「油抜き」は逆効果?ダイエット中こそ必要な脂質の話

「ダイエット中だから、油は全部カットしてます!」
こんな話、まわりでもよく聞きませんか?
最初は体重がスルッと落ちるので、「やっぱり油=悪者だよね」と思いがちなんですが……。
実は、「油を完全に抜くダイエット」は、続きにくいだけでなく、リバウンドの原因にもなりやすいと言われています。
この記事では、私、サイト運営者(和久井朗)が、ライザップの食事経験もふまえつつ、
「油抜きダイエットがなぜしんどくなるのか?」
「ダイエット中でも必要な脂質の役割って何?」
「じゃあ、どれくらい・どんな油をとればいいの?」
を、なるべくやさしく・会話調で整理していきます。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
この記事でお伝えしたいこと
- 「油抜きダイエット」が一時的に痩せても、続きにくくリバウンドしやすい理由
- 脂質がカラダの中で担っている、ダイエット中こそ無視できない大事な役割
- ざっくり分かる「どれくらいの脂質ならOK?」という目安の考え方
- 今日からできる、「油を抜く」ではなく「油と付き合う」ための具体的な食べ方例
「油=NG」から「油=うまく使えば味方」に発想を変えるきっかけにしてもらえたらうれしいです。
「油を抜けば痩せる」は本当?よくある勘違い
よくある会話パターン
友だちとの会話で、こんなやりとり、聞いたことありませんか?
Aさん:「最近、本気でダイエットしててさ。揚げ物ゼロ、ドレッシングも抜き!」
Bさん:「すごいね! 私なんてマヨネーズやめられなくて…」
Aさん:「でもね、その代わりずっとサラダとおにぎりだけ。正直、毎日お腹ペコペコ(笑)」
こんな感じで、「痩せたい=まず油を全部カット」と考える人はかなり多いです。
たしかに、脂質はカロリーが高い(1gあたり9kcal)ので、減らすと体重は落ちやすくなります。
ただ、その一方で、
- 食事の満足感がガクンと下がる
- おやつや炭水化物に走りやすくなる
- 体調や肌コンディションがなんとなく悪くなる
といった「ジワジワくるデメリット」が出てきがちです。
「油抜き」ダイエットで起きがちな流れ
油をほぼゼロにすると、最初の1〜2週間は、
- 体内の水分とグリコーゲン(糖の貯金)が減る
- 外食・お菓子が減ることで、総カロリーが一気に下がる
といった理由で、体重はストンと落ちることが多いです。
でも、そのうち、
- 「なんかイライラする」「眠りが浅い気がする」
- 「甘いものをドカ食いしてしまった」
- 「一度崩れたら、もう全部どうでもよくなって元の食生活に…」
というパターンで、反動のようにリバウンドしてしまうケースも少なくありません。
「油=悪者」と決めつけてゼロにしてしまうと、ストレス&反動のセットがついてきやすい、というイメージです。
ダイエットを始める人の中には、健康診断の数値が気になって筋トレを始めたい方も多いと思います。
そんな方は、下記の記事で運動面の整え方も一緒にチェックしておくと、食事とのバランスがとりやすくなりますよ。
健康診断が気になり始めた人向け筋トレメニュー|生活習慣改善プラン
脂質が体でやってくれている大事な仕事
「油=太るもの」というイメージが強いですが、調べてみると、脂質にはこんな役割があるらしいです。
1. 効率の良いエネルギー源
脂質は1gあたり9kcal。たんぱく質や炭水化物の約2倍ちょっとのエネルギー量です。
この「高エネルギー」が悪者扱いされがちですが、逆に言えば、少ない量でしっかりエネルギーをとれる燃料でもあります。
適度な脂質があることで、
- 空腹感が落ち着き、食事の満足度が上がる
- 食後の血糖値の上がり方がゆるやかになりやすい
といった点も期待できると言われています。
「なんかすぐお腹が空いて、お菓子に手が伸びる…」という人は、脂質を完全に抜きすぎているケースも多いです。
2. ホルモン・細胞膜・ビタミンの材料になる
調べてみると、脂質は、
- 細胞膜の材料
- 女性ホルモンなど、一部ホルモンの材料
- 脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収を助ける役割
なども担っているらしいです。
特に必須脂肪酸(体内で作れない油)は、不足しすぎると肌や髪のコンディションにも影響すると言われています。
つまり、「カロリーさえ減ればいい」と油をゼロにすると、カラダの素材そのものが足りなくなるイメージです。
3. 脂質を抜きすぎたときに出やすいサイン
人によって差はありますが、油を極端に減らしすぎると、次のようなサインが出てくる人もいます。
- 肌がカサカサしやすくなった
- 便がコロコロして出にくい
- すぐにお腹が空いて集中力が落ちる
- なんとなく元気が出ない、疲れやすい
もちろん、これらは脂質だけが原因とは限りませんが、「油を徹底的に抜いてから、こういう不調が増えた」という場合は、
食事の見直しポイントの一つになります。
どれくらいの脂質なら「ちょうどいい」の?ざっくり目安
脂質は「エネルギーの何%くらい?」という考え方
日本の公的な資料を見てみると、脂質は「1日の総エネルギーのうち、何%くらいに収まっていると良さそうか」という考え方で目安が示されているようです。
たとえば「健康日本21」では、脂肪エネルギー比率20〜25%を目標の一つとして挙げているページがあります。
参考:厚生労働省「栄養・食生活」
さらに、「日本人の食事摂取基準」でも、年齢や性別ごとに脂質エネルギー比率の目標量(範囲)が設定されています。
参考:日本人の食事摂取基準
細かい数字はここでは覚えなくてOKですが、ざっくり言うと、
「総カロリーのうち、だいたい5分の1〜4分の1くらいは脂質でOK」
というイメージになります。
※持病がある方や、医師から食事指導を受けている方は、必ず主治医や管理栄養士さんの指示を優先してくださいね。
ざっくり計算:例)1日1600kcalを目指す場合
例として、1日1600kcalを目安にしている人を考えてみましょう。
- 脂質20%の場合:1600kcal × 0.2 = 320kcal
- 脂質25%の場合:1600kcal × 0.25 = 400kcal
脂質は1gあたり約9kcalなので、
- 320kcal ÷ 9 ≒ 35g
- 400kcal ÷ 9 ≒ 44g
となり、1日あたり脂質35〜45gくらいが一つの目安になります。
これを3食に分けると、1食あたり脂質10〜15g前後。
もちろん、日によって上下してOKですが、「完全ゼロ」でも「ドカンと多すぎ」でもなく、このくらいのゾーンに収まるように意識するイメージです。
「良い油」「控えたい油」をざっくり整理
「油も必要なのはわかった。でも、どんな油を選べばいいの?」というところも気になりますよね。
ここでは、専門書レベルの細かさは置いておいて、ダイエット中に意識しておきたい方向性だけ押さえておきましょう。
積極的にとりたい油の例(量はほどほどに)
魚の脂・オリーブオイル・ナッツ類など
- 青魚(サバ・イワシ・サンマなど)の脂
- オリーブオイル、えごま油、アマニ油など
- アーモンド・くるみなどのナッツ類(無塩・素焼き)
これらは、必須脂肪酸や、カラダにとって良いと言われる脂肪酸(n-3系など)を含んでいることが多く、
調べてみると、心血管系のリスク低下などにも関わる可能性が示されているようです。
とはいえ、「ヘルシーだから」と無限に食べていいわけではなく、あくまで「質が良いけれどカロリーは高い」という位置づけ。
1日あたりスプーン1〜2杯分の油や、ひと握り分のナッツなど、量はきちんと意識しておくことが大事です。
控えめにしておきたい油の例
揚げ物・スナック菓子・ショートニングたっぷり食品
- フライドポテト、から揚げ、天ぷらなどの揚げ物
- スナック菓子、チョコレート菓子、菓子パン
- マーガリンやショートニングが多い洋菓子
これらは、「脂質の量」も多くなりやすく、「質」もあまり良くない場合が多い食品です。
完全禁止にするより、頻度を減らす・量を決めるという付き合い方がおすすめです。
ダイエット中の油との付き合い方|実践アイデア
1食あたり「指1〜2本ぶんの油」をイメージ
細かいグラム数を毎回計算するのは、正直しんどいですよね。
そこでおすすめなのが、「1食あたり、指1〜2本ぶんの油」をざっくりイメージする方法です。
- 小さじ1杯の油 ≒ 約5g(約45kcal)
- 親指の第一関節くらいまでの太さ・長さ ≒ 小さじ1杯程度
サラダにかけるオイルを小さじ1、炒め物に使う油を小さじ1〜2など、
「見た目でこれくらい」という感覚を身につけておくと、外食でも自炊でもコントロールしやすくなります。
調理法の工夫で「油ゼロ」ではなく「油を選ぶ」
自炊での具体例
- 揚げる → 少量の油で「焼く」「ソテー」に変える
- ドロドロしたドレッシング → オリーブオイル+塩+レモンでシンプルに
- マヨネーズたっぷりサラダ → 少量のマヨ+ヨーグルトでかさ増し
こうした工夫で、「油はちゃんと使うけど、量をコントロールする」ことができるようになります。
コンビニ・外食での選び方の一例
- 唐揚げ弁当より、焼き魚定食・グリルチキン系を選ぶ
- こってりラーメンより、具だくさんのうどんやそば+サラダ
- ポテチ・チョコ菓子より、ナッツ少量+ヨーグルト
こんな感じで、「脂質ゼロ」ではなく「脂質の質と量を整える」方向で選ぶのがポイントです。
ライザップでは、こうした食事の選び方&トレーニングをセットで整えていきます。
「ライザップって本当に痩せるの?」「油もけっこう使っていいって本当?」と気になる方は、
実際の効果や考え方をまとめたこちらの記事も参考になると思います。
ライザップの効果って怪しくない?本当はどれくらい痩せるの?
失敗談から学ぶ「油抜きダイエット」の落とし穴
ケース1:油を抜いたら、お菓子が倍増したパターン
とある読者さんからこんな話を聞いたことがあります(内容は少しアレンジしています)。
読者さん:
「お肉の脂を全部落として、揚げ物もゼロにして、サラダもノンオイルにしてたんです。
最初の2週間くらいは、体重が2〜3kgストンと落ちて『やった!』って感じだったんですよね。
でも、そのうち、仕事終わりにコンビニに寄ると、反動なのか、チョコとスイーツを2個3個って買っちゃうようになって…」
私:
「油を抜いた分、甘いものに走っちゃったんですね…」
読者さん:
「そうなんです。気づいたら、揚げ物は食べてないのに、トータルのカロリーは前より増えてたっていうオチで…(笑)」
このパターン、かなり「あるある」です。
脂質をゼロにするストレス+満足感の低さが、お菓子のドカ食いにつながってしまうケースですね。
ケース2:体重は減ったのに、体力も気力も落ちたパターン
別の方からは、こんな声もありました。
読者さん:
「油をずっと我慢してたら、たしかに体重は減ったんです。
でも同時に、すごく疲れやすくなって、階段を上るのもしんどくなって…。
『痩せたのに前より老け込んだ?』って言われて、これは違うなと思ってやめました。」
脂質を極端に減らすと、筋肉や体力まで落ちてしまう人もいます。
ダイエットの目的は、本当は「体重を減らす」だけではなく、「元気なまま、健康的に軽くなる」ことのはず。
そのためにも、油を完全に悪者にしないことが大事になってきます。
「自分はそもそもライザップに向いているのか?」とモヤモヤしている方は、
一度、以下の診断ページも覗いてみてください。食事・運動・生活パターンから、相性のヒントが見えてきます。
ライザップ向き度チェック診断
まとめ|油と仲直りした方が、ダイエットはうまくいく
最後に、この記事のポイントをギュッとまとめます。
- 「油抜きダイエット」は、最初は体重が落ちても、ストレスやリバウンドの原因になりやすい
- 脂質は、エネルギー源・ホルモンや細胞膜の材料・ビタミンの吸収を助けるなど、大事な役割を持っている
- 公的な資料では、脂肪エネルギー比率20〜25%前後が一つの目標として示されている(細かい数値は年齢・性別で変わる)
- ダイエット中は、「油ゼロ」ではなく「質と量を選ぶ」方向に切り替えるのがおすすめ
- 自炊では小さじ1〜2杯など量を決め、外食では揚げ物より焼き魚・グリル系を選ぶなど、現実的な工夫を積み重ねる
ダイエットって、「敵を作る」ほど苦しくなっていきます。
糖質・脂質・お酒・お菓子…全部を敵に回すと、正直メンタルが持ちません。
脂質も同じで、ゼロにするのではなく、味方にできるラインを探っていくことが大切です。
今日の食事から、「油を全部抜く」ではなく、一口ぶんだけ質の良い油を足してみる・量を整えてみる。
その小さな調整が、数ヶ月後の体型と体調を、じわじわ変えてくれます。
焦らなくて大丈夫です。
「油と仲直りしながら痩せる」という、新しいダイエットの感覚を、ゆっくり育てていきましょう。
