「元気に動ける時間=健康寿命」を伸ばしたい、と考えたとき、どうしても「もっと頑張らないと」「きつい運動をしないと」と肩に力が入りがちです。でも、人生の後半戦に入ってくると、若い頃と同じやり方では体も心もついてこないことが多いように感じます。
この記事では、サイト運営者の和久井朗として、リバウンド経験やライザップでのボディメイクを通じて実感してきた「無理せず続くボディメイク」と「健康寿命」の関係をまとめてみました。がんばりすぎない運動の考え方、食事との付き合い方、心や人間関係の整え方まで、できるだけ生活に近い言葉でお伝えしていきます。
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「健康寿命」と「ボディメイク」の関係をゆっくり整理してみる
寿命よりも大事かもしれない「元気に動ける時間」
まずおさえておきたいのが、「寿命」と「健康寿命」は少し意味が違うということです。寿命は「生きている年数」ですが、健康寿命は「介護などに頼らず、自分のことを自分でこなせる期間」を指して使われることが多いようです。
40代・50代・60代になってくると、「長生き」そのものよりも、「自分の足で歩ける」「好きなところに出かけられる」「仕事や趣味を楽しめる」時間をどれだけ伸ばせるかが、だんだん気になってきます。ここに、ボディメイク=体づくりの考え方が重なってきます。
きついダイエットだけが「体づくり」ではない
ボディメイクという言葉から、「糖質完全カット」「毎日ハードな筋トレ」といったイメージを思い浮かべる方もいるかもしれません。実際、僕もライザップに通う前は、無理な食事制限や極端な運動で何度もリバウンドをくり返してきました。
ところが、きついダイエットは一時的に体重が落ちても、その後の反動で体調を崩したり、また体重が戻ってしまったりしやすいように感じます。結果として、筋肉量や体力を落としてしまうこともあり、「健康寿命」という意味ではマイナスに働く可能性もあると考えています。
健康寿命を伸ばす視点で見ると、「多少ゆっくりでも、長く続くやり方」のほうが、体にも心にもやさしいボディメイクになりやすいと感じています。
「+10分」の発想で考えるボディメイク
厚生労働省の「アクティブガイド」では、今より10分だけ多く体を動かす「+10(プラステン)」というメッセージが紹介されています。
このように、「一気に生活を変える」のではなく、「今の生活に少しだけ動きを足す」という発想は、中高年世代のボディメイクにもとても相性が良い考え方だと感じます。
ここから先は、この「+10分」のような小さな積み重ねをベースに、「無理せず続くボディメイク」を具体的な形にしていきます。
無理なく続けるための「からだの動かし方」
日常生活の動きを「ちょっとだけアクティブに」
まずは運動です。とはいえ、いきなり本格的なトレーニングを始めなくても大丈夫です。健康づくりのガイドでも、「日常生活の中での身体活動」も立派な運動として考えられています。
たとえば、次のような工夫は、どれも今日からできるボディメイクの一歩になってくれます。
- エレベーターの代わりに、1〜2階分だけ階段を使ってみる
- 買い物のとき、少し遠いスーパーまで歩いて行ってみる
- 自宅の掃除を「ちょっとだけ丁寧に」して、体を大きく動かす
- テレビを見ながら、座ったまま足首をぐるぐる回す・かかと上げをする
僕自身も、中華料理の仕事で立ちっぱなしの時間が長い日がありますが、「それなら歩数をもう少しだけ増やしてみようかな」「帰り道を一本遠回りしてみよう」といった工夫を足していくことで、体の動き方がだいぶ変わってきた感覚があります。
中高年の筋トレは「関節にやさしい」「ゆっくり」が鍵
ボディメイクというと「重たいダンベルを持ち上げるイメージ」が強いかもしれませんが、健康寿命を意識するなら、関節に負担をかけすぎない範囲で筋肉を保つことが大切とされています。
たとえば、次のようなシンプルな動きでも、回数を少なくてもいいのでゆっくり続けることで、筋肉とバランス感覚の維持につながりやすいと考えられています。
- いすから立ち上がってまた座る「ゆっくりスクワット」
- キッチンの台に手をついて行う「斜め腕立て伏せ」
- 壁に手をついて、かかとを上げ下げする「ふくらはぎトレーニング」
回数は「がんばればできるギリギリ」よりも、「余裕を残して終える」くらいがちょうどいいと感じます。体調に不安がある場合は、かかりつけ医に相談しながら無理のない範囲で取り入れてみてください。
「歩数」ではなく「からだの感覚」を見る
最近はスマホや腕時計で歩数が簡単にわかるようになりました。ただ、「今日は8,000歩歩けなかったからダメだ」と自分を責めてしまうと、せっかくの健康習慣がストレスになってしまいます。
歩数の目安はあくまで参考にしつつ、「昨日より階段がラクだった」「息切れが少し減った気がする」といった、自分の感覚の変化も大切にしてみてください。数字と同じくらい、「体がどう感じているか」を見ることも、健康寿命を伸ばすうえでは大事な指標になると思います。
食事は「完璧」より「ちょっと良く」を積み重ねる
国の食事バランスガイドを“ざっくりの羅針盤”にする
食事についても、「一気に理想の食生活にしよう」とすると続きにくくなります。厚生労働省と農林水産省が示している「食事バランスガイド」では、1日に「何を」「どれくらい」食べるとよいかの目安が、イラストでわかりやすく紹介されています。
このガイドの通りに完璧に食べる必要はありませんが、「主食・主菜・副菜をできるだけそろえる」「菓子やジュースは控えめに」といった基本の考え方は、健康寿命を意識したボディメイクにもそのまま活かしやすいと感じます。
中年以降こそ「タンパク質をちょっと多めに」
40代以降は、意識しないと筋肉量が少しずつ落ちていくと言われています。筋肉を維持するためには、運動と同じくらい「タンパク質をしっかりとること」が大切だと考えられています。
とはいえ、これも難しく考えすぎなくて大丈夫です。次のような「ちょっとした工夫」を足していくだけでも、1日のタンパク質量は少しずつ増やしやすくなります。
- 朝食に、ゆで卵や納豆、ヨーグルトをプラスしてみる
- 昼食の麺類に、ゆで卵・サラダチキン・豆腐などを加える
- 夕食のおかずは、肉・魚・大豆製品をバランスよくローテーションする
僕自身も、ライザップでの食事指導をきっかけに「タンパク質を意識する」習慣が身についてから、空腹時のイライラが減ったり、トレーニング後の疲れが翌日に残りにくくなったように感じました。そのときの体験は、ライザップ体験記ブログ(33kg減の全記録)にも正直に書いてありますので、興味があれば参考にしてみてください。
「外食の日」や「会食の夜」は、上手にゆるめてOK
健康寿命を意識していても、仕事や付き合いで外食や飲み会が続くこともあります。そんなときに「今日は食べすぎたから、明日は水だけで過ごそう」といった極端な調整をすると、かえって体調を崩してしまう恐れがあります。
外食がある日は、次のような「ゆるい調整」で十分だと感じています。
- その日の朝と昼は、野菜多め・油控えめのメニューにしておく
- 飲み会では、揚げ物ばかりでなく、焼き魚や刺身、豆腐料理もつまむ
- 翌日はいつも通りの食事に戻し、水分と野菜を意識的にとる
外食との付き合い方については、サイト内の関連記事でも詳しく整理していますので、「外での食事が多くて悩んでいる」という方は、そちらも参考にしてみてください。
「続けやすさ」を支えるマインドセット
体重より「生活のしやすさ」を指標にしてみる
ボディメイクを始めると、どうしても体重の増減に目がいきます。もちろん体重もひとつの目安にはなりますが、健康寿命を意識するなら、次のような「生活のしやすさ」を指標にしてみるのもおすすめです。
- 階段を上がったときの息切れが、前より少しラクになったか
- 朝のだるさや腰の重さが、以前より軽くなった気がするか
- 仕事や家事のあと、ぐったりする時間が短くなったか
ライザップに通っていた頃も、「体重」だけを追いかけていた時期より、「動きやすさ」や「疲れにくさ」を気にするようになってからのほうが、気持ちが落ち込むことが少なくなりました。そのときの変化は、リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】にも、かなり赤裸々に書いています。
「さぼった日」を責めないだけで続きやすくなる
誰でも、体調が悪かったり、忙しかったりして、運動や食事の工夫ができない日があります。そんな日に「自分は意志が弱い」「もうダメだ」と責めてしまうと、その気持ちがストレスになり、余計に行動が止まりやすくなってしまうように感じます。
僕は、「3歩進んで2歩下がれば、1歩は前に進んでいる」という考え方を大事にしています。
1週間のうち、3〜4日でも「ちょっと体を動かせた」「夕食を少し軽めにできた」日があれば、それだけでも十分に健康寿命の土台づくりに近づいていると考えていいのではないでしょうか。
心のケアもボディメイクの一部と考える
ストレスが強いときや、気持ちが沈んでいるときは、そもそも体を動かす気力がわいてこないこともあります。厚生労働省の「心の健康」に関する情報でも、ストレスとうまく付き合うことの大切さが繰り返し紹介されています。
深刻な不調を感じる場合は、無理に運動やダイエットをがんばる前に、身近な相談窓口や専門機関を頼ることも大切だと考えています。心と体はつながっていますから、どちらか一方だけを整えようとせず、両方を少しずつ整えるイメージで付き合っていけると安心です。
人間関係と環境づくりが「健康寿命ボディメイク」の土台になる
一人でがんばらない仕組みを作る
長く続けるボディメイクほど、「一人でやらない工夫」が大きな助けになります。
- 家族と一緒に、夕食後に10分だけ散歩をする
- 友人と「週に1回は運動した報告」をメッセージで送り合う
- オンラインのコミュニティで、歩数や食事の写真を共有する
僕自身も、ライザップに通っていたときにトレーナーさんに毎日報告をしていた経験が、「一人で抱え込まないことの大切さ」を教えてくれました。その後も、ライザップ・高血圧オヤジ54歳の挑戦という形で、自分の記録を公開し続けているのは、「誰かに見てもらうことで、自分もサボりにくくなる」という副産物もあるからです。
カレンダーやノートに「できた日」だけ丸をつける
記事の冒頭で触れたように、カレンダーやトレーニング記録ノートを使って「できた日」だけを記録していく方法も、続けやすさを支えてくれます。
- カレンダーに「ウォーキング10分」「スクワット5回」など、やったことだけを書いておく
- できなかった日は何も書かず、空欄のままにしておく
- 1か月たったときに、できた日が「ゼロでなければOK」と考える
このやり方だと、「できなかった日」を責める代わりに、「できた日」を確認する習慣が身につきます。丸印がぽつぽつと増えていくだけでも、「自分はちゃんとやれている」という自己肯定感につながりやすいと感じます。
リバウンドを防ぐために「自分のリズム」を知っておく
がんばりすぎる人ほど、リバウンドしやすいことがある
ボディメイクをくり返していると、「スタートダッシュはすごいけれど、しばらくすると一気に戻ってしまう」というパターンになりやすい方もいます。僕自身もそうでしたし、ライザップで多くの方と接していると、同じようなタイプの方をたくさん見かけました。
こうした「がんばりすぎタイプ」の方は、体力や意志の問題というより、「自分のペースを知らないまま、急にアクセルを踏みすぎているだけ」ということも多いように感じます。
自分のリスクを「遊び感覚」で確認してみる
極端なダイエットとリバウンドをくり返してきた僕の反省も込めて、サイト内にはリバウンドリスク診断というコンテンツも用意しています。これは医療用の検査ではなく、あくまで「自分の傾向を知るためのチェックシート」のような位置づけです。
真剣になりすぎず、「自分はどんなときに暴走しやすいのか」「どんな場面であきらめやすいのか」を知るきっかけとして、遊び感覚で試してみてもらえたらうれしいです。こうした自己理解は、健康寿命を延ばすための「無理しないボディメイクの設計図」を作るヒントにもなると思います。
僕自身が感じた「無理をやめたあと」の変化
数字より「日常のしんどさ」が変わった
ライザップに通い始めた頃の僕は、「体重を何キロ落とせるか」にばかり目がいっていました。ところが、通ううちに、次のような変化に気づくようになりました。
- 仕事終わりの足のむくみが、以前より軽くなった
- 階段を上がるときの息切れが、少しずつラクになってきた
- 朝の目覚めが前よりスッキリして、「よし、今日もやるか」という気持ちが出てきた
体重の数字はゆっくりとしか変わらない時期もありましたが、「日常のしんどさ」が変わってきたことで、「このやり方なら長く続けられそうだ」と感じるようになりました。これが、僕にとっての「健康寿命を意識したボディメイク」のスタートラインだったように思います。
高血圧と向き合う中で学んだこと
僕は高血圧の持病も抱えており、薬を飲みながらライザップに通っていました。その経験をまとめたのが、先ほども少し触れたライザップ・高血圧オヤジ54歳の挑戦※減量期の全記録です。
医師の指導を受けながら、運動の強度や食事内容を少しずつ調整していく中で、「持病があるから何もできない」のではなく、「持病があるからこそ、無理をせずコツコツ続けることが大事」だと実感しました。
この経験は、健康寿命を考えるうえでも大きなヒントになっています。
今日からできる「無理せず続くボディメイク」の一歩
行動は“たったひとつ”からで十分
ここまで色々とお話してきましたが、実際にやることは、最初はひとつで十分だと思っています。たとえば、次のような中から「これならできそう」と思えるものを、ひとつだけ選んでみてください。
- 毎朝、テレビをつける前に、いすからの立ち座りをゆっくり5回する
- 夕食後に、家の周りを5〜10分だけ散歩する
- 毎日のどこかの食事に、卵・納豆・豆腐・ヨーグルトのどれかを足す
- カレンダーに「体を動かせた日」にだけ丸をつけていく
- 気持ちがモヤモヤした日は、「今日はよく頑張った」と自分に一言だけかけて寝る
どれも、「頑張りすぎ」を前提にしていないものばかりです。大事なのは、「やめたくなるほどきついこと」ではなく、「続けていることを忘れるくらい自然なこと」を少しずつ増やしていくことだと感じています。
健康寿命を伸ばすボディメイクは「自分のごきげん」を守る技術
無理せず続くボディメイクは、単に体型を整えるだけでなく、「自分のごきげんを守る技術」でもあるように思います。体が少しラクになることで、気持ちにも余裕が生まれ、その余裕がまた体を動かす力になってくれます。
人生の後半戦は、若い頃と同じスピードで走る必要はありません。自分のペースで、でも確実に前に進んでいけるようなボディメイクを、一緒に育てていけたらうれしいです。この記事が、そのための小さなヒントになれば幸いです。


