有酸素運動だけで痩せにくい理由と上手な組み合わせ方

「ウォーキングもジョギングも頑張ってるのに、ぜんぜん体重が落ちないんだけど…」
ダイエット相談で、いちばんよく聞く悩みのひとつがこれです。
有酸素運動はたしかに脂肪燃焼に役立つ大事なピースなんですが、“それだけ”に頼ると痩せにくくなる落とし穴もあるんですよね。
この記事では、ライザップでの減量経験と、その後もいろいろ調べてみた内容を合わせて、
- なぜ「有酸素だけ」だと痩せにくくなるのか
- 筋トレ・食事管理とどう組み合わせると一番効率がいいか
- 今日からまねできる具体的な週間メニュー例
を、できるだけやさしく解説していきます。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
この記事を読むべき理由
- ウォーキングやランニングだけで頑張っているのに、結果が出ない人
- 「筋トレもやったほうがいいのは分かるけど、何をどれくらい?」と迷っている人
- リバウンドしたくないので、長く続けられるダイエットの形を作りたい人
に、とくに読んでほしい内容です。
ゴリゴリの理論書ではなく、「ふつうの生活の中で現実的にまわせるプラン」に落としていきますね。
有酸素運動だけで痩せにくい理由
「けっこう動いてるのに…」が起こるワケ
有酸素運動(ウォーキング・ジョギング・エアロバイクなど)は、その場ではしっかりカロリーを消費してくれます。
ただ、調べてみると「思っているほどは減っていない」ことが多いんですよね。
ざっくりした目安ですが、
- 体重60kgの人が、やや速めのウォーキングを30分 → 約100〜120kcal消費
- 同じ人が、普通のランチ(丼ものやパスタ) → 600〜800kcalくらい
という感じで、ごはん1食ぶんを消し去るには、かなりの時間が必要になります。
ここでよくあるのが、
- 有酸素運動をがんばる
- 「動いたからちょっとぐらい食べても…」とオーバーする
- トータルのエネルギー収支がマイナスにならない
というパターン。これだと「動いてるのに痩せない」と感じやすくなります。
体が慣れてきて、省エネモードになる
もうひとつのポイントが「慣れ」です。
同じスピード・同じ時間でウォーキングやジョギングを続けていると、体がそれに適応してきます。
調べてみると、有酸素運動を続けることで心肺機能が高まったり、動きがスムーズになったりして、同じ運動量でも体があまりエネルギーを使わなくなる傾向があるらしいんですね。
つまり、
- 最初の1〜2か月 → 「ちょっと歩いただけで息が上がる=よく燃える」
- 慣れてきた頃 → 「同じ距離をラクに歩ける=省エネになってくる」
となって、同じメニューを続けているのに消費カロリーは少しずつ落ちていく。
これが「最初は落ちたけど、だんだん体重が動かなくなった…」という停滞の正体のひとつです。
筋肉が減ると、基礎代謝が下がるリスク
有酸素運動だけでダイエットをしていると、筋トレの刺激が足りずに筋肉量がじわじわ落ちる可能性があります。
筋肉は、何もしなくてもエネルギーを使ってくれる「基礎代謝のエンジン」みたいな存在。
調べてみると、筋肉量が減ると同じ体重でも太りやすくなると言われているようです。
イメージとしては、
- 筋肉が多い人:「燃費の悪いスポーツカー」 → ガソリン(カロリー)をよく使う
- 筋肉が少ない人:「燃費のいい軽自動車」 → ちょっとのガソリンで走れてしまう
有酸素運動だけを長く続けて、筋肉が減ってしまうと、
「汗はかいているのに、1日の消費カロリーはむしろ減っている」
という、なんとも切ない状態になりかねません。
有酸素運動と筋トレ・食事管理の「正しい組み合わせ方」
ベースはやっぱり「エネルギー収支」
どんなダイエットでも土台になるのが、摂取カロリー < 消費カロリーというエネルギー収支です。
有酸素運動はその場の消費カロリーを増やし、
筋トレは筋肉を増やして基礎代謝(=24時間の消費カロリー)を底上げし、
食事管理は「そもそもの摂取カロリーを整える」役割。
この3つを、ざっくりこう考えると分かりやすいです。
- 有酸素運動:「今の消費を増やす」
- 筋トレ:「将来の消費を増やす」
- 食事管理:「入り口を調整する」
なので、どれか1つだけを極端に頑張るより、3つをバランスよく組み合わせたほうが結果が出やすい、というわけです。
週の運動スケジュールのイメージ
ここからは、現実的に続けやすい「1週間の運動の組み合わせ方」をイメージで出してみますね。
パターン①:忙しい社会人向け(週2筋トレ+軽め有酸素)
- 月:仕事だけ(完全オフ)
- 火:筋トレ30〜40分+軽めウォーキング10〜20分
- 水:通勤や買い物で「+3000歩だけ多く歩く」イメージ
- 木:筋トレ30〜40分+バイク10分
- 金:オフ(ストレッチだけでもOK)
- 土:ウォーキング30〜40分をリフレッシュ兼ねて
- 日:オフ
このくらいでも、食事管理と合わせれば十分に「痩せるモード」を作れます。
ライザップでも、週2回・1回50分のトレーニングを推奨しているのですが、
調べてみると「無理なく続けられて、回復もしっかりできるギリギリのライン」らしいんですよね。
パターン②:ダイエット優先モード(週2〜3筋トレ+有酸素多め)
- 月:筋トレ(全身)40〜50分
- 火:有酸素(ウォーキング or バイク)30分
- 水:オフ(ストレッチ)
- 木:筋トレ(下半身メイン)40分+軽いウォーキング10分
- 金:有酸素30〜40分
- 土:筋トレ(上半身+体幹)40分
- 日:オフ
「筋トレの日にちょっとだけ有酸素を足す」「有酸素だけの日をつくる」など、
セットで考えるクセをつけると、消費カロリーも筋肉も両方キープしやすくなります。
食事管理は「ガチ制限」ではなく「調整」から
有酸素運動だけで痩せようとすると、「こんなに動いたから今日はご褒美…」とカロリーを戻してしまうケースが多いです。
逆に、
- 主食(ごはん・パン・麺)を「いつもの8割くらい」にしてみる
- おやつは1日100〜150kcalくらいまでにする
- たんぱく質(肉・魚・卵・大豆製品)を毎食1品は入れる
くらいのゆるめのルールでも、運動と組み合わせると変化が出やすくなります。
しっかりめの食事ルールは、ライザップ流のものをまとめた記事もあるので
もっと具体的に知りたい人は、あとで
サイト運営者の体験談ページから回り道してもらうのもアリです。
有酸素運動の「もったいないパターン」あるある
低強度すぎて「お散歩タイム」で終わってしまう
有酸素運動というと、「とりあえず歩いておけばOK」と思いがちですが、
ちょっと息が弾むくらいの強度まで上げないと、消費カロリーがあまり増えません。
目安としては、
- 人と会話はできるけど、少し息が上がる
- 「汗ばむかな?」くらいのペース
このくらいを狙ってみると、同じ時間でもだいぶ効き方が変わる感覚が出てきます。
運動後の「ごほうび食べすぎ」で帳消し
運動あるあるですが、
「今日は3km走ったから、スイーツぐらいいいよね」とやってしまうと、あっという間にプラマイゼロです。
自分の生活パターンを振り返ってみて、
- 有酸素運動をした日ほど、むしろ食べ過ぎていないか?
- 夜遅い時間に運動して、その勢いでドカ食いしていないか?
を一度チェックしてみると、意外な「もったいないポイント」が見つかるかもしれません。
ライザップ流の考え方を、日常ダイエットに落とし込む
「週2回・1回50分」の意味を分解してみる
ライザップでは、週2回・1回50分のトレーニングが基本になっています。
私、和久井朗もこのペースで−30kg以上落としているのですが、
改めて振り返ると、
- キツすぎない頻度なので、仕事と両立しやすい
- 筋肉痛が残っているうちに次の刺激を入れすぎない
- 1回あたりの時間が長すぎず、集中しやすい
というメリットがありました。
これを日常ダイエットに翻訳すると、
- 筋トレは週2回できれば合格ライン
- 有酸素を足すなら、筋トレのない日に30分くらい
ぐらいから始めるのが、「頑張りすぎずに続けられるゾーン」かな、と感じています。
自分の「リバウンドリスク」を知っておく
有酸素運動だけで一気に体重を落とすと、筋肉が減ってリバウンドしやすい体になるリスクもあります。
ダイエットは「痩せたあとをどうキープするか」までセットで考えたいところ。
サイト内には、リバウンドリスク診断も用意してあるので、
自分がどんなタイプのつまずき方をしやすいのか、先に知っておくのもおすすめです。
また、ライザップ向き度チェック診断もあるので、
「本気モードで誰かに引っ張ってもらったほうがいいのか」
「自分でコツコツ型のほうが合っているのか」
の目安として使ってもらえたらうれしいです。
今日からできる「有酸素+筋トレ+食事」のミニプラン
ステップ①:有酸素は「週合計90〜150分」を目安に
調べてみると、健康づくりの目安として「週150分前後の中強度の有酸素運動」がよく出てきます。
いきなりピッタリじゃなくていいので、まずは
- 平日2〜3日:20〜30分のウォーキング
- 週末どちらか:30〜40分のロングウォーク
くらいで「週合計90分以上」を目指してみましょう。
ステップ②:筋トレは「全身を週2回ざっくりでOK」
ジムに行ける人はマシンでもいいですし、自宅なら
- スクワット(下半身)
- 腕立て伏せ(胸・腕)※ヒザつきでもOK
- ヒップリフト(お尻)
- プランク(体幹)
などを、「10〜15回×2〜3セット」できる範囲でやるだけでも、体は変わってきます。
ポイントは、「ゼーゼーするくらい頑張る日」を週に2回つくるイメージです。
ステップ③:食事は「まずはこの3つだけ」意識する
がっつりした食事制限は続きません。まずは、
- 毎食にたんぱく質(肉・魚・卵・大豆)を1品は入れる
- 主食は「いつもの8割くらい」にしてみる
- 甘い飲み物(ジュース・砂糖入りカフェオレ)はできるだけゼロにする
というシンプル3ルールから始めてみましょう。
これだけでも、有酸素運動との相乗効果がかなり変わってきます。
まとめ:有酸素運動は「名脇役」にしてあげよう
有酸素運動は、決して悪者ではなく、ダイエットにとって頼もしいパートナーです。
ただし、
- 有酸素運動だけに頼ると、筋肉が減って基礎代謝が下がるリスクがある
- 体が慣れて、省エネモードになると消費カロリーが落ちてくる
- 「ごほうび食べ」で、せっかくの運動が帳消しになりやすい
という理由から、「主役」ではなく「名脇役」として使うのがちょうどいいポジションだと感じています。
筋トレで太りにくい体をつくり、食事管理でカロリーの入り口をコントロールし、
そこに有酸素運動をスパイスとして足していくイメージ。
完璧を目指さなくて大丈夫です。
「今よりちょっとだけ筋トレを足す」「有酸素の時間を少し整理する」、その一歩からでOK。
少しずつ習慣を積み重ねて、「動いているのに痩せない」から「ちゃんと報われるダイエット」にシフトしていきましょう。
