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健康寿命アップのための「ながら家事ボディメイク」

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家事のついでが「立派なボディメイク」になる時代

「運動したい気持ちはあるけれど、時間も気力もなかなか…」
そんな声を、40代以降の読者さんからよく耳にします。ぼく自身も、仕事や家事でヘトヘトだった頃は、「ジムに行く前に、まず家を片づけたいよ…」とため息をついていました。

でもある日ふと、「家事そのものをボディメイクに変えられたら、いちばん現実的なのでは?」と思ったんです。
掃除機をかける、洗濯物を干す、食器を洗う――。どうせ毎日やる家事なら、ちょっとした工夫で「ながら家事ボディメイク」にしてしまったほうが、健康寿命の面でもかなり得だと感じるようになりました。

この記事では、人生の後半戦を迎えた40〜70代の方に向けて、「家事のついでにできるボディメイク」と「それが健康寿命アップにつながる考え方」を、やさしく整理していきます。
運動が苦手な人や、忙しくて時間が取れない人ほど、肩の力を抜いて読んでいただけたらうれしいです。

家事はどれくらい「運動」になっているのか

掃除機がけや風呂掃除は、ウォーキング並みの運動強度

まず、「家事=たいした運動にならない」というイメージを、やさしく塗り替えておきましょう。

日本赤十字社和歌山医療センターのコラムでは、家事の運動強度が「METs(メッツ)」という単位で紹介されています。そこでは、洗車や窓ふきが約3.0METs、掃除機がけが約3.5METs、風呂・浴室掃除は約3.8METsとされています。これは「ほどほどの速さでのウォーキング」と同じか、それ以上の強度にあたるようです。参考:日本赤十字社和歌山医療センター「家事という運動」

「え、じゃあ毎日の掃除って、実はウォーキングしているのと近いの?」
そう感じた方もいるかもしれません。もちろん、外を歩くのとは少し違いますが、体にかかる負荷の大きさとしては、かなりいい線をいっています。

国のガイドラインも「日常生活で体を動かす」ことを推奨

厚生労働省がまとめた「健康づくりのための身体活動・運動ガイド」では、「歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を、1日60分以上行うこと」が推奨されています。参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013・アクティブガイド」

ここで大事なのは、「運動=スポーツやジム通いだけ」とは書かれていないことです。
家事や仕事など、生活の中で自然に体を動かす時間も「身体活動」に含めて考えることがすすめられています。

つまり、「家事の時間を少し工夫して“歩行と同じくらいの強度”に近づけること」は、健康づくりの面でも十分意味がある、という考え方です。

ながら家事ボディメイクとは?

「どうせやるなら、ちょっと体にいい動きにしてみる」発想

ながら家事ボディメイクとは、特別な道具を増やすのではなく、すでにやっている家事の中身を少しだけ「ボディメイク寄り」にアレンジすることを指しています。

たとえば、次のようなイメージです。

  • 掃除機をかけるときに、背筋を伸ばしてお腹を軽く引き締めてみる
  • 洗濯物を干すときに、肩まわりのストレッチを兼ねる
  • 食器洗いの合間に、かかと上げでふくらはぎをちょっと使う

どれも「やらなければならない運動」ではなく、「ついでに動きをひと工夫してみる」レベルのものです。
それでも、毎日の積み重ねになると、体力・血行・姿勢の面でじわじわと違いが出てくるように感じています。

メリットは「時間ゼロ・気合ゼロ」で始めやすいこと

ぼくがながら家事ボディメイクを勧めたい一番の理由は、「運動のための時間を別枠で用意しなくていい」ことです。

人生の後半に差し掛かると、仕事・介護・地域の役割など、やることがどんどん増えていきます。「30分の運動時間を確保してください」と言われると、それだけでハードルがグッと上がりますよね。

でも、すでに毎日やっている家事の中に、たとえ合計5〜10分でも「体にいい動き」が混ざっていれば、それは立派な健康投資です。
足し算ではなく、「家事×ボディメイク」という掛け算で考えると、忙しい人でも現実的に続けやすくなります。

ポイント1:掃除は「姿勢」と「体幹」を意識してみる

掃除機がけは“前かがみ猫背”から卒業するチャンス

掃除機をかけるとき、どうしても背中が丸まりやすくなります。
この「猫背掃除」は、腰や肩まわりに負担がかかりやすく、長年のクセになると、見た目の老け感にもつながりやすいと感じています。

そこで、ながら家事ボディメイクでは、次のような意識を足してみるのがおすすめです。

  • 掃除機の柄を少し体に近づけ、背筋をスッと伸ばす
  • おへその少し下を、軽く引き締めるイメージを持つ
  • 腕だけで動かすのではなく、体全体を前後にスライドさせる

イメージとしては、「掃除機を押すたびに、一歩一歩ゆっくり歩いている」ような感じです。
大きく踏み出す必要はありませんが、足先と体の向きをそろえることで、股関節まわりも気持ちよく動かせます。

床拭きや雑巾がけは、ムリのない範囲で「ストレッチ掃除」に

昔ながらの雑巾がけは、運動としてもかなりハードです。膝や腰に不安がある方は、ムリに床を這う必要はありませんが、テーブル拭きや窓拭きでも、工夫次第でストレッチ要素を足せます。

たとえば、

  • 窓拭きのときに、片手を上に伸ばしながら、わき腹を気持ちよく伸ばす
  • テーブル拭きのときに、椅子から少し立ち上がって前傾し、太ももの裏を軽く伸ばす

「ストレッチをしなければ」と構えるのではなく、「ついでに体を伸ばしておくか」というゆるい感覚で十分です。
日によってはやらない日があってもOK。そのくらいのゆるさのほうが、長く続きやすいと実感しています。

ポイント2:洗濯・キッチン仕事は「下半身のちょい使い」に

洗濯物を干す時間は、肩と股関節のリセットタイム

洗濯物を干すときは、腕を上げたり下ろしたりする動きが自然と増えます。ここに、ほんの少しだけボディメイクの意識を足してみましょう。

  • もの干し竿にタオルをかけるとき、肩をすくめず、胸を開くように意識する
  • 片足に体重をかけすぎず、左右にバランスよく立つ
  • しゃがむときは、腰だけ曲げず、膝と股関節を一緒に曲げる

特別な筋トレをしなくても、こうしたちょっとした意識で、肩まわりや股関節の可動域を保ちやすくなります。
「洗濯物を干す=肩こり対策にもなる時間」と思えると、家事に対する気持ちも少し変わってきます。

キッチンでは「かかと上げ」や「片足重心」でふくらはぎを目覚めさせる

料理や食器洗いでキッチンに立っている時間は、意外と長いですよね。この「立ちっぱなし時間」を、軽い下半身トレーニングに変えることもできます。

たとえば、

  • お湯が沸くのを待つ間、シンクにつかまりながら、ゆっくりかかとを上げ下げする
  • みじん切りなど、手元の作業に集中していないタイミングで、片足に軽く体重を乗せてみる

どちらも、グラグラしない範囲で行うことが大切です。
ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、血液を下半身から心臓に押し戻すポンプのような役割を持っている、といわれています。力みすぎる必要はありませんが、1日のどこかで軽く動かしておくと、足の冷えやむくみ対策にもつながっていきます。

ポイント3:「回数」よりも「タイミング」を決めておく

家事ルーティンを「ミニ運動メニュー」に変える発想

ながら家事ボディメイクを習慣にしていくとき、細かい回数を決めすぎると、かえって続きにくくなってしまうことがあります。

そこでおすすめなのが、「回数よりもタイミングを決める」やり方です。

  • 掃除機をかける前に、深呼吸を3回する
  • 洗濯物を干し終わったら、胸を開くストレッチを左右1回ずつ
  • 夕食の片づけが終わったら、キッチンでかかと上げを好きな回数だけ

「○回やらなきゃ」とノルマにするのではなく、「家事とセットの小さな儀式」にしてしまうイメージです。
タイミングさえ決まっていれば、その日にできる範囲で回数を調整しやすくなります。

気分が乗らない日は「動きを丁寧にするだけ」でもOK

体が重い日や、気持ちが沈んでいる日は、「今日はながら家事ボディメイクはお休み」と決めてしまってもかまいません。

それでも何かひとつだけ、やさしい工夫を挙げるとしたら、
「いつもより少しだけ丁寧に動くこと」を意識してみるのがおすすめです。

例えば、

  • 皿を重ねるときに、ガチャガチャ音を立てないよう、静かにそっと置く
  • ゴミ袋を縛るときに、背筋を伸ばして息をゆっくり吐く

これだけでも、バタバタした家事から、少し落ち着いた時間に変わります。
心が整うと、体のこわばりもほどけやすくなるので、「動きの質を上げること」も立派なボディメイクの一部だと感じています。

ながら家事ボディメイクが「健康寿命」に効いてきそうな理由

足腰の“サビつき”を防ぐ、小さな動きの積み重ね

健康寿命を考えるとき、一番の土台になるのは「自分の足で歩ける期間をどれだけ長く保てるか」という部分です。

大きなトレーニングをしなくても、日々の家事で、

  • 股関節まわりをこまめに動かす
  • ふくらはぎを少しでも使う
  • 背骨を丸めっぱなしにしない

といったことを意識していると、足腰の“サビつき”をゆっくりにできる可能性があります。
「しっかり筋肉をつける」というより、「動く機会を減らさない」イメージに近いかもしれません。

家事=自分と家族を、同時にケアしている時間

もうひとつ、ながら家事ボディメイクが好きだなと思うのは、「自分の健康」と「家族の暮らし」を同時に整えられるところです。

部屋が片づいて、キッチンがすっきりしていると、それだけで気持ちが軽くなりますよね。
そこに、「今日も少し体を動かせたぞ」という小さな達成感が加わると、自己肯定感もじわっと上がります。

健康寿命は、筋肉や血管だけで決まるものではなく、「自分の暮らしを、自分で整えていける感覚」がどれだけ残っているかも大切だと感じています。
ながら家事ボディメイクは、その感覚を守るうえでも、かなり心強い味方になってくれます。

ムリなく続けるための工夫

「完璧を目指さない」「1つできたら花丸」でいく

ながら家事ボディメイクで意識したいのは、「欲張りすぎないこと」です。

掃除・洗濯・料理、どの家事にも運動要素を全部盛り込みたくなりますが、最初からフルコースを目指すと、どうしても息切れしてしまいます。

たとえば、

  • 今週は「掃除機をかけるときの姿勢」だけ意識してみる
  • 慣れてきたら、次の週に「洗濯物を干すときの肩ストレッチ」を足す

というふうに、1つずつ増やしていく形でも十分です。
「今日はひとつできたからOK」「何もできない日があっても、また明日から」でやさしく続けていきましょう。

音楽やタイマーを味方につける

家事にちょっとした楽しみを足したいときは、音楽やタイマーも役立ちます。

  • お気に入りの1曲が流れている間だけ、掃除機がけをがんばる
  • キッチンタイマーを3分にセットして、その間だけ姿勢を意識する

「決めた時間だけちょっと集中して動く」と、だらだら家事から、リズムのある家事に変わります。
メリハリがつくと、終わったあとの休憩時間もいっそう気持ちよく感じられます。

「忙しい人ほど、ながら家事が向いている」かもしれない

スケジュールに“運動枠”を増やさなくていい

仕事や介護で忙しいと、「運動のために新しい時間をつくる」こと自体がストレスになりがちです。
ながら家事ボディメイクなら、今ある家事の時間の中で工夫するだけなので、スケジュール帳をこれ以上ギュウギュウにしなくて済みます。

ぼく自身、ライザップに通っていた時期も、トレーニングの日以外は「日常の動きをどう増やすか」が大きなテーマでした。
そのときに試行錯誤した「忙しい中でボディメイクを続けるコツ」を、別の記事にまとめていますので、興味のある方はそちらも参考にしてみてください。
参考:忙しい人の通い方・スケジュール術

「きつい運動より、ちょい動きの積み重ね」でいい

年齢を重ねるほど、「若い頃と同じ強度の運動」をいきなり再開するのは、ケガや体調不良のリスクもあります。
一方で、ながら家事ボディメイクのような「ちょい動き」は、体にとっても心にとっても、比較的やさしい刺激になりやすいと感じています。

・息がハアハア上がるような運動ではなく、
・「少しあたたまってきたかな」くらいの動きを、
・生活のあちこちに、ポンポンと散りばめておく。

そんなイメージで続けていけば、いつの間にか「座りっぱなし時間」が減り、足腰の感覚も変わってくるかもしれません。

ながら家事ボディメイクの注意点

痛みがある動きは、無理をしない

関節や筋肉に痛みがあるときは、「がんばれば良くなるはず」と無理をしないことが大切です。
特に、膝・腰・首に強い違和感がある場合は、自己判断で動きを増やしすぎず、必要に応じて医療機関や専門家に相談することも検討してみてください。

ながら家事ボディメイクは、「元気に動ける時間=健康寿命」を少しずつ伸ばしていくのが目的です。
そのためにも、「やりすぎない・痛みをがまんしない」というラインを、いつも頭の片隅に置いておきたいところです。

休む家事デーがあっても大丈夫

体調がすぐれない日や、気持ちがどうしても乗らない日は、「今日はふつうの家事だけ」で十分です。
むしろ、そういう日があるからこそ、また元気な日に「ちょっと動いてみようかな」という気持ちが戻ってきます。

トレーニングの世界でも、「休息日はトレーニングの一部」といわれることがあります。
ながら家事ボディメイクでも同じように、「休む勇気」もセットにしておくと、長い目で見て続けやすくなります。

まとめ:家事は、これからの自分を支える「日々のトレーニング」

ながら家事ボディメイクは、

  • 特別な道具はいらない
  • 新しい時間をつくらなくていい
  • 家族や自分の暮らしも同時に整えられる

という、人生後半のボディメイクにぴったりの方法だと感じています。

ぼく自身、50代で本格的なボディメイクを始めてから、「ハードなトレーニング」よりも「日々の小さな動き」のほうが、健康寿命にじわじわ効いてくるのではないか、と実感するようになりました。

掃除機をかける姿勢をほんの少し意識してみる。
洗濯物を干すときに、肩まわりを気持ちよく伸ばしてみる。
キッチンで立っている時間に、ふくらはぎをちょっと動かしてみる。

そんな小さな積み重ねが、1年後、3年後、10年後の「元気に動ける自分」を支えてくれるかもしれません。

「運動しなきゃ」と自分を追い立てるのではなく、
「どうせやる家事を、ちょっとだけ体にいい時間にしてみるか」と、ゆるく始めてみる。
それくらいのスタートが、健康寿命アップにはちょうどいいのかもしれません。

今日の家事のどこかに、ひとつだけでも「ながら家事ボディメイク」を混ぜてみる。
そこから、人生後半のボディメイクの新しい一歩が始まっていくはずです。

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