【健康寿命】忙しくても疲れにくい人の“時間の使い方”

「同じくらい忙しく働いているはずなのに、あの人はあまり疲れていなさそうだな…」
職場や身近な人を見ていて、そんなふうに感じたことはありませんか。体力の差もゼロではありませんが、実は「時間の使い方」「休み方」の違いが、疲れやすさにかなり影響しているようです。
この記事では、40〜70代の大人世代に向けて、
- 忙しい中でも疲れにくい人が意識している時間の使い方
- 健康寿命(元気に動ける時間)を守るための「休み方」のコツ
- 予定を詰め込みすぎないための考え方
などを、ぼく自身の経験も交えながらまとめました。
寿命そのものを伸ばす話ではなく、「できるだけ長く、自分の足で立って、自分のやりたいことを楽しめる時間=健康寿命」をのばすためのヒントとして、ゆったり読んでもらえたらうれしいです。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
1.忙しくても「ヘトヘトにならない人」は何が違う?
まずは、忙しくても疲れにくい人の共通点から眺めてみましょう。ぼく自身も、以前は「いつも時間に追われて、1日の終わりにはぐったり…」というタイプでしたが、体づくりを始めてから、まわりの「疲れにくい人」の特徴がだんだん見えてきました。
1-1.仕事量より「エネルギーの使い方」を気にしている
疲れにくい人は、「どれだけ仕事をこなしたか」よりも「自分のエネルギーをどこにどれくらい使ったか」を意識していることが多いです。
同じ1時間でも、
- 集中して一気に片づける1時間
- スマホ通知に何度も気を取られながら進む1時間
では、終わったあとの消耗度がまったく違いますよね。
「今日はここまで集中して、それ以外はあえてやらない」「今はメールではなく、この資料にエネルギーを使う」など、時間だけでなくエネルギーの配分を考えている人は、結果的に疲れにくくなりやすいようです。
1-2.こまめな「小休止」を挟むのがうまい
忙しい人ほど、「休む=悪いこと」のように感じてしまいがちです。でも、疲れにくい人を観察していると、意外とこまめに席を立ったり、ストレッチをしたり、少しだけ席を外して気持ちを切り替えたりしています。
たとえば、
- 1〜2時間に一度は、イスから立ち上がって背伸びをする
- コピーを取りに行くついでに、廊下を一周歩く
- トイレのあとに、深呼吸を3回してから席に戻る
こんな小さな「中休み」が、1日の終わりの疲れ方をじわじわ変えてくれます。
国の公式サイトでも、座りっぱなしを減らして日常生活の中でこまめに体を動かすことが、健康づくりの一つのポイントとして紹介されています。「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の資料(公式PDFはこちら)にも、「座りすぎ」と健康との関係についてまとめられていますので、興味のある方は参考にしてみてください。
1-3.「全部自分でやろう」としない
忙しくて疲れやすいときほど、「自分が頑張らなきゃ」「頼むと悪いから」と抱え込みやすくなります。一方、疲れにくい人は、
- 任せられるところは、早めに人に任せる
- 完璧を目指しすぎず、「7割できたらOK」にしている
- 「今やらないこと」をあえて選ぶ
こんな工夫をしています。仕事の質を落とすというより、「自分一人で抱え込まないこと」を大事にしているイメージです。
これは家庭でも同じですよね。「自分が全部やらなきゃ」と思うと、時間も心もいっぱいいっぱいになりますが、「ここだけは家族に頼む」「今日は惣菜に頼る」など、少し手放すだけで、ぐっと楽になることがあります。
2.健康寿命の視点で見直す「時間との付き合い方」
ここからは、「健康寿命」という角度から時間の使い方を見ていきます。
2-1.健康寿命とは「自分の足で動ける時間」
健康寿命は、「介護や医療に頼りきりにならず、日常生活を自分で送れる期間」のことだと説明されることが多いようです。平均寿命と比べると、日本ではおおよそ10年前後の差があると紹介されることもあります。
国の健康づくりの方針をまとめた資料(健康日本21に関する説明資料など・参考資料はこちら)でも、「健康寿命の延伸」が大きなキーワードとして挙げられています。
難しい言葉に聞こえますが、要するに「できるだけ長く、自分らしく生活できる時間を増やしていきましょう」という考え方です。
2-2.時間の使い方が、体と心の消耗に影響する
健康寿命というと、どうしても「運動」「食事」「検診」などを思い浮かべがちですが、
- 休むタイミングを後回しにし続ける生活
- 「まだできる」と限界ギリギリまで予定を詰め込む習慣
- 睡眠時間を削って仕事や家事をこなす毎日
こういった時間の使い方も、少しずつ体と心をすり減らしてしまう要因になると考えられています。
「今日は大丈夫だろう」と感じていても、何年も同じ働き方・暮らし方が続くと、じわじわと疲労が溜まり、ある日どっと出てくることもありますよね。
だからこそ、「短距離走のように走り切る時間」と「ペースを落として自分をいたわる時間」を、自分なりに切り分けていくことが大事になってきます。
2-3.人生後半こそ、「時間のタンク」を意識したい
40代・50代になると、
- 親の介護や家族のサポート
- 仕事での責任や役職
- 子どもの進学・就職などのイベント
など、「自分以外のことで時間とエネルギーを使う場面」が一気に増えていきます。
ぼく自身も、ライザップでの体づくりを始めた頃は、仕事と家族の用事でスケジュール帳が真っ黒で、「自分の体のための時間なんて取れるのかな?」と不安だらけでした。
でも、そこで気づいたのは、
- 「時間」は誰にとっても1日24時間で平等だけれど
- 「その時間を、どれだけ元気な状態で使えるか」は工夫次第で変わる
ということでした。
時間の量は変えられませんが、「疲れすぎて動けない時間」を減らし、「元気に動ける時間」を少しずつ増やしていくことは、人生後半でも十分可能だと感じています。
3.疲れにくい人がやっている「時間の区切り方」
ここからは具体的に、忙しくても疲れにくい人が意識している「時間の区切り方」を紹介していきます。といっても、きっちり守らなければいけないルールではなく、「こんな考え方もあるんだな」という参考程度に読んでいただければOKです。
3-1.「集中タイム」と「ゆるタイム」を分ける
ずっと全力で働き続けるのは、どんな人でも難しいものです。そこでおすすめなのが、
- 集中して取り組む時間(集中タイム)
- 少しペースを落として進める時間(ゆるタイム)
を、自分の中でざっくり分けておくことです。
たとえば、
- 午前中は「集中タイム」として、頭を使う仕事を優先する
- 昼食後の眠くなりやすい時間帯は「ゆるタイム」として、単純作業や確認作業を行う
- 夕方は、今日の振り返りや明日の準備など、ペースを落としたタスクをまとめる
というように、「1日の中でメリハリをつける」イメージです。
ずっとアクセル全開ではなく、「ギアを変えながら進む」ことで、1日の終わりの疲労感がだいぶ違ってきます。
3-2.1〜2時間に一度は「席を立つ」習慣
国のガイドラインでも、座りっぱなしの時間を減らすことが健康づくりのポイントの一つとして挙げられています(「健康づくりのための身体活動基準2013」やアクティブガイドなど。詳細は公式サイトの資料:参考リンク)。
オフィスワークや車の運転が多い方は、とくに「一定時間ごとに席を立つ」意識を持っておくと、
- 血流が良くなる
- 同じ姿勢による肩こりや腰の負担が和らぐ
- 気分転換になって集中力が戻る
など、じわじわとうれしい変化を感じやすくなります。
時間の目安としては、1〜2時間に一度でも十分です。いきなり完璧を目指さず、「今日は午前中だけ意識してみる」など、小さく始めるのがおすすめです。
3-3.予定の前後に「バッファ時間」を入れる
予定を詰め込みすぎると、移動が少し遅れただけで大きなストレスになります。そこで、疲れにくい人がよくやっているのが、
- 会議と会議の間に、10〜15分の余白を作る
- 家を出る時間を「必要な時間+10分」で計算する
- 1日の予定を入れるときに、あえて「何も入れない時間帯」を残す
といった「バッファ時間」を意識的に確保することです。
すべての予定をギチギチに入れてしまうと、トラブルに対応する余裕がなくなります。逆に、少しゆとりを残しておくと、「遅れそう」「間に合わない」という不安も減り、心の疲れ方がだいぶ違ってきます。
3-4.「眠り時間」は最優先の予定として、先に入れておく
忙しいと、つい削ってしまいがちなのが睡眠時間です。しかし、人生後半の体力や健康寿命を考えると、「睡眠を削って他の予定を入れる」のは、長い目で見るとかなりのハイリスクになってしまう可能性があります。
そこでおすすめなのが、「1日の予定を立てるとき、いちばん先に睡眠時間を確保する」という発想です。
たとえば、
- 「0時には布団に入る」と決めたら、そこから逆算して夜の予定を調整する
- 夜に残業や用事が入りそうな日は、朝の時間をうまく活用する
など、「睡眠を守るために他の予定をやりくりする」くらいのイメージです。
もちろん、現実には思い通りにいかない日もあります。でも、
- たまたま寝不足の日がときどきある
- いつも睡眠を削ってしのいでいる
では、体への負担がかなり変わってきます。完璧でなくて良いので、「眠りを優先する意識」を持っておくことが、健康寿命の土台づくりにつながっていきます。
4.「やらないことリスト」で、予定の詰めすぎを防ぐ
時間の使い方を整えるうえで、実はとても効果的なのが「やらないことを決める」ことです。
4-1.「やることリスト」だけでは、いつの間にかいっぱいに
ToDoリストを書くのはとても良い習慣ですが、「やること」ばかり並べていると、気がつけばノートが真っ黒、という経験はありませんか。
人生後半は、
- 仕事
- 家族・親のこと
- 地域の役割
- 自分の健康管理
など、「やること候補」がどんどん増えていきます。全部に全力投球しようとすると、体も心もすぐに限界に近づいてしまいます。
4-2.「今はやらない」「人に任せる」を選ぶ勇気
そこで役立つのが、「やらないことリスト」です。たとえば、
- 平日の夜は、飲み会を週1回までにする
- 仕事のメールは、21時以降は開かない
- 家の掃除は、「完璧に」ではなく「最低限ここだけ」にする
- 夕食作りがしんどい日は、お惣菜を活用する
といった具合に、「今の自分の体力・状況を考えると、無理してやらなくていいこと」をあえて言葉にしておきます。
これを「手抜き」と感じてしまう方もいるかもしれませんが、「自分の体と心を守るための優先順位づけ」と考えると、イメージが少し変わるかもしれません。
4-3.「将来の自分から見て、やってよかったと思えるか」で選ぶ
やらないことを決めるときに、ぼくがよく使うのが、
「5年後・10年後の自分から振り返ったとき、やっておいてよかったと思えるか?」
という問いかけです。
たとえば、
- 5年後も続いているであろう家族との時間
- 自分の健康寿命を支える体づくりの時間
- 今しか味わえない子どもや孫との時間
こういった時間は、あとから取り戻すことが難しい「大切な時間」です。一方、
- なんとなく流れで参加している集まり
- 惰性で見ているテレビやSNS
などは、少し減らしても困らないことが多いかもしれません。
すべてを完璧に選び分ける必要はありませんが、「将来の自分から見てどうか」という視点を持つことで、自然と時間の使い方が変わっていきます。
5.忙しい日でも「エネルギーを守る」小さなコツ
ここからは、忙しい日でも取り入れやすい「エネルギーを守る時間術」を、具体的にいくつか挙げてみます。どれも、完璧にやる必要はありません。できそうなところから一つだけでも試してみるイメージで大丈夫です。
5-1.移動時間は「ぼーっとする時間」にしてもいい
真面目な方ほど、電車やバスの中でもメールを返したり、資料を読んだりと、つい「何かしなきゃ」と思ってしまいます。
もちろん、それが苦にならない方もいますが、「一日中頭がフル回転で疲れてしまう」という方は、あえて移動時間を「ぼーっとする時間」と決めてしまうのも一つの方法です。
窓の外をながめたり、深呼吸をしたり、目を閉じて体の力を抜いてみたり…。短い時間でも、頭と心の小休止になります。
5-2.スマホ通知を「まとめて見る」だけでも負担が減る
スマホの通知は、ちょっとした音や振動でも集中力を奪いやすいと言われています。だからといって、すべての通知を切る必要はありませんが、
- 1日に数回だけ、まとめてチェックする時間を決める
- 夜は一定の時間で通知をオフにする
など、「通知に振り回されない工夫」をするだけでも、気づかないうちの疲労感が変わってくることがあります。
5-3.「立ち仕事の人」も「座り仕事の人」も、姿勢をリセット
デスクワークの方はもちろん、立ち仕事が多い方も、「同じ姿勢を続けること」で体が固まりやすくなります。
国のガイドラインでも、日常生活の中での身体活動量アップが勧められています(健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023など)。激しい運動でなくても、
- 背伸びをして、胸を開く
- 軽く肩を回す
- 首をゆっくり左右に倒す
といった簡単な動きをこまめに挟むだけで、血流が良くなり、疲労感の軽減につながると考えられています。
ここで注意したいのは、「痛みがあるのに無理して動かす」のは避けたいということです。違和感や痛みが強い場合は、専門家に相談するようにしてくださいね。
5-4.「頑張る日」と「少し抑える日」のリズムをつくる
毎日フルスロットルで動き続けるのは、どんなに元気な人でも難しいものです。体づくりでも同じで、
- 強めに頑張る日
- 控えめにする日
というリズムをつくることで、結果として長く続けやすくなります。
時間の使い方も同様で、
- 「今日はどうしても外せない予定が多いから、頑張る日」
- 「明日は予定を少なめにして、体と心を休ませる日」
といったように、1週間単位くらいでメリハリをつけてあげると、トータルで見たときにかなり楽になります。
6.ぼく自身の経験:時間の使い方を変えたら、疲れ方も変わった
ここで少し、サイト運営者であるぼく自身の話をさせてください。
ぼくは50代でライザップに通い始めましたが、当時は仕事もプライベートもなかなか忙しく、「本当に通い続けられるのか?」と不安でいっぱいでした。
最初のうちは、
- 仕事を詰め込みすぎて、トレーニング前にはもうヘトヘト
- 睡眠時間を削ってしまい、翌日まで疲れを引きずる
という状態で、「これは長く続かないな…」と感じたことをよく覚えています。
そこから少しずつ変えていったのが、「時間の使い方」でした。
- トレーニングのある日は、夜の予定を入れすぎない
- 移動時間を「頭の休憩時間」にして、スマホを触る時間を減らす
- 「今日は頑張る日」「今日はペースを落とす日」と、自分なりに決めておく
こうした小さな工夫を積み重ねるうちに、同じ仕事量でも「疲れ方」が変わってきました。体づくりを続ける中で、「時間の使い方=自分のエネルギーの使い方」なんだと、身をもって感じています。
仕事が忙しいときのスケジュールの組み立て方については、別の記事で詳しくまとめています。興味があれば、仕事が忙しい人のライザップの通い方・スケジュール術も参考にしてみてください。
7.今日から試せる「疲れにくい時間の使い方」3つの一歩
最後に、「これならできそうかな」という小さな一歩を3つだけまとめてみます。全部やる必要はありません。心に引っかかったものがあれば、そこから一つだけ選んでみてください。
7-1.1日のどこかに「完全オフの15分」を入れる
まずは、1日のどこかに「何もしない15分」を入れてみるのはいかがでしょうか。
- コーヒーやお茶を飲みながら、ただぼーっとする
- ソファに座って、窓の外を眺める
- 好きな音楽を流して、目を閉じて聴く
そう聞くと「そんな時間は取れないよ」と感じるかもしれませんが、逆に言えば、たった15分でも、自分のための時間を確保できれば、それだけで1日の印象が変わってきます。
7-2.「今日はこれだけできたら合格」のラインを下げる
真面目な方ほど、「ここまでできて当たり前」と自分に厳しくなりがちです。でも、忙しい日や体調がイマイチな日もありますよね。
そんな日は、
- 「今日はこのタスクだけ終われば合格」
- 「今日は家事を半分に減らしてもOK」
と、「合格ライン」を少し下げてしまうのも一つの選択です。
大事なのは、「できなかった自分を責めないこと」。何年もかけて積み上がる健康寿命は、その日1日の完璧さではなく、「続けられるペース」を選べるかどうかで変わっていくように感じています。
7-3.「やらないこと」を1つだけ決めてみる
最後に、「やらないことリスト」から一つだけ選んでみましょう。
- 平日の夜は、スマホを22時以降見ない
- 仕事のメールは、帰宅後は開かない
- 週末の予定は、1日につき2つまでにする
こういった「小さな線引き」を一つだけでも決めておくと、不思議と心に余裕が生まれてきます。
8.おわりに:時間の使い方は「自分を大切にする選択」
忙しい毎日の中では、「今目の前にあること」を片づけるだけで精一杯になってしまいます。そんなとき、
- 少しだけ休む勇気
- 予定を詰め込みすぎない選択
- 「やらないこと」を決める覚悟
を持てるかどうかが、数年先・十数年先の自分の体と心の状態に、じわじわと違いを生んでいくのかもしれません。
この記事でお伝えしたことは、どれも「絶対に守らないといけないルール」ではありません。体力も、生活環境も、置かれている状況も、人それぞれです。
だからこそ、
- 自分の体調
- 家族との時間
- 仕事や地域の役割
などをふまえながら、「自分にとって無理のない時間の使い方」を少しずつ見つけていくことが何より大切だと感じています。
健康寿命は、「特別な誰かだけが手に入れられるもの」ではありません。今日の5分、10分の使い方を、ほんの少しだけ変えてみる。その積み重ねが、未来の自分の「元気に動ける時間」をじわじわと増やしてくれるはずです。
どうか、今の忙しさの中でも、自分の体と心をいたわる時間を、ほんの少しだけ意識してあげてください。それが、これから先の長い人生を、自分らしく楽しむための大切な一歩になるはずです。
※注意事項
このページの内容は、医療行為や治療をすすめるものではなく、健康寿命について考えるための一般的な情報をまとめたものです。具体的な病気や症状については、自己判断をせず、医師や専門家に相談するようにしてください。

