朝食を抜くと太りやすくなるって本当?

「朝ごはん抜いたほうがトータルのカロリーは減るし、むしろ痩せそうじゃない?」
ダイエット中に、一度は考えたことがある人も多いと思います。
でも、「朝食を抜くと太りやすくなる」と聞いたことがある人も多いはず。
どっちが本当なのか、ちょっとモヤモヤしますよね。
私、サイト運営者(和久井朗)も、昔は「朝はコーヒーだけ」「お腹空いたから昼にドカ食い」みたいな生活をしていて、体重は減らないのに、体はだるい…という状態になっていました。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
この記事を読むべき理由
この記事では、
- 朝食を抜くと太りやすいと言われる「理由」
- 「抜いたほうが痩せる」はどこまで本当なのか
- ダイエット中でも続けやすい「太りにくい朝ごはん」の考え方
- どうしても食べられない朝の現実的な対策
を、やさしい言葉とリアルな体験談ベースでまとめていきます。
健康・医療っぽい話は、「調べてみると、こういうデータもあるらしい」くらいのテンションでお伝えしていくので、気楽に読み進めてください。
なぜ「朝食を抜くと太りやすい」と言われるのか?
① エネルギー不足モードで「ため込み体質」になりやすい
まずイメージしてほしいのが、「体がエネルギー不足にビビっている状態」です。
前日の夕食が夜8時、そこから翌日の昼12時まで何も食べないと、16時間くらいはエネルギーが入ってこないことになります。
もちろん人間の体はある程度は耐えられますが、長時間エネルギーが入ってこないと、
- 「次にエネルギーが入ってきたときにしっかりためておこう」と判断しやすい
- 筋肉を節約モードにして、省エネ運転になりやすい
…と言われています。
実際、調べてみると、朝食や夕食を抜くと、かえって脂肪をためやすくなる可能性があると解説しているコラムもあります。
例えば味の素の「ダイエット中の食事のポイント」のコラムでは、
「朝・昼・晩を欠食せず食べることが大事」「朝食を抜くと次の食事でエネルギーをため込みやすくなる」
といった説明が紹介されています。(参考:味の素・未来の食卓コラム)
ポイントは、『カロリーさえ減ればOK』ではなく、『体がどう反応するか』なんですよね。
② 血糖値の乱高下 → ドカ食い&脂肪がたまりやすい流れ
朝食を抜いて空腹MAXの状態でお昼を迎えると、
- 早食いになりやすい
- ごはん・パン・麺など糖質多めのものをガッと食べがち
結果として、血糖値が一気に上がりやすいと言われています。
血糖値が急上昇すると、インスリンというホルモンがたくさん分泌されます。
インスリン自体は悪者ではないのですが、「余った糖を脂肪としてため込む」働きもあるので、
“空腹でドカ食い → 血糖値ドーン → 体はせっせと脂肪蓄える”
という流れが起きやすくなる、というわけです。
ここでもう一つの問題が、「血糖値が下がるときにまた食欲が爆発しやすい」こと。
午後の仕事中に甘いお菓子が止まらなくなる…なんてパターン、心当たりありませんか?
③ 研究でも「朝食欠食と肥満リスク」の関係が指摘されている
「とはいえ、それってイメージの話じゃないの?」と思う人もいるはず。
そこで、国内の資料をいくつか見てみると、
- 朝食を抜く人ほど、成人期の肥満発症リスクが高いとする報告
- 朝食欠食と、体重増加・ヘモグロビンA1c(血糖の指標)・空腹時インスリン上昇などとの関連を示した研究
なども紹介されています。
例として、女子大学生の朝食欠食と健康行動の関連を調べた研究では、
「朝食欠食は成人期の肥満発症リスクと密接に関わる」といった記述があります。
(参考:首都圏女子大学生の朝食欠食と健康的生活行動(J-STAGE))
もちろん、「朝食を抜いた人が必ず太る」「食べた人が絶対太らない」という話ではありません。
ただ、「朝を抜く生活パターンが、長い目で見ると太りやすい習慣につながりやすい」可能性は、かなり高そうだ…という印象です。
朝食を抜きがちな人の「あるあるパターン」
パターン1:時間がなくてコーヒーだけ
一番多いのがこのパターン。
寝るのが遅くて起きるのがギリギリ → 準備だけで精一杯 → 「コーヒーだけ飲んで家を飛び出す」。
この場合、
- カフェインで一瞬シャキッとするけど、エネルギーは足りていない
- 10〜11時ごろにドカンと空腹が来る
- そのままお昼にラーメン・丼もの・パン山盛り…となりやすい
という流れで、「昼の一撃が大きくなりがち」です。
パターン2:なんとなくお腹が空いていないから食べない
夜遅くまで食べていたり、お酒を飲むことが多い人にありがち。
朝起きても、胃が重くて「何も食べたくない…」という感覚になります。
これは、「前の食事のボリュームや時間帯が乱れているサイン」でもあります。
朝食の前に、前日の夕食や夜食のタイミングを見直すことも大事になってきます。
パターン3:ダイエットのつもりで朝を抜いている
「朝抜けば、その分カロリーカットになるでしょ?」という発想で、
自分ルールで朝だけ食べないダイエットをしているケースもよく見かけます。
ところが実際には、
- 昼と夜の食事量が増える
- おやつや甘い飲み物が増える
- ストレスが溜まって「週末に爆食い」しがち
…というパターンも多く、トータルで見たらむしろ太っているケースも少なくありません。
このあたりは、別記事の
「休日に太るのはなぜ?|RIZAP式『2〜3食ルール』」
でも、休日の食事リズムの乱れと体重増加について詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
「朝食を抜く」と何が起きる?1日の流れでシミュレーション
ケースA:朝食あり(軽めでもOK)
例えば、
- ごはん少なめ+味噌汁+卵+野菜のおかず
- または、全粒粉パン+ゆで卵+ヨーグルト+フルーツ少し
こんな朝食をとった場合、
- 午前中のエネルギーが確保される
- お昼までの間食欲求が落ち着きやすい
- 昼も「普通量」で満足しやすい
といったリズムになりやすいです。
ケースB:朝食なし → 昼ドカ食い → 夕方おやつ爆発
一方、朝食を抜くと、
- 午前中:集中力が落ちる・イライラしやすい
- お昼:空腹MAXで炭水化物中心の食事をガッと食べる
- 午後:血糖値が下がるタイミングで眠気&甘いもの欲求
- 夕方〜夜:おやつ+ドカ食いで帳尻合わせ
という流れになりがちです。
同じ1日3食+おやつでも、「いつ」「どれくらい」食べるかで体への負担が全然違うんですよね。
ダイエット中の「太りにくい朝ごはん」の考え方
ポイントは「糖質+たんぱく質+野菜」をざっくり意識
ダイエット中の朝ごはんというと、
- 「ヨーグルトだけ」
- 「バナナ1本だけ」
のような「単品&糖質寄り」になりやすいのですが、できれば、
- 糖質:ごはん・パン・オートミールなど
- たんぱく質:卵、納豆、豆腐、ヨーグルト、サラダチキンなど
- 野菜・海藻・きのこ類:サラダ、味噌汁の具など
をセットでとれると、血糖値が安定しやすく、お腹も持ちやすいです。
コンビニで揃う「現実的な朝ごはんセット」例
- おにぎり1個+ゆで卵+カットサラダ+味噌汁
- サラダチキン+おにぎり(小さめ)+野菜スープ
- 無糖ヨーグルト+プロテインバー+フルーツ少し
完璧を目指さなくてOKです。
「糖質だけ」「カフェオレだけ」を避けて、たんぱく質と野菜を一口でも足す、くらいのイメージでも十分プラスになります。
量より「質」。朝からお腹パンパンにしなくていい
朝ごはんというと、「しっかり食べないと」と考えすぎてしまう人もいますが、
ダイエット中は『腹8分目+バランス』くらいがちょうどいいです。
逆に、朝から食べすぎて昼や夜も変わらない量を食べてしまうと、
さすがにトータルカロリーのオーバーにつながっていきます。
このあたりの「1日の食事全体のバランス」については、
ライザップの食事ルールまとめ【実践ルール】
でも、3食の組み立て方やPFCバランスを詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
「どうしても朝食がとれない」人の現実的な対策
ここまで読んで、
- 「朝が本当に苦手で、どうしても食べられない…」
- 「胃がもたれてて、固形物は無理」
という人もいると思います。
そんなときに、「完璧に朝食を食べる」か「完全に何も食べない」かの二択にしないのが大事です。
① 一口サイズから始める
- 小さめのおにぎり半分
- ヨーグルト数口
- プロテインドリンクを半量だけ
など、「何も食べない」→「少しでも口に入れる」にアップデートしていくだけでも、
体のリズムが少しずつ整ってくる人は多いです。
② 前日の夕食を見直す
夜遅くまで食べていると、どうしても朝はお腹が空きません。
・夜の量を少し減らす
・寝る2〜3時間前には食べ終える
この2つを意識するだけでも、朝の空腹感が変わってくることがあります。
③ 週末だけでも「朝食あり生活」を試してみる
平日は難しい人は、休日だけでも朝ごはんをとってみるのもアリです。
そのうえで、
- 休日の体調
- 食欲の安定感
- 夜のドカ食いが減るかどうか
を、自分の体で観察してみましょう。
このあたりは、先ほど紹介した
休日に太るのはなぜ?|RIZAP式「2〜3食ルール」
も参考になると思います。
ライザップ式の考え方と「朝食」の位置づけ
ライザップのようなパーソナルトレーニングジムでは、
「3食のリズムを整えたうえで、量と質をコントロールする」という考え方が基本になっています。
私自身、ライザップで減量していた時期も、朝食を完全に抜くという指導は受けませんでした。
代わりに、
- たんぱく質をしっかり確保する
- 糖質は量とタイミングを調整する
- 脂質は「質」を選びつつ必要量はきちんと取る
といったルールの中で、「自分の生活にハマる朝食スタイル」を一緒に探していく感じです。
こうした考え方の全体像は、
ライザップの食事ルールまとめ【実践ルール】
に詳しくまとめているので、「ライザップ式の食事ってどんな感じ?」と思った方はのぞいてみてください。
「朝食のとり方」がリバウンドリスクにも関わってくる
ダイエットで怖いのは、「一時的に痩せたけど、気づいたら元通り…むしろ前より増えている」というリバウンドです。
朝食をガマンしている期間は一時的に体重が落ちるかもしれませんが、
- ストレスでドカ食いしやすくなる
- ちょっと気が緩んだときの反動が大きくなる
- 筋肉が落ちて「省エネ体質」になりやすい
といった意味で、「長期的にはリバウンドしやすいダイエット」になりがちです。
自分のダイエットがリバウンドしやすいパターンかどうかは、
リバウンドリスク診断
でもチェックできるようにしているので、今のやり方がちょっと不安…という人は一度やってみてください。
まとめ:朝食は「痩せるためのスイッチ」のひとつ
ここまでのポイントをもう一度まとめると、
- 朝食を抜くと、ドカ食い・血糖値の乱高下・脂肪の「ため込みモード」につながりやすい
- 研究でも、朝食欠食と肥満リスクの関連を示す報告がある
- 「何も食べない」か「しっかり食べる」かの二択ではなく、少しでもエネルギーとたんぱく質を入れるところから始めればOK
- 太りにくい朝ごはんは、糖質+たんぱく質+野菜をざっくり意識しつつ、量は腹8分目
- リバウンドしないダイエットには、3食のリズム作りがかなり大事
朝食は、「これさえ食べれば痩せる魔法」ではありません。
でも、1日のスタートで「痩せやすいリズム」にスイッチを入れてくれる存在ではあります。
まずは、
- コーヒーだけ → 「コーヒー+ゆで卵」
- 何も食べない → 「ヨーグルト数口だけ」
みたいな、小さな一歩から始めてみてください。
その一歩が、数か月後の「体重」と「体調」の両方に、じわじわ効いてきます。
「朝食との付き合い方を見直して、ちゃんと食べてちゃんと痩せる」——そんなダイエットに、一緒にシフトしていきましょう。
