ヒップリフトのやり方|お尻と腰を守る下半身トレ

ヒップリフト(グルートブリッジ)は、寝た姿勢でお尻を持ち上げるシンプルな動きなのに、お尻を最短で目覚めさせる優秀トレです。しかも正しくやれば、腰に優しく、姿勢にも効く。
ただし逆に、やり方が雑だと「お尻じゃなく腰で反って上げる運動」になりやすいのが落とし穴。この記事では、お尻と腰を守るフォームを軸に、ヒップリフトの基本〜応用、そしてライザップのセッションでどう進めるかまでまとめます。
※ライザップのフォームサポートは基本方針として統一されていますが、声かけの仕方・触れて補助する位置・負荷の上げ方などは、担当トレーナーやその日のコンディション判断によって多少変わる場合があります。
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ヒップリフトはどんなトレーニング?
ヒップリフトは、仰向けで膝を立て、かかとで床を押して骨盤を持ち上げるトレーニングです。スクワットのように立って行う種目よりも、まずは「お尻に効かせる感覚」を作りやすいのが強み。
そして、腰を反らずに骨盤をコントロールできるようになると、日常の姿勢や歩き方、他の下半身トレのフォームまで一気に安定していきます。
ヒップリフトで鍛えられる部位と主な効果
主役はもちろん大臀筋(お尻)。加えて、動きの安定にハムストリング(もも裏)や体幹(腹圧)も関わります。
- お尻(大臀筋):ヒップラインの丸み・引き上がり、脚のラインの見え方に影響
- もも裏(ハムストリング):骨盤を支え、歩行や階段での推進力に関与
- 体幹(腹筋群・腹圧):腰を反らさずに骨盤を動かす土台
- 股関節まわり:股関節の伸展(脚を後ろに伸ばす動き)がスムーズに
見た目の効果だけでなく、ヒップリフトが上手くなると「反り腰っぽい姿勢」の改善にもつながりやすいです。反り腰の人は、お尻が働きにくく、腰で頑張るクセが出やすいので、まずヒップリフトでお尻に主導権を取り戻すイメージが大事です。
こんな人におすすめのヒップリフト
- お尻を引き上げたい(ヒップアップ)
- 脚やせ目的で、太もも前ばかり張りやすい
- 反り腰っぽく、腰に疲れが出やすい
- スクワットが苦手/膝に不安がある
- 下半身トレを始めたいけど、まずは安全に感覚を作りたい
- 長時間座りっぱなしで、お尻がサボりがち
ヒップリフトの正しいやり方(フォーム解説)
ここが本題。ヒップリフトは「上げる」より先に、準備(スタートポジション)で勝負が決まります。合言葉は「腰を反らずに、お尻で持ち上げる」です。
基本フォームのステップ
スタートポジションのつくり方
- 仰向けになり、膝を立てます。足は腰幅〜やや広め。
- かかとは床にしっかり。つま先は軽く上げてもOK(お尻に入りやすい)。
- 膝の角度は目安として90度前後。かかとが遠すぎると、もも裏や腰に入りやすくなります。
- 骨盤はニュートラル〜軽い後傾を意識。腰と床の隙間を作りすぎない。
- 肋骨を軽く下げ、みぞおちが反り上がらないように腹圧を入れます。
ワンポイント:「腰が床から浮いて、背中が反ってる」状態でスタートすると、上げた瞬間に腰で反るクセが出ます。最初に腹圧で肋骨を落として、骨盤を整えるのが超重要です。
動作中のポイント(上げる・下ろす時の意識)
- 上げる:かかとで床を押して、骨盤を持ち上げます。意識は「お尻で床を押す」。
- トップ(上で止める):肩〜膝がだいたい一直線。腰を反ってさらに上げない。
- 下ろす:背骨を上から順に戻すイメージでゆっくり下ろす。ドスンと落とさない。
トップでの感覚は、お尻がギュッ、お腹も軽く固い、腰はラク。これが正解寄り。腰が詰まる・背中が反る感じが強い場合は、ほぼ確実に「反り上げ」になっています。
呼吸のタイミングと目線・姿勢
- 呼吸:上げる時に吐く(または息を長めに吐きながら上げる)→下ろしながら吸う
- 目線:天井。あごを上げすぎない(首を反らない)
- 姿勢:肋骨を開かない。胸を張りすぎると腰が反る
呼吸はめちゃくちゃ大事。息を止めると、肋骨が開いて反りやすくなります。吐くことで腹圧が作りやすくなり、腰が守られます。
よくあるNGフォームとケガを防ぐコツ
ありがちな間違い①(ヒップリフト特有のミス)
「上げるほど効く」と思って、腰を反って上げ切るパターンです。トップで腰がグイッと反り、肋骨が開き、前ももや腰に張りが出ます。
- 対策:トップは「肩〜膝が一直線」までで十分
- 対策:肋骨を軽く下げる(みぞおちが突き出ない)
- 対策:骨盤はニュートラル〜軽い後傾で止める
ありがちな間違い②(腰・肩・膝など関節まわり)
よくあるのが次の3つ。
- 膝が外に開きすぎ/内に入る:股関節が不安定で、効きが散る
- かかとが浮く:ふくらはぎや前ももに逃げやすい
- 肩に力が入る:首・肩が緊張して呼吸も浅くなる
対策はシンプルで、膝はつま先と同じ向き、かかとで床を押す、肩は床に置いて胸を張りすぎない。この3点でだいぶ安定します。
安全に続けるためのチェックポイント
- 腰に痛み・鋭い違和感が出たら、その場で中止してフォームを見直す
- トップで「お尻>腰」になっているか(腰が主役になっていないか)
- 呼吸が止まっていないか(吐けているか)
- 下ろす動作が雑になっていないか(反動で上げていないか)
ヒップリフトは安全な部類ですが、反り腰のクセが強い人ほど「腰で頑張る」方向に行きやすいです。腰を守るために、効かせる可動域で丁寧にやるのが勝ち筋です。
目的別ヒップリフトのバリエーション
基本ができたら、目的に合わせて変化をつけると伸びが早いです。ポイントは「難しくする」より「狙いを明確にする」こと。
初心者向けのやさしいヒップリフト
- 可動域を小さく:腰が反りやすい人は、トップを低めにしてお尻で止める
- 停止(トップで1〜2秒):反動を消して、お尻で支える感覚を作る
- タオルorクッション挟み:膝の間に挟み、内ももを軽く使って骨盤を安定させる
初心者は「回数をやる」より、1回の質を上げる方が結果的に早いです。トップで止められる=コントロールできている、です。
中級者向けの発展ヒップリフト
- ダンベル/プレートを骨盤に乗せる:負荷を上げてお尻の筋力アップ
- 片脚ヒップリフト:左右差の修正、体幹の安定強化に
- テンポコントロール:下ろしを3秒、トップ1秒停止などで効きを深くする
片脚は一気に難易度が上がります。腰が反る人は、まず両脚で安定してから。重りを乗せる場合も、腰が反らない範囲で負荷を上げるのが鉄則です。
自宅トレ・少ない器具で応用するヒップリフト
- 自重で十分:トップ停止+ゆっくり下ろしで強烈に効く
- チューブで負荷:膝上にバンドを巻いて、膝が内に入らないようにしつつお尻に刺激
- 家庭用ダンベル:骨盤の上に置く(痛い場合はタオルを敷く)
家トレは「続く形」が正義。週2〜3回、短時間でもコツコツやる方が、週1で気合いMAXより強いです。
ライザップセッションでのヒップリフトの進め方
ライザップでは、狙いはいつも「安全に、最短で結果へ」。ヒップリフトは、下半身メニューの中でもフォーム作り(クセ修正)に使われやすい種目です。
繰り返しになりますが、フォームサポートの考え方は統一されている一方で、細かなキュー(声かけ)や補助の入れ方はトレーナーごとに少し違うことがあります。これは「人によってハマる伝え方が違う」ため、あえて最適化しているイメージです。
初期セッションでのヒップリフトの扱い方
体力や動きのクセを見ながらヒップリフトを試す流れ
初期は、いきなり重い負荷よりも「正しく動けるか」を確認します。例えばこんな流れ。
- カウンセリングで目的(引き締め、姿勢、痛み不安など)を確認
- 姿勢チェック(反り腰傾向、骨盤の癖、股関節の硬さ)
- ヒップリフトを数回やってもらい、効いている場所と動きのクセを見る
- 必要なら足位置や骨盤の向きを調整し、再トライ
「お尻に入る感覚があるか」「腰に違和感が出ないか」を最優先で見ます。
その人の目標・体力に合わせた負荷と回数の決め方
基本は、フォームが崩れない範囲で設定します。目安としては次のイメージ。
- 初心者:自重で10〜15回×2〜3セット(トップ停止を入れることも)
- 慣れてきたら:ダンベル等で負荷を追加し、8〜12回×3セット
ただし、回数はあくまで目安。ライザップでは、その日の疲労や可動域の安定度を見て、「今日は質優先で回数少なめ」みたいな調整が入ることもあります。
柔軟性や痛みの有無を確認して、無理のない範囲からスタート
股関節が硬い、反り腰が強い、腰に既往歴がある、などの場合は、
- 可動域を小さくする
- トップ停止でコントロール重視
- 前段階として呼吸・腹圧の練習を入れる
といった形で「安全にできる形」から入ります。ここで無理すると、腰で代償しやすくなるので、焦りは禁物です。
セッション中のフォームチェックとサポート内容
トレーナーが見ているポイント(姿勢・関節の角度・軌道など)
- トップで腰が反っていないか(肋骨が開いていないか)
- 膝の向きが安定しているか(内に入らない/開きすぎない)
- かかとで押せているか(つま先に逃げていないか)
- 上げ下げがコントロールできているか(反動になっていないか)
必要に応じて、足位置の微調整や、「お尻を締める」というキューより「かかとで床を押す」「肋骨を落とす」など、本人に通じやすい言葉で誘導されることがあります。
その日のコンディションに合わせた回数・セット数の調整
睡眠不足、疲労、腰の張りなどがある日は、同じメニューでも調整が入ります。
- 回数を減らしてフォーム維持
- 負荷を落として可動域を丁寧に
- バリエーションを変えて違和感が出ない形に
「予定どおりやる」より「今日ベストな形で積む」が、長期で強いです。
きつい場面での声かけ・メンタル面のサポート
ヒップリフトは地味にキツいです。燃えるのはお尻、気持ちは「まだいけるのか?」になりがち。
セッションでは、
- フォームが崩れそうな瞬間にキューを入れる
- 回数の区切りを細かくして達成感を作る
- 効いている部位を言語化して不安を消す
など、続けやすい形に整えてくれます。ここもトレーナーによってスタイルは違いますが、狙いは同じく安全に効かせるです。
ケガ予防とメニュー調整のしかた
違和感や痛みが出たときの負荷変更・種目入れ替え例
腰や股関節に違和感がある場合は、無理に押し切りません。例としては、
- 可動域を減らす(トップを低めに)
- ダンベル負荷を外して自重に戻す
- トップ停止で反動を消す
- ヒップリフトが難しければ、別の臀部狙い種目に一時変更
「痛みを我慢して続ける」は、長期的に見ると遠回りです。
自宅でのやりすぎ防止と、頻度の目安
家でやるなら、まずは週2〜3回が目安。毎日やる場合でも、軽め・短めにして疲労を残さないのがコツです。
- 初心者:10〜15回×2セットを週2〜3回
- 慣れたら:8〜12回×3セット(負荷あり)を週2回
フォームが崩れるほど追い込むより、お尻に入る感覚を毎回再現する方が伸びます。
セッションごとの振り返りを次回のヒップリフトにどう活かすか
おすすめは、セッション後に次の3つをメモすること。
- 今日いちばん効いた感覚(お尻?もも裏?腰?)
- うまくいったキュー(例:かかとで押す、肋骨を落とす)
- 次回の課題(例:膝が内に入りやすい、呼吸が止まりがち)
この「再現性のメモ」が増えるほど、ヒップリフトは安定して効く種目になります。
ヒップリフトに関するよくある質問
頻度・セット数・重量に関する質問
Q:週に何回やればいい?
A:基本は週2〜3回。筋肉痛が強いなら回復優先でOKです。
Q:何回やれば効く?
A:初心者なら10〜15回でフォームが崩れない範囲。慣れたら8〜12回で負荷を上げるのが定番です。
Q:重りはいつから乗せる?
A:自重で「腰が反らずに、お尻に入る」を安定して再現できたら。急がず段階的に。
体力に自信がない人向けの始め方
Q:体力がなくてもできますか?
A:できます。ヒップリフトは関節負担が比較的少なく、可動域も調整しやすいので、最初の下半身トレに向いています。
Q:腰が不安で怖いです。
A:怖さがあるなら、まずは「肋骨を落として腹圧」「トップを低めにして止める」から。腰に鋭い痛みが出る場合は中止して、専門家に相談してください。
他の種目との組み合わせ方・メニュー例
ヒップリフトは「お尻のスイッチ」を入れる役としても優秀です。下半身の日なら例えば、
- ヒップリフト(丁寧に) → スクワット系 → もも裏系(ルーマニアンデッドリフト等)
- ヒップリフト → ランジ系 → 体幹(プランク等)
最初にヒップリフトでお尻が起きると、後半の種目でも腰で頑張りにくくなり、フォームが安定しやすいです。
まとめ|ヒップリフトを安全に続けて効果を出すために
ヒップリフトは、見た目のヒップアップだけでなく、腰を守る体の使い方を作る超重要トレです。
- 勝負はスタートポジション:肋骨を落として腹圧、かかとで押す
- トップで反らない:肩〜膝が一直線で止める
- 呼吸を止めない:吐きながら上げて腰を守る
- バリエーションは「狙い」を持って:停止・テンポ・片脚・負荷追加
ライザップではフォームの考え方は統一されていますが、伝え方や補助の入れ方はトレーナーによって微調整されることがあります。大事なのは、あなたの体に合うキューで「お尻で上げる」を再現できること。
他の種目もまとめて確認したい場合は、こちらもどうぞ。
