健康寿命を守る!「ながら掃除」ボディメイク習慣

「運動しないといけないのは分かっているけれど、ジムに行く余裕も気力もない」――40代以降になると、そんな気持ちになることが増えてきますよね。私も同じです。
だからこそ、今回は「掃除の時間を、少しだけ“カラダにいい時間”に変えていこう」という提案です。掃除機やモップを持つ時間は、見方を変えれば立派な“ながら運動”。筋トレのようにハードではなくても、積み重ねることで、健康寿命(元気に動ける時間)をそっと底上げしてくれる存在になります。
この記事では、人生の後半戦を迎える40〜70代の方に向けて、「ながら掃除」でムリなく体を動かしながら、家も体も心もスッキリさせる習慣づくりについてお話しします。私自身のボディメイク経験も交えながら、今からでも取り入れやすい具体例をまとめました。
※本記事は、医療行為や治療を勧めるものではなく、あくまで日常生活の工夫としての情報提供です。持病のある方や痛みがある方は、かかりつけ医など専門家の意見も参考にしてください。
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「ながら掃除」が健康寿命にうれしい理由
寿命ではなく「元気に動ける時間」を意識する
まず、ここで言う「健康寿命」とは、自分の足で歩き、家事をこなし、人に頼りすぎずに過ごせる時間のことです。何歳まで生きるかより、「何歳まで自分らしく動けるか」のほうが、日々の生活にはリアルに響いてきます。
健康寿命を守るために大切なのは、激しい運動だけではありません。厚生労働省が公開している「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、ウォーキングのような運動に加えて、日常生活の中で体を動かす“生活活動”も、身体活動量としてプラスになると説明されています。参考資料としては、厚生労働省「身体活動・運動」ページなどが挙げられます。
掃除・洗濯・料理・買い物など、「どうせやるなら、ちょっと体にいい感じにやってみる」。この発想が、忙しい世代にはとても現実的だと感じています。
掃除そのものが、すでに“軽い運動”になっている
家事がどのくらいの運動強度になるかを示した資料もあります。たとえば、厚生労働省が関わっている「身体活動のメッツ(METs)表」では、掃き掃除や床掃除などの家事が、軽〜中等度の身体活動として扱われているようです(参考:身体活動のメッツ表(厚生労働省関連資料))。
細かい数字を覚える必要はありませんが、
- 座ってテレビを見るだけの時間よりは、明らかに体を使っている
- 呼吸や脈拍が「ほんの少しだけ」上がるくらいの強さ
このくらいのイメージを持っていただくと、掃除が「立派な運動のタネ」だと感じやすくなると思います。
日常生活の工夫だけでも、身体活動量は増やせる
東京都福祉保健局のサイトには、「日常生活の工夫で体を動かそう」というページがあります。そこでは、
- エスカレーターではなく階段を使う
- 歯みがき中につま先立ちをする
- 浴室の掃除を少し念入りにする
といった、まさに「ながら運動」のアイデアが紹介されています。“特別な運動時間をとるのが難しくても、日常の中で少しずつ動く”という考え方は、私たちの世代にとって非常に現実的なアプローチだと感じています。
掃除を「面倒な家事」から、「健康寿命を支える生活活動」に格上げしてしまう。これが、ながら掃除ボディメイクの第一歩です。
「ながら掃除」ボディメイクの基本スタンス
ガッツリ運動の“代わり”ではなく、「ちょい足し」から
ここで大切にしたいのは、ながら掃除は「運動をサボるための言い訳」ではなく、「運動のちょい足し」になるという考え方です。
理想を言えば、ウォーキングやストレッチなどの時間を少し確保できると、健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)が紹介するような有酸素運動や筋力トレーニングのメリットも活かしやすくなります(参考:健康長寿ネット「高齢者の身体活動と運動」)。
とはいえ、現実には「運動のために30分を確保する」のが難しい日も多いですよね。そんなときに、
- 何もしない日を作らないための“保険”として、ながら掃除を活用する
- がんばれそうな日は、掃除+散歩のように組み合わせてみる
このくらいの、ゆるいスタンスで考えておくと気がラクになります。
痛み・違和感があるときは、すぐにストップ
腰や膝、肩などに持病がある方は、掃除そのものが負担になることもあります。ながら掃除は、あくまで「普段やっている掃除の動きを、ほんの少し丁寧に・ゆっくり大きめにしてみる」程度で十分です。
- かがむ姿勢がつらい日は、無理に床をゴシゴシしない
- 重い掃除機を動かすのが大変な日は、クイックルワイパーなど軽い道具に変える
- 少しでも「痛い」「イヤな違和感がある」と感じたら、すぐに中止する
このように、体からのサインを最優先することが、健康寿命を守るうえでいちばん大切だと考えています。不安があるときは、かかりつけ医や理学療法士などの専門家に相談しながら、できる範囲を見つけていきましょう。
「きっちり何分」は決めなくても大丈夫
運動のガイドラインを見ると、「週○回」「1回○分」といった目安がよく出てきます。ただ、東京都健康長寿医療センターのコラムでも、最近のガイドラインを踏まえながら、「少しでも体を動かす時間を増やすことに意味がある」といった考え方が紹介されています。
ですから、ながら掃除では、
- 「今日は掃除機をかけるときだけ、姿勢を意識してみた」
- 「週末に、モップがけをしながら体側を伸ばしてみた」
このような“小さな一歩”でも十分です。「○分やらなかったから失敗」とは考えなくて大丈夫です。
今日からできる「ながら掃除」ボディメイクアイデア集
ここからは、具体的な「ながら掃除」の例をいくつかご紹介します。いずれも、回数や時間は自分の体調に合わせて、心地よい範囲で行ってください。痛みや強い疲労感が出たら、その時点でストップです。
① モップがけ+ゆっくり体側ストレッチ
フローリングにモップをかけるときは、少し広めの歩幅でゆっくり歩きながら、片手を伸ばして体側を気持ちよく伸ばすように意識してみましょう。
- モップを前に押し出すときに、背筋を伸ばして胸を少し開く
- 片方の腕を伸ばすときに、反対側の体側が気持ちよく伸びているかを意識する
- 呼吸は止めずに、「ふーっ」と吐きながら動く
ポイントは、「伸ばしていて気持ちいい」と感じる強さで止めることです。グイグイ伸ばして痛みが出てしまうと逆効果なので、心地よさを基準にしてみてください。
② 掃除機+かかと上げで“ながらふくらはぎケア”
掃除機をかけるときは、意外と「立ちっぱなし」で動きが単調になりがちです。そんなときは、
- 掃除機をかけながら、時々ゆっくりかかとを上げ下げする
- 家電や家具の前で立ち止まったときだけ、数回だけ行う
といった形で、ふくらはぎをやさしく動かしてみるのも一つの方法です。エレベーター待ちにつま先立ちをするアイデアと同じで、東京都のサイトでも「信号待ちや電車の中でつま先立ちを」といった工夫が紹介されています。掃除中も同じ発想で、ちょこっと取り入れられますね。
③ 雑巾がけ+手首・肩まわりのほぐし
床の雑巾がけは、腰や膝への負担が大きくなりやすいので、無理は禁物です。膝や腰がつらい方は、テーブル拭きや棚の拭き掃除で代用してみてください。
拭き掃除をするときは、
- 雑巾を絞る前後で、手首をゆっくり回す
- 少し手を休めるタイミングで、肩を前後にやさしく回す
- 首を大きく回さず、軽く左右に傾ける程度にとどめる
など、「つい力が入りやすい部分を、合間にゆるめてあげる」意識を持つだけでも、体の感じが変わってきます。
④ 片付け+“ながらスクワット風”立ち座り
床や低い棚にある物を片付けるとき、つい腰だけを曲げて手を伸ばしてしまうことがあります。これを、
- 椅子やソファにつかまりながら、できる範囲でお尻を軽く下ろしてから立ち上がる
- 物を拾う前に、膝を曲げてからゆっくり立ち上がる
といった、「立ち座り動作」を意識した動きに置き換えると、下半身をまんべんなく使いやすくなります。国立長寿医療研究センターの取り組みでは、「歯みがきの前後にスクワット」「掃除の前後に簡単な体操」といった、日常動作を合図にした運動アイデアも紹介されています(参考:国立長寿医療研究センターのコラム)。
ただし、膝や股関節に痛みがある方は、深くしゃがみ込む動きは避け、椅子の立ち座りを少しゆっくり丁寧にする程度にとどめておくと安心です。
⑤ ゴミ出し+“ついでウォーキング”で気分転換
掃除の仕上げにゴミ出しに行くときも、ちょっとした運動タイムに変えられます。
- いつもよりほんの少しだけ遠回りして収集場所へ向かう
- 姿勢を正して、視線を少し前に向けて歩いてみる
- 歩幅を少しだけ広くして、テンポよく歩いてみる
これだけでも、家の中だけで完結する掃除より、心と体がリフレッシュしやすくなります。「今日はゴミ出しのついでに、外の空気を吸ってきたからOK」くらいの気持ちで、自分をほめてあげてください。
⑥ 一気にやらず、「5分×数回」に分ける
掃除に苦手意識があると、どうしても「やるならしっかり」「家中ピカピカにしないと意味がない」と考えがちです。でも実際には、
- 朝5分だけ、リビングの床だけをモップがけする
- 夕方5分だけ、キッチン周りだけを集中的に片付ける
といった、小分けにした掃除のほうが続きやすく、体への負担も少なくて済むように感じます。結果として、「1日トータルでは意外と動いていた」という日が増えていきます。
「ながら掃除」を続けるためのコツ
完璧主義をやめて、「できたところ」に目を向ける
ながら掃除を習慣にしたいときに、いちばんの敵は「完璧主義」かもしれません。
- 今日はリビングだけだけど、それでも床を磨けた
- かかと上げは3回しかできなかったけれど、ゼロよりずっといい
そんなふうに、「できなかったこと」ではなく「できたこと」に目を向けるクセをつけていくと、気持ちがずっとラクになります。
私自身も、ライザップでの減量に挑戦したとき、「今日は100点じゃなくていいから、60点でも続ける」と考えるようになってから、やっと長く続けられるようになりました。このあたりの心の持ち方は、「リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】」に、かなり赤裸々に書いています。
「掃除のBGM」を決めておく
掃除がどうしても気が重いときは、お気に入りの音楽やラジオを“掃除専用BGM”にするのもおすすめです。
- このプレイリストが1曲終わるまでだけ掃除する
- お気に入りのラジオ番組の時間を、ながら掃除タイムにする
このように、「好きな音」をセットにするだけでも、「掃除=ちょっと楽しい時間」に変わりやすくなります。以前、音楽を活かした“ながらボディメイク”についても記事を書きましたが、音の力は思った以上に大きいと感じています。
「今日動いた分」を一言メモしておく
健康寿命を意識した生活では、「自分がどのくらい体を動かしたか」をざっくり把握しておくことも役に立ちます。
- 「リビングのモップがけ+かかと上げを少し」
- 「ゴミ出しで遠回りして5分多く歩いた」
こんな一言メモを、手帳やスマホアプリに残しておくと、「最近全然動いていない」と感じる日でも、意外と小さな積み重ねがあることに気づけます。
メモを見返して、「先月より今月の方が、ちょっとだけ動ける日が増えているかも」と思えたら、それだけで立派なボディメイクの成果です。
心と暮らしにも効く「ながら掃除」のいいところ
家が整うと、心も軽くなりやすい
掃除をしていると、不思議と気持ちがスッキリしてくることがありますよね。実際、運動には気分のリフレッシュ効果があるとされており、健康長寿ネットなどでも、運動によって血流がよくなり、気分が前向きになりやすいことが紹介されています。
ながら掃除は、
- 体を動かすことで血流がよくなる
- 目に見えて部屋がきれいになる達成感がある
という二重の効果が期待できるので、「なんとなくモヤモヤしていた気分が少し軽くなった」と感じる方も多いようです。
家の中の“つまずきポイント”を減らして転倒予防にも
高齢期の転倒予防では、「段差や散らかった物につまずかないように、住環境を整えること」も大切だと言われています。これも、激しい運動ではありませんが、健康寿命を守るうえで重要な視点だと感じています。
ながら掃除によって、
- 床に散らばった物を片付ける習慣がつく
- コード類やマットのめくれに気づきやすくなる
といった変化が積み重なっていくと、「家の中でのちょっとしたヒヤリハット」を減らしていくことにもつながりそうです。
「自分でできている」という感覚が、自信になる
掃除は、誰かに頼むこともできますが、自分で続けていると「まだ自分で動けている」という実感につながります。この「自分でできている感覚」は、思っている以上に心の支えになってくれます。
たとえ完璧にできていなくても、
- 今日は自分で床を拭けた
- 自分のペースで、家を整えられている
と感じられることは、健康寿命を考えるうえでとても大事な要素だと、私自身の経験からも感じています。
それでも掃除がしんどい日の「ゆるい考え方」
「5分だけ」「この1か所だけ」でハードルを下げる
体調がいまひとつの日や、気持ちが落ち込んでいる日は、掃除のハードルを思いきり下げてしまってかまわないと思っています。
- 今日はテーブルの上だけ片付けたらOK
- 玄関のたたきをサッと掃くだけで終わり
こうやってハードルを下げておくと、「まったく何もしない日」を減らすことができます。健康づくりのガイドラインでも、「少しでも身体活動を増やすことに意味がある」といった考え方が示されていますので、「5分だけでも動けた自分」を認めてあげたいですね。
誰かに頼ることも、健康寿命を守る一つの方法
腰痛や病気の治療中など、どうしても掃除が難しい時期もあります。そのときに、「自分でやらないとダメだ」と抱え込みすぎてしまうと、体にも心にも負担がかかってしまいます。
家族に手伝ってもらったり、必要に応じて家事代行サービスを使ったりするのも、自分の体を守るための大切な選択肢だと考えています。健康寿命は「何でも一人でやり続けること」ではなく、「自分の体力に合わせて、上手に人やサービスに頼れること」も含めて考えていきたいところです。
ライザップ経験から感じる「家事とボディメイク」の共通点
私自身も、「日常の動き」を見直してきた
私はライザップに通って、約33kgの減量にチャレンジしました。トレーニングや食事管理がメインですが、実は日常の過ごし方や家事の動きも、少しずつ変えていった記憶があります。
- エレベーターではなく階段を使うことが増えた
- 買い物ついでに、少し遠回りして歩いてみるようになった
- 掃除や片付けを「体を温める時間」として捉え直した
こうした“小さな積み重ね”が、体重だけでなく、気持ちの変化にもつながっていきました。そのあたりのリアルな経過は、「ライザップ体験記ブログ(33kg減)」や、「ライザップ・高血圧オヤジ54歳の挑戦※減量期の全記録」にも残しています。
ながら掃除も同じで、「どうせやるなら、少しだけ体のためになる動きにしてみようかな」と考えた瞬間から、家事がボディメイクの仲間入りをしてくれます。
“痩せない原因”は人によって違うからこそ、生活習慣を見つめ直す
体重や体形の悩みは、人によって原因がバラバラです。「食事が大きな要因の人」もいれば、「運動不足よりも、ストレスや睡眠不足が大きく影響している人」もいます。
私のサイトでは、そうした違いをざっくり把握するためのツールとして、【4タイプ診断】痩せない原因判定(戦略)も用意しています。ながら掃除のような生活習慣の工夫も含めて、「自分はどこを整えると楽に変わりやすいのか」を知るヒントになるかもしれません。
まとめ:「掃除の時間=自分の体と暮らしを整える時間」へ
最後に、ながら掃除ボディメイクのポイントを振り返ってみます。
- 掃除はもともと軽い運動になっており、やり方次第で健康寿命の味方になる
- ガッツリ運動の代わりではなく、「ちょい足し」として考えると気がラク
- モップがけや掃除機の時間に、ストレッチやかかと上げなどを少し足すだけでもOK
- 完璧主義を手放し、「5分だけ」「この1か所だけ」と小さく始める
- 部屋が整うことで、転倒リスクの軽減や気分のリフレッシュにもつながりやすい
- 体調が悪い日はムリせず、家族やサービスに頼ることも健康寿命を守る一つの選択肢
掃除は、一生付き合っていく家事のひとつです。どうせなら、「面倒な作業」から一歩進んで、「自分の体と暮らしを整える、大事な健康習慣」として活用していきたいところです。
今日、モップを握ったとき、掃除機のスイッチを入れたとき、ほんの少しだけ姿勢を意識してみる。かかとをゆっくり上げてみる。ゴミ出しで1分だけ遠回りしてみる。そんな小さな工夫が、未来の自分の健康寿命へのプレゼントになっていくはずです。
「ながら掃除」で、家も体も心も、じんわりと整えていきましょう。

