という視点を大切にしたいところです。
食べる・飲むの「好き」と、上手につき合う具体的なコツ
ここからは、特にご相談の多い「甘いもの」「お酒」との付き合い方について、健康寿命の視点からいくつかアイデアを挙げてみます。
あくまで一例なので、「自分ならこう工夫できそうだな」というヒントとして読んでみてください。
1. 「量の上限」をざっくり決める
細かいカロリー計算を毎日続けるのは、なかなか大変です。
そこで、まずはざっくりとした「上限の目安」を決めておくと、気持ちの整理がしやすくなります。
例えば…
- ・ケーキは週2回まで、1回につき1つまで
- ・お酒は飲む日を週3回までにして、1日○杯まで
といったイメージです。
これも、「必ず守らなければならないルール」として自分を縛るのではなく、「だいたいこのくらいを目安にしておこう」くらいのゆるさでスタートしてみるのがおすすめです。
2. 「置き換え」と「順番」を工夫する
ライザップの食事指導の中でもよく出てくるのが、「置き換え」と「食べる順番」の工夫です。
例えば、
- ・ケーキの代わりに、ヨーグルト+少量のフルーツにする日を作る
- ・夕方、小腹がすいたときに、甘いお菓子の前にナッツやチーズを少し食べておく
- ・お酒のときは、揚げ物ばかりではなく、刺身・冷奴・サラダなども一緒に注文する
といった具合です。
私のサイトでも、「間食が止まらない…」と悩む方向けに、ライザップ式の工夫をまとめた記事を書いています。
気になる方は、こちらも参考になるかもしれません。
→ 【保存版】間食が止まらない人へ|RIZAP式“置き換えテンプレ”で夕方の爆食を止める
「好きなものを全部やめる」のではなく、「どうすればうまく付き合えるか」を考える方が、ストレスも少なく、続けやすいと感じています。
3. 「味わう時間」に意識を向ける
せっかく好きなものを食べるなら、「ながら食べ」ではなく、できるだけ「味わう時間」を作ってあげたいところです。
・スマホをいったん置く
・テレビを消して、目の前の食事に集中してみる
・一口ごとに、香りや食感を味わってみる
たったこれだけでも、満足感はかなり変わります。
結果的に、同じ量でも「もっと満足できる」「少ない量でも心が満たされる」と感じやすくなります。
趣味・推し活・小さな楽しみが「生きる力」になる
好きなことというと、「食べる・飲む」のほかに、
- ・スポーツ観戦やライブ
- ・推し活(アイドル・俳優・アニメなど)
- ・旅行や温泉めぐり
- ・ガーデニングや手芸
- ・カメラ・絵画・音楽
など、本当にいろいろな形がありますよね。
近年は、「推し活」が心の健康に良い影響を与える可能性についての研究も行われています。
好きな人・物を応援したり、同じ趣味を持つ仲間とつながったりすることで、日常に張り合いが生まれたり、気分が前向きになりやすいと考えられています。
健康寿命の観点から見ても、
- ・「またあのライブに行きたい」「次の旅行のために体力をつけておきたい」と思える
- ・趣味のために外に出て歩く・立つ・動く機会が増える
- ・同じ趣味の仲間と会話し、笑い合う時間が増える
といった効果は、どれも心と体を元気に保つ助けになりそうです。
「こんな年齢で推し活なんて」「趣味にお金や時間を使うのは申し訳ない」と自分を責めてしまう方もいらっしゃいますが、私はむしろ、
「そこに心からのワクワクがあるなら、上手に続けていく価値は大きい」
と感じています。
もちろん、家計や体力とのバランスは大切ですが、「楽しみをゼロにする」のではなく、「無理のない範囲で育てていく」イメージが近いかもしれません。
「好きなこと」と付き合うときに、少しだけ意識しておきたいこと
ここまで、「我慢しすぎない」ことの大切さをお伝えしてきましたが、同時に、次のような点も少し意識しておくと安心です。
1. 持病がある場合は、主治医と相談しながら
糖尿病・心臓病・腎臓病など、持病の内容によっては、「お酒はこのくらいまで」「塩分はこのくらいまで」といった、医師や管理栄養士からのアドバイスがあると思います。
その場合は、自己判断で制限をゆるめるのではなく、主治医と相談しながら「どのくらいなら楽しめそうか」を一緒に考えてもらうのがおすすめです。
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センターなど、公的な医療機関の情報も参考になります。
→ 国立長寿医療研究センター公式サイト
2. 「体調のサイン」をよく観察する
同じ量・同じ楽しみでも、体調によって受け止め方は変わります。
・翌朝、体が重くないか
・睡眠の質が落ちていないか
・むくみやだるさが強くないか
など、「自分の体の声」を観察しながら、楽しみ方を調整していけると安心です。
その意味では、「日記」や「メモ」をつけてみるのも良い方法です。
「このくらい食べたら翌朝は平気」「このくらい飲んだら少し重かった」など、自分の“ちょうどいいライン”が少しずつ見えてきます。
3. お金の使い方も“健康寿命目線”で考えてみる
好きなことにかけるお金が増えすぎると、今度は家計のストレスが増えてしまうこともあります。
・毎月の中で「趣味・楽しみ枠」を決めておく
・グッズは「本当に欲しいもの」を厳選する
・旅行は回数を少し減らし、その分1回をじっくり楽しむ
など、未来の自分も困らない範囲でバランスを取っていけると、心もお財布も軽くなります。
経済的な安心感もまた、長く元気に暮らすための土台のひとつです。
ライザップ経験者として感じる、「我慢しすぎない」大切さ
最後に、私自身のライザップ経験から感じたことを少しだけ書いておきます。
私は53歳のときにライザップに入会し、かなり思い切ったボディメイクに挑戦しました。
食事や運動の内容はもちろん変えましたが、それ以上に大きかったのは、
- ・「全部ダメ」ではなく「どう楽しみと付き合うか」を一緒に考えてもらえたこと
- ・できなかった日があっても、トレーナーさんが責めずに寄り添ってくれたこと
でした。
甘いものやお酒をゼロにしたわけではありません。
でも、「ここぞという場面では楽しみつつ、普段の日常は整える」というリズムが少しずつ身についてくると、
・リバウンドへの不安
・「一生ガマンし続けなければ」というプレッシャー
から、だいぶ解放された感覚がありました。
人生の後半戦は、「どれだけ自分を追い込むか」よりも、
「どれだけ自分を大事にしながら、好きなことと付き合っていけるか」
が大切になってくるのではないか、と今は感じています。
まとめ:好きなことを我慢しすぎない生き方で、健康寿命を育てていこう
最後に、この記事のポイントをあらためてまとめます。
- ・健康寿命は「長く元気に動ける時間」のこと。心のエネルギーも、その大事な一部。
- ・好きなことを完全に我慢するストイックさは、反動や孤立、自己嫌悪につながることもある。
- ・「量」だけでなく「頻度」や「質」を整えることで、楽しみと健康のバランスを取りやすくなる。
- ・一人の楽しみと、誰かと楽しむ時間を両方残すことで、生きがいとつながりが育っていく。
- ・持病や体調、お金とのバランスも見ながら、「自分なりのちょうどいいライン」を探していくことが大切。
好きなこと・大事にしたいことは、人それぞれ違います。
正解は一つではありません。
「これを我慢していると、自分らしさがしぼんでしまう気がするな…」というものがあるなら、
ぜひ一度、「どうすれば上手につき合えるかな?」と考えてみてください。
人生の後半こそ、「好きなことを我慢しすぎない」やわらかい生き方で、心と体の健康寿命を一緒に育てていきましょう。

