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【健康寿命】モチベーションを上げずに続けるという発想

ボディメイクや健康習慣の話をしていると、よくこんな声を聞きます。

  • 「やる気が続かないんですよね…」
  • 「モチベーションが上がったらまた再開します」

でも実は、健康寿命を伸ばしている人たちの多くは、いつもやる気に満ちているわけではないようです。どちらかというと、「やる気があってもなくても、淡々と続けられる仕組み」を持っている人のほうが、多くの年月を元気に過ごしている印象があります。

この記事では、「モチベーションを上げずに続ける」という少し逆転した考え方をテーマに、健康寿命を守るための習慣づくりを一緒に整理してみます。


目次(表示させると見出しが見られますよ!)

「やる気が出たらやる」から卒業するという考え方

やる気にはどうしても“波”がある

人間の気分ややる気には、どうしても波があります。季節、天気、仕事の忙しさ、家族の状況、体調…いろいろな要因に左右されます。

その波を「根性」でねじ伏せようとしても、人生の後半戦を長く見れば、どこかで必ず息切れしてしまいます。これは、ぼく自身も53歳からライザップに通い始めて、痛感したところです。

最初のうちは気合いも入っていますが、数か月もすると、仕事が忙しい日やなんとなく気分が乗らない日が出てきます。そのたびに「今日はさぼっちゃおうかな…」という気持ちが顔を出してきます。

そんなときに支えになったのは、「やる気」ではなく、「もう予約を入れてある」という仕組みでした。トレーニングの時間が決まっていて、トレーナーさんも待っている。だから、モチベーションがゼロに近い日でも、とりあえずジムには足が向く。この「仕組み」があったからこそ、続けられたところが大きいと感じています。

歯磨きレベルまでハードルを下げる発想

この記事のテーマは、「歯磨きのように当たり前にやるレベルまで、行動のハードルを下げていく」ことです。

歯磨きをするとき、多くの方は「今日は歯磨きのモチベーションが上がらないからやめておこう」とはあまり考えないと思います。なんとなく流れで、当たり前のように歯を磨いているはずです。

健康づくりも、同じくらい生活の中に溶け込んでしまえば、モチベーションをほとんど意識せずに続けやすくなります。

たとえば、

  • 朝、洗面所に立ったら必ず「かかと上げを10回する」
  • テレビをつけたら、最初のCMの間だけ足踏みをする
  • 昼食後は、席を立つついでに必ず階段を一往復する

どれも大きなトレーニングではありませんが、「行動のセットメニュー」として決めてしまうと、やる気に関係なく動けるようになってきます。


モチベーションに頼らない「仕組みづくり」の基本

1. 行動を「小さく・短く・具体的に」決めておく

モチベーションに頼らないためには、まず行動をとことん小さくすることが大切です。

たとえば、

  • 「毎日運動する」だとざっくりしすぎていて、気分の波に負けやすい
  • 「毎朝、歯磨きのときにかかと上げ10回だけやる」なら、イメージしやすく、負担も小さい

人の脳は、「よくわからないこと」や「大変そうなこと」を後回しにしやすいと言われています。逆に、何をどこでどのくらいやるかが具体的だと、脳の負担が減って動きやすくなるようです。

これは、行動科学や習慣化の本などでもよく語られている考え方で、厚生労働省でも、生活習慣の改善は「できるところから、少しずつ」が勧められています。こうした公的な情報も参考にしながら、自分にとって無理のないサイズにまで行動を小さくすることがポイントです。

2. 「トリガー(きっかけ)」とセットにする

次のコツは、行動を「トリガー」とセットにすることです。

トリガーとは、「この行動をしたら、ついでにこれもやる」というきっかけのことです。

  • 歯磨きを始めたら、かかと上げをする
  • トイレに行ったあと、肩を回す
  • 電子レンジの「チン」を待つ間に、つま先立ちを数回する

このように、「すでに必ずやっている行動」にくっつけると、新しい習慣も定着しやすいと言われています。これも、行動科学の分野でよく紹介されている方法です。

日本の自治体の健康づくりの情報でも、生活の中の「ついで動き」をすすめているところが増えています。たとえば、神戸市の健康づくりのページでは、国の身体活動指針を参考にしながら、日常生活でのこまめな動きを提案しています。こうした情報もヒントになると思います。

3. 「やらないと気持ち悪い」くらいまで、回数をこなす

最初は意識してやっていたことも、回数を重ねるうちに、だんだんと「やらないと落ち着かない」感覚が出てくることがあります。

歯磨きも、子どもの頃は親に言われたり、学校で教わったりして意識的にやっていたはずです。それが、いつの間にか「やらないと気持ち悪い」レベルの当たり前になりました。

習慣化の研究では、ある程度同じ行動を繰り返すことで、脳の中で「自動運転」の仕組みができてくると考えられています。ただし、「何日続けたら完全に習慣になる」という明確な日数は人によって違うようです。

ですから、日数にこだわりすぎるよりも、「とりあえず今日1回やってみよう」を重ねるほうが、健康寿命の視点では現実的だと感じています。

4. 「できた自分」をちゃんと確認してあげる

モチベーションを上げすぎない代わりに、「できた自分を小さく褒める」ことも、続けるコツのひとつです。

・歯磨きのついでにかかと上げをしたら、「よし、今日も1セットクリア」
・階段を使ったら、「未来の自分にポイント1点」

こんなふうに、心の中でスタンプを押すように、自分を認めてあげるイメージです。記録が好きな方なら、手帳やカレンダーに丸をつけるのもいいですね。

小さな達成感が積み重なっていくと、いつの間にか「やらないともったいない」感覚が生まれ、モチベーションが低い日でも行動を支えてくれます。


健康寿命と「当たり前習慣」の関係

特別な運動よりも「毎日少し」が効いてくる

健康寿命を考えるとき、もちろん運動や食事の内容も大切ですが、同じくらい大切なのが「続けられるかどうか」です。

厚生労働省の身体活動・運動のページなどでも、「日常生活の中での歩行や家事などの身体活動を増やすこと」が健康づくりに役立つと紹介されています。激しいトレーニングだけが健康の元ではなく、ごく普通の生活の中で体を動かすことも、積み重ねれば大きな力になると考えられています。

人生の後半戦では、特別なイベント的な運動よりも、

  • 毎日ちょっとだけ足を使う
  • 同じ姿勢でじっとしすぎない
  • 重いものを持つときは体にやさしい方法を選ぶ

こうした「当たり前習慣」が、じわじわと将来の動きやすさを守ってくれるように感じます。

「モチベーションの波」とうまく付き合うことが、健康寿命のカギ

若い頃は、「モチベーションが高いときに一気に頑張って、あとは休む」というやり方でも、なんとか体がついてきていたかもしれません。

ですが、40代・50代・60代と年齢を重ねると、無理をした反動が出やすくなります。寝不足が続いたり、一気にやりすぎたりすると、疲れが長引くことも増えてきますよね。

健康寿命を伸ばしたいなら、「モチベーションが高いときだけ頑張る」スタイルから、「モチベーションの波があっても続くペースを選ぶ」スタイルに、少しずつシフトしていくことが大切だと感じます。

やる気がある日は、少し多めに。
気分が乗らない日は、「歯磨き+かかと上げ10回」だけやったら合格、というイメージです。


「歯磨きのついで習慣」でできる小さな健康ケア

ここからは、この記事のテーマにもなっている「歯磨きのついで習慣」を例に、モチベーションに頼らず続けやすい工夫をいくつかご紹介します。

無理のない範囲で、「これはできそうだな」と思うものがあれば、1つだけでも試してみてください。体調に不安がある方や、痛みの出やすい部位がある方は、かかりつけの医師や専門職の方に相談しながら、できる範囲の方法を選んでいただければと思います。

例1:かかと上げで「ふくらはぎポンプ」を意識する

歯ブラシを持っているときは、両手がふさがっていますが、足は自由ですよね。そこで、

  • かかとをゆっくり上げ下げする
  • つま先立ちになって3秒キープして戻す

といった動きを取り入れる方もいます。ふくらはぎは、「第二の心臓」と呼ばれることもあり、血液を押し上げるポンプの役割を担っていると考えられています。

強い負荷をかける必要はなく、「ちょっとふくらはぎが動いているな」と感じるくらいで十分です。片足でバランスを取るのが不安な場合は、両足をそろえたまま、かかとを少しだけ上下させると安心です。

例2:鏡の前で姿勢チェックをする

歯磨きのときは、鏡を見る時間でもあります。このタイミングで、

  • 肩が前に丸まっていないか
  • 首が前に突き出していないか
  • 左右の肩の高さが極端に違っていないか

などを、なんとなく観察してみるのもおすすめです。

日本整形外科学会などでも、長時間の前かがみの姿勢やスマホ姿勢が、首や肩のこりの一因になる可能性があると指摘されています。スマホ首についての情報なども参考になります。

鏡の前で「少し胸を開いてみようかな」「あごを引いてみようかな」と意識するだけでも、毎日の積み重ねで、体の感覚が変わってくることがあります。

例3:深呼吸でリラックスをつくる

歯磨きのあとに、

  • 鼻からゆっくり息を吸う
  • 口から長く吐く

これを2〜3回だけ行う習慣をつくる方もいます。

深い呼吸は、自律神経を整える手助けになると言われています。日本スポーツ協会の情報などでも、運動前後の呼吸やリラックスの重要性が紹介されていますので、参考になるかもしれません。

難しく考えず、「ちょっと肩の力を抜いて、長めに息を吐く」くらいのイメージで十分です。


「三日坊主OK」のマイルールで、気楽に続ける

完璧を目指さないほうが、結果的に長く続く

モチベーションに頼らない仕組みづくりをしていても、途切れる日は必ずあります。

旅行、残業、体調不良、家族の用事…。人生にはいろいろな出来事がありますから、「毎日一度も欠かさず」続けようとすると、どうしても苦しくなってしまいます。

ぼく自身も、53歳でライザップを始めた頃は、「絶対に毎日〇〇しなきゃ」と力が入りすぎて、逆に苦しく感じた時期があります。そんな経験から、今は次のようなマイルールを大事にしています。

  • 3日休んでも、4日目からまた戻ればOK
  • 今日は「歯磨き+かかと上げ1回」だけでもOK
  • できなかった日を責めるより、「戻ってきた自分」を褒める

このくらい肩の力を抜いたほうが、結果的に長く続きやすいと感じています。

「ゼロか100か」ではなく、「3割〜7割で合格」にする

健康のことを真面目に考えている人ほど、

  • 「やるならしっかりやらないと意味がない」
  • 「今日はできなかったから、もうダメだ」

と考えてしまいがちです。

でも、健康寿命の視点で見れば、3割できた日が続いているほうが、100点を目指して途中で燃え尽きてしまうよりも、ずっと大きな意味があるように思います。

たとえば、

  • ウォーキングに行けなかったけれど、歯磨きのときにかかと上げだけはやった
  • 体操はできなかったけれど、今日はしっかり湯船に浸かって体を温めた

こうした「3割の合格」が積み重なっていくと、数年・数十年という長いスパンで見たときに、健康寿命を支える土台になってくれるのではないか、と感じています。


ぼく自身の「仕組み化」体験から伝えたいこと

ライザップも「仕組み」があったから続けられた

ここまで「仕組みづくり」の話を書いてきましたが、これはぼく自身の経験からも強く感じていることです。

53歳からライザップに通い始めたとき、最初からモチベーションが高かったわけではありません。むしろ、「本当に続けられるのかな」「またリバウンドするんじゃないかな」と不安のほうが大きかったです。

それでも続けることができたのは、

  • あらかじめトレーニングの予約を入れておく
  • 週2回のペースが自分の生活リズムに組み込まれていった
  • トレーナーさんに毎回話を聞いてもらえる安心感があった

といった「仕組み」のおかげだと感じています。

ぼくの詳しい体験談は、リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】にまとめていますが、そこでも何度も書いている通り、「根性よりも環境と仕組み」のほうが、長い目で見て大きな力になってくれました。

自分なりの「ミニ・ライザップ環境」を家の中につくる

もちろん、みなさんが全員ライザップに通う必要はありません。大事なのは、

  • 自分に合ったペース
  • 自分に合った仕組み
  • 自分に合った環境

を、一つずつ整えていくことだと思います。

たとえば、

  • 洗面所に小さなメモを貼って、「歯磨き+かかと上げ」と書いておく
  • テレビの横にストレッチ用のタオルを置いておく
  • スマホのカレンダーに、「夜9時に深呼吸リマインダー」をセットしておく

こうした工夫は、いわば「自分なりのミニ・ライザップ環境」です。誰かに見張られているわけではありませんが、自分の生活の中に小さな仕組みを埋め込んでいくことで、モチベーションが低い日でも、最低限の行動を守りやすくなります。


「やる気がなくても続くしくみ」を、一つだけ決めてみる

ステップ1:いちばん生活に馴染みそうなタイミングを選ぶ

まずは、「どのタイミングなら、ついでに何かできそうか」を考えてみてください。

  • 朝起きてすぐ
  • 歯磨きの時間
  • トイレのあと
  • テレビをつけた瞬間
  • 寝る前に布団に入ったとき

この中で、「ほぼ毎日必ずやっている行動」を選びます。歯磨きは、その代表選手ですね。

ステップ2:そのタイミングに、できるだけ小さな行動をくっつける

次に、そのタイミングにくっつける行動を、できるだけ小さく決めます。

  • かかと上げを5回だけ
  • 肩を前後に3回回す
  • ゆっくり深呼吸を3回する

「これくらいなら、どんなにやる気がなくてもできそうだ」と思えるくらい小さくするのがポイントです。

ステップ3:「できた日」を見える形に残してみる

最後に、「できた日」を何らかの形で残してみます。

  • カレンダーに丸をつける
  • ノートに日付と一言を書く
  • スマホのメモ帳にスタンプをつける

たとえ1日おきでも、週に2日でも、丸が増えていくと「お、意外と続いているな」と実感しやすくなります。これが、次の小さなやる気につながっていきます。


忙しい日常でも「仕組み」で続けていくために

時間がない人ほど、仕組みの力を借りていい

仕事、家事、家族のこと…。40代以降は、何かと時間に追われる年代です。「運動する時間なんて、とても取れない」と感じている方も多いと思います。

そういう方ほど、モチベーションではなく「仕組み」に頼ってしまうほうが、現実的かもしれません。

ぼく自身も、仕事が立て込んでいる時期は、あえて「トレーニング時間を先に予定に入れてしまう」「朝のルーティンを決めておく」ことで、自分を助けてきました。

同じように、忙しい方がライザップに通うときの工夫については、仕事が忙しい人のライザップの通い方・スケジュール術の中でも、ぼくなりの経験を書いています。通う・通わないに関係なく、「時間の使い方」や「予定の入れ方」のヒントとしても参考になると思いますので、興味があればのぞいてみてください。

「やらなきゃ」ではなく、「やっておくと安心」に言い換える

言葉の使い方も、モチベーションに大きく影響します。

  • 「運動しなきゃ」→「少し体を動かしておくと、将来の自分がラクになる」
  • 「ちゃんとやらなきゃ」→「今日はこれだけできれば十分」

こんなふうに、プレッシャーをかける言葉から、自分を応援する言葉に言い換えるだけでも、心の負担はずいぶん変わってきます。

健康寿命を伸ばすための習慣づくりは、マラソンのような長距離戦です。スタートダッシュで全力疾走するよりも、「これなら今日も続けられそうだな」と思えるペースを見つけることが、いちばんの近道かもしれません。


さいごに:やる気がなくても続くしくみを、人生の味方に

ここまで、「モチベーションを上げずに続ける」という少し変わったテーマでお話ししてきました。

ポイントを整理すると、

  • 健康寿命を考えるなら、「やる気」に頼りすぎないほうが続きやすい
  • 歯磨きのように当たり前の行動に、小さな動きをくっつける
  • 行動は「小さく・短く・具体的に」決める
  • 三日坊主になってもOK。「戻ってきた自分」を褒める
  • 完璧を目指すより、「3割〜7割できたら合格」にする

人生の後半戦は、若い頃とはまた違った体の変化や、時間の使い方の難しさが出てきます。でも、そのぶん、自分のペースで、無理なく続ける知恵を身につけていける時期でもあると感じています。

「やる気が出たらやる」ではなく、「やる気がなくても、これだけはやっておこう」。そんな小さな仕組みを一つでも持てたら、それはきっと、未来の自分への大きなプレゼントになるはずです。

今日の歯磨きの時間から、できそうなことを一つだけ、そっと足してみませんか。大きな変化は必要ありません。小さな「当たり前」が、健康寿命を支える土台になっていくと信じて、ぼくもこれからも、一緒に試行錯誤していきたいと思っています。

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