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【健康寿命】笑い合える仲間が健康寿命を支えてくれる

「健康のために運動しよう」「食事を整えよう」という情報はたくさんありますが、人生の後半になればなるほど効いてくるのは、じつは人間関係の力ではないかなと感じています。

その中でも、今日は「深刻な相談」よりもむしろ、くだらないことで一緒に笑い合える仲間の存在にスポットライトを当ててみたいと思います。

大笑いしたあと、肩の力がふっと抜けて「まあなんとかなるか」と思えた経験はきっと誰にでもあるはずです。そんな時間が、ストレスをやわらげ、結果的に健康寿命を支えてくれるかもしれない──そんな視点で、ゆるく読み進めていただけたらうれしいです。

目次(表示させると見出しが見られますよ!)

なぜ「笑い合える仲間」が健康寿命を支えてくれるのか

笑いは心と体の両方をゆるめてくれる

まず、「笑い」と健康の関係から少しだけ触れておきます。

日本の研究では、よく笑う人ほどストレスホルモンが低く、生活習慣病のリスクが下がる可能性があることが報告されています。例えば、国内の研究者たちがまとめた笑いとストレスに関する論文では、「声を出して笑う習慣」が、自律神経のバランスを整えたり、血圧や血糖に良い影響を与える可能性があるとされています(参考:J-STAGE:笑いとストレス・生活習慣病との関連)。

ここで大事なのは、「健康のために笑わなきゃ」と義務のように構える必要はまったくないということです。健康効果の細かい数字は、専門家の研究にお任せするとして、私たちにできるのは「自然に笑える時間を少しだけ増やしてみる」こと。そのとき、ひとりで動画を見て笑うよりも、誰かと一緒に笑うほうが、心に残る温かさが違ってきます。

社会的つながりの弱さは、健康リスクにもなると言われている

厚生労働省が進めている「健康日本21(第三次)」の資料では、地域の人とのつながりが精神的・身体的な健康や生活習慣、死亡リスクに良い影響を与えると説明されています。

また、孤独や社会的な孤立が続くと、心身に有害な影響が出る可能性があるとして、国をあげて対策が進められています(参考:厚生労働省「孤独・孤立対策について」)。

こうした国の資料を読むと、人とのつながりは「おまけ」ではなく、健康づくりの土台のひとつとして考えられていることがわかります。ただ、ここで言う「つながり」は、なにも大人数の飲み会や、きっちりした会合だけを指しているわけではありません。

肩書きも立場も忘れて、ただの「○○さん」として笑い合える仲間。そんな、ゆるくて気楽な人間関係も、立派な「社会的つながり」です。むしろ人生後半の私たちには、そのくらいの距離感のほうが心地よいことも多いように感じます。

「深刻な相談相手」だけでは少し疲れてしまう理由

悩みを打ち明け合う関係も大切だけれど

もちろん、つらいときに話を聞いてくれる相手は、とても大切な存在です。家族のこと、仕事のこと、健康不安…。ぐっと胸に溜め込んでいたものを誰かに聞いてもらうと、心が軽くなる経験をした方も多いと思います。

ただ、人生の話や悩み事ばかりを共有していると、お互いに少し疲れてしまうこともあります。「今日は元気がないけど、あの人に会ったらまた重たい話になるかな…」と感じると、連絡するハードルも少しずつ上がってしまいます。

バカ話や雑談には「クッション」の役割がある

くだらない冗談や、テレビの話、最近ハマっているおやつの話題。いわゆる「どうでもいい話」は、一見すると何の役にも立たないように思えるかもしれません。

けれども、こうした雑談には、人間関係をやわらかく保つクッションの役割があります。いつもシリアスな話だけをしていると、関係性が「相談モード」で固まってしまいがちです。その点、「この前コンビニでこんなの見つけてね」とか、「あのドラマ、ツッコミどころ多すぎない?」といった話題は、お互いの心をほぐしながら距離を保ってくれます。

結果として、「しんどいときだけ連絡する相手」ではなく、「元気な日もそうでない日も、なんとなく話したくなる相手」に変わっていきます。こうした関係性が、長い目で見たときの心の安定につながり、その積み重ねが健康寿命の土台をつくっていくのではないかなと感じています。

人生後半だからこそ大切にしたい「気楽な友人関係」の作り方

大げさな出会いより「小さなきっかけ」を拾っていく

40代以降になると、「今さら新しい友達なんてできるのかな」と感じる方も少なくありません。学生時代のように、同じクラスで毎日顔を合わせるわけでもないですし、仕事仲間とも距離感がむずかしいところです。

ただ、友人づくりを「親友を作らなければ」と考えると、ハードルが一気に上がってしまいます。健康寿命を支えてくれる仲間は、必ずしも「一生の親友」でなくても大丈夫です。「この人と話すと、なんとなく笑ってしまう」という人が一人でもいれば、それだけで心の支えになります。

例えば、こんな小さなきっかけがあります。

  • 地域の運動教室や健康づくり講座に参加してみる
  • 図書館や地域のカフェで開催される「読書会」「朝活」などに顔を出してみる
  • 趣味のサークル(写真、ハイキング、囲碁・将棋、手芸など)に参加してみる
  • 自治体が案内している「通いの場」やシニアサロンをのぞいてみる

こうした場所は、自治体の広報誌やホームページに案内が出ていることが多く紹介されています。

最初から「仲良くならなきゃ」と構える必要はなく、「どんな雰囲気かな?」と見学するくらいの気持ちで十分です。そこから自然に雑談が生まれて、「あの人、また来てるな」と顔見知りが増えていきます。

初対面で話しやすくなる、ちょっとした一言

初めて会う人と話すとき、何を話していいかわからず黙ってしまうこともありますよね。そんなときに便利なのが、「質問型」の一言です。

  • 「このサークル、いつから来てるんですか?」
  • 「今日の講座、資料がわかりやすいですね」
  • 「その水筒、素敵ですね。どこで買われたんですか?」

相手の持ち物や、その場の共通の話題(今日の講座、天気、会場の雰囲気など)について聞いてみると、会話が広がりやすくなります。大事なのは、「どんな返事が返ってきてもOK」と構えておくこと。会話が続かなければ、「今日はこれくらいで十分」と自分にOKを出してしまえば気が楽です。

40〜70代の「気の合う仲間」を見つけるヒント

年齢を重ねると、それぞれの人生経験や価値観もバラバラになってきます。その中で、「この人とは気が合うな」と感じやすいポイントを、少し意識してみるのもおすすめです。

  • 笑いのツボが似ている(同じところでクスッと笑える)
  • 健康の話題でも、極端な意見より「ほどほど」を大事にしている
  • 自分の考えを押し付けず、「そういう考え方もあるね」と受け止めてくれる
  • 会ったあとに、不思議と心が軽くなっている

完璧に条件がそろう人を探す必要はありませんが、こうした「自分が楽でいられるポイント」をなんとなく意識しておくと、「またあの人と話したいな」と思える仲間に出会いやすくなります。

今いる人間関係の中から「笑い仲間」を育てるコツ

まず自分から、ゆるい話題を差し出してみる

新しい場に出かけるのが難しいときは、すでに出会っている人たちの中から、「笑い合える仲間」を育てていくのもひとつの方法です。職場、家族、昔からの友人、近所の方…。その中に、一緒にいると少しホッとする人はいないでしょうか。

そんな相手には、深刻な話題の前に、まずは「ゆるい話」を投げかけてみます。

  • 「この前、スーパーでこんな失敗をしちゃってね…」
  • 「最近、これを見るとつい笑ってしまう動画があって…」
  • 「このお菓子、見た目は地味だけど、食べると妙においしいんだよ」

自分のちょっとした失敗談や、「誰も傷付かない笑い話」は、相手も気楽に笑いやすくなります。お互いにそうした話題を持ち寄るうちに、「この人とは、気楽に笑い合えるな」という感覚が少しずつ育っていきます。

「正しさ」より「楽しさ」を優先してみる

真面目な性格の方ほど、会話の中で「正しい情報を伝えなきゃ」と力が入ってしまうことがあります。「その情報はちょっと違うんじゃないかな」と感じても、場の雰囲気を考えて、あえて深追いしない選択肢もあります。

もちろん、健康情報やお金の話など、誤解を招くと困る話題もありますが、日常のちょっとした会話であれば、「正しさ」よりも「その場が楽しく終わること」を優先してもいいのではないかなと思います。

「まあ、それもありだね」と笑い飛ばせる余白があると、相手も自分もラクになります。そうした空気の中で交わされる笑いが、心をほどいてくれるのではないでしょうか。

頻度よりも「心地よさ」を大事にする

「いい人間関係=頻繁に会うこと」と思いがちですが、人生後半になると、それぞれの生活リズムや体力もあります。月に一度会えれば御の字、半年に一度でも会うと盛り上がる関係も立派な「笑い合える仲間」です。

大事なのは、「会ったあとの心地よさ」です。会う前より少し元気になっているか、ほっとしているか。「またこの人に会いたいな」と思えるか。頻度にこだわりすぎず、その感覚を大切にしたいところです。

一人の時間が長くなったときの、ゆるいつながりの増やし方

ご近所やお店の方との「ミニ会話」を楽しむ

退職や子どもの独立などで、一人の時間が増えると、「人と会うのが久しぶりで緊張する」という声もよく聞きます。そんなときは、いきなり新しいコミュニティに飛び込むのではなく、ご近所の方や、いつも行くお店の店員さんとの「ミニ会話」から始めてみるのも良い方法です。

  • 「今日は寒いですね。暖かくして帰ってくださいね」
  • 「この前おすすめしてもらった商品、おいしかったですよ」
  • 「ワンちゃん、今日はご機嫌ですね」

数十秒で終わるような短い会話でも、「人とつながっている感覚」を思い出させてくれます。こうした小さなやりとりを積み重ねるうちに、自分の中の「人と話すエンジン」が少しずつ温まってきます。

オンラインのつながりも、使い方しだいで心強い味方に

最近は、オンラインで趣味の仲間とつながれるコミュニティや、運動のオンラインレッスンなども増えてきました。画面越しとはいえ、「お互いの顔を見ながら同じ時間を共有する」ことには、それなりの安心感があります。

オンラインの良さは、移動がむずかしい日でも参加しやすいこと。雨の日や体調が万全でないときにも、「今日は画面越しに軽く顔を出すだけ」といった参加の仕方ができます。

ただし、オンラインであっても無理は禁物です。情報量が多すぎるコミュニティや、常に返信を求められるような場は、かえって疲れてしまうこともあります。「自分のペースを大事にできるかどうか」をひとつの目安にして、居心地の良い場を選んでいきたいところです。

人見知りさん向け・無理のないステップ

「もともと人見知りで、新しい人間関係は緊張してしまう」という方にとっては、ここまで読んで「頭では分かるけれど、ハードルが高いな…」と感じられたかもしれません。

そんなときは、次のようなステップで少しずつ慣れていくのがおすすめです。

  1. まずは、出かけた先であいさつだけしてみる(会釈+「こんにちは」だけでもOK)
  2. 慣れてきたら、「一言コメント」を足してみる(「良いお天気ですね」「今日は混んでますね」など)
  3. さらに慣れてきたら、相手に簡単な質問をしてみる(「ここ、よく来られるんですか?」など)

「このステップを全部やらないとダメ」というわけではありません。あいさつだけで終わる日があってもいいし、今日は少し疲れているから、と会釈だけにする日があっても大丈夫です。「昨日よりほんの少しだけ心を開いてみる」。その繰り返しが、長い目で見たときに大きな変化につながっていきます。

私自身が「笑い合える仲間」に助けられた経験

ここまで、少し客観的な話をしてきましたが、最後に私自身の経験も少しだけ触れておきます。

私は一度大きくリバウンドを経験し、その後ライザップに通うことをきっかけに、もう一度体づくりと向き合いました。その過程では、当然ながらトレーニングや食事管理も大切でしたが、それ以上に支えになったのは「人とのつながり」だったと感じています。

トレーナーさんとのやり取りの中には、真剣な話だけでなく、くだらない冗談や日常の話もたくさんありました。「昨日、ついお菓子を食べ過ぎちゃって…」と打ち明けては一緒に笑い、「じゃあ今日はこんな工夫をしてみましょうか」と前向きな話に切り替えていく。その繰り返しが、気持ちのリセットになっていました。

こうした経験は、リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】でも詳しく書いていますが、振り返ってみると「笑い合える仲間がいたから、最後まで続けられた」と感じています。

体重計の数字だけを見ていたら、途中で心が折れていたかもしれません。けれども、「今日もよく頑張りましたね」と笑顔で声をかけてくれる人がそばにいたことで、「まあ、ゆっくり進んでいけばいいか」と思えるようになりました。

人生後半の健康づくりも、きっと同じだと思います。完璧な努力より、「一緒に笑ってくれる誰か」と歩くこと。そのほうが、長い目で見て、ずっと続けやすいのではないでしょうか。

今日からできる「笑い合える仲間」を増やす小さな一歩

最後に、この記事を読み終えた今日からできる、小さな一歩をいくつかまとめてみます。

  • いつも行くお店で、店員さんに「いつもありがとうございます」と一言添えてみる
  • 久しぶりの友人に、「最近どうしてる?」と短いメッセージを送ってみる
  • テレビや本で笑った話を、家族や同僚に「こんな場面があってね」とシェアしてみる
  • 自治体の広報誌を眺めて、「通いの場」や健康づくりイベントがないか探してみる
  • オンラインで、自分の興味に合いそうなコミュニティをひとつだけ覗いてみる

どれも、特別な準備はいりません。うまく会話が続かなかったとしても、「今日はここまでできた」と自分に丸をつけてあげてください。その小さな「丸」の積み重ねが、やがて「笑い合える仲間」の輪を広げてくれるはずです。

まとめ:大げさな目標より、「またあの人に会いたい」を増やしていく

健康寿命というと、どうしても運動量や食事内容のような「数字で見えるもの」に目が向きがちです。もちろん、それらも大切な要素ですが、同じくらい、あるいはそれ以上に、日々の「人とのつながり」も私たちの心と体を支えてくれています。

深刻な相談をし合える関係も大切ですが、くだらないことで笑い合える仲間がいることは、ストレスをやわらげ、気持ちを前向きにしてくれます。国の資料や研究でも、社会的なつながりや笑いの重要性が示されていますが、私たちができるのは、その知識を肩の力を抜いて「日常の小さな一歩」に落とし込んでいくことです。

「健康のために友達を作らなきゃ」と気負う必要はありません。「またあの人に会いたいな」と思える相手を、人生の後半から少しずつ増やしていく。その歩みこそが、結果として「元気に動ける時間=健康寿命」を支えてくれるのではないかなと思います。

今日の一日が、誰かと一緒にクスッと笑える時間で少しでも彩られますように。そんな小さな願いを込めて、このページを閉じていただけたらうれしいです。

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