健康寿命も一緒に上がるストレッチメニュー

「そろそろ体を伸ばした方がいいかな」と思いつつ、つい後回しになってしまうストレッチ。ですが、毎日のちょっとしたストレッチは、肩こりや張りを楽にするだけでなく、“元気に動ける時間=健康寿命”をのびのび保つ力にもなってくるようです。
この記事では、40代〜70代の大人世代に向けて、むずかしいポーズや激しい動きではなく、「気持ちよく伸ばす」だけで続けやすいストレッチをまとめました。人生後半を、少しでも軽い足取りで過ごしたい方の参考になればうれしいです。
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なぜストレッチが「健康寿命」にもつながるのか
① からだの“さびつき”をゆるやかにしてくれる
年齢を重ねると、どうしても関節まわりや筋肉の柔らかさが少しずつ失われやすくなります。かつては難なく届いた足先に、なんとなく手が届きにくくなる…。そうした「動きにくさ」が増えると、転びやすさや疲れやすさにもつながっていきます。
ストレッチで筋肉や関節をやさしく伸ばしてあげると、可動域(動かせる範囲)が少しずつ広がりやすくなると考えられています。大きく動かせるということは、それだけ歩幅も広がり、姿勢も起こしやすくなるので、結果的に日常の動きが軽くなるイメージです。
② 血のめぐりと姿勢が整うと、動く気力もわいてくる
じっと座りっぱなしでいる時間が長いと、血のめぐりが悪くなりやすく、足のむくみやだるさ、肩まわりの重さにもつながります。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、「座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように、こまめに体を動かす」ことがすすめられています。(厚生労働省「身体活動・運動の推進」ページを引用・参照)
ストレッチは、激しい運動ではありませんが、ゆるやかに筋肉を動かすことで血流を良くする手助けになると言われています。血のめぐりが整うと、体だけでなく気分もスッキリしやすく、「ちょっと歩いてみようかな」という前向きな気持ちにもつながりやすくなります。
③ 「やりきる運動」より「続く運動」になりやすい
健康寿命を考えたとき、大切なのは「どの運動が一番きついか」ではなく、「どの習慣なら長く続けられるか」という視点です。ストレッチは、運動の中でも負荷が比較的やさしく、体調に合わせて調整しやすいので、「今日はこれだけならできる」という日でも取り入れやすいのが利点です。
東京都健康長寿医療センター研究所などでも、シニア向けに、イスに座ったままで行えるストレッチや体操が紹介されています。(東京都健康長寿医療センター研究所のストレッチ動画を参照)こうした、国や自治体が出している情報も参考にしながら、自分のペースで取り入れていくと安心です。
健康寿命を意識したストレッチのポイント
ここからは、具体的なメニューに入る前に、「健康寿命のためのストレッチ」で意識したいポイントを整理しておきます。
① 痛みをガマンしない。「気持ちいい手前」でとどめる
若いころは「少しくらい痛いほうが効きそう」と思って、つい頑張りすぎてしまった方も多いかもしれません。人生の後半で大切にしたいのは、「痛くなる前でやめておく」というブレーキの感覚です。
- 伸ばしたときに、心地よさと軽い張りを感じるくらい
- 息を止めずに、いつでもスッと戻れる範囲
- 終わったあとに「ラクになった」と感じられるくらい
このあたりが目安になることが多いようです。どこかに痛みがあるときや、持病がある場合は、必ず医師や理学療法士など専門家に相談してから行ってくださいね。
② 回数より「毎日ちょっと」を目標にする
ストレッチは、本来であれば毎日少しずつ続けた方が効果を感じやすいと言われています。スポーツ庁の動画でも、「道具を使わず、自分のペースでコツコツ続けるエクササイズ」が紹介されています。(スポーツ庁「動作改善エクササイズ」ページを引用・参照)
とはいえ、いきなり「毎日30分」と決めてしまうと、続かなかったときに落ち込みやすくなってしまいます。健康寿命のことを考えるなら、「何分やったか」より「今日も少しできた」という感覚を持てる方が、長い目で見て大きな力になります。
たとえば、
- 朝起きたら首と肩だけ軽く回す
- テレビのCMのあいだに、ふくらはぎを伸ばす
- 寝る前に、ベッドの上で腰回りをゆっくり伸ばす
このくらいの、「ついでにできる」レベルから始めてみると、気持ちも体もラクです。
③ 呼吸と会話ができるくらいの強度で
ストレッチ中は、つい力が入って息を止めてしまいがちです。健康づくりのガイドでも、「運動中は呼吸を止めない」「無理のない範囲で」取り組むことがすすめられています。(厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」PDFを引用・参照)
ストレッチのときは、
- 伸ばすときに「ふ〜」と息を吐く
- 戻すときに「す〜」と息を吸う
- 「まだ大丈夫」「きついな」など、ひとりごとが言えるくらいの余裕を残す
このようなイメージで取り組むと、体への負担を減らしやすくなります。
毎日できるやさしいストレッチメニュー
ここからは、畳やリビングでできる、やさしいストレッチメニューを紹介します。特別な道具は必要ありません。イスに座ったままでも、床に座ってもOKなので、その日の体調に合わせて選んでください。
なお、ここで紹介する内容は一例であり、医療行為や治療を目的としたものではありません。痛みやしびれが強い場合は、無理をせずに専門家に相談してください。
朝:目覚めの「背伸びストレッチ」で一日をスタート
朝いちばんは、体もまだ少し固く、血のめぐりもゆっくりです。布団やベッドの上でできる、やさしいストレッチから始めていきましょう。
1)寝たまま全身のびのびストレッチ
仰向けになり、両手を頭のほうへ伸ばし、かかとを軽く押し出すようにして、全身で大きなあくびをするイメージで伸びてみます。息を吐きながら、じんわりと体の長さを感じてみてください。
ポイントは、「どこか一か所だけを無理に伸ばそうとしないこと」です。指先から足先まで、全体が気持ちよく伸びているかを確かめながら、数呼吸キープしてみましょう。
2)イスでもできる首・肩ストレッチ
起き上がったあと、イスやベッドの端に腰掛けて、首と肩をゆっくりほぐします。
- 肩をすぼめるようにして持ち上げ、ストンと落とす
- 片方の耳を肩に近づけるようにして、首の横を伸ばす
- 両手を組んで前に伸ばし、背中を丸めて肩甲骨まわりを広げる
どの動きも、呼吸を止めずに、「ここが張っていたのか」と体に挨拶するつもりで行ってみてください。
日中:家事やデスクワークの合間に「ながらストレッチ」
日中は、「つい集中して同じ姿勢を続けてしまう時間」が長くなりがちです。ここでは、家事やテレビ、デスクワークの合間にサッとできる「ながらストレッチ」をまとめます。
3)キッチンでできるふくらはぎストレッチ
シンク前で料理をしているとき、片足だけ軽く後ろに引き、かかとを床につけたまま前足に体重をかけていきます。アキレス腱のあたりが、じんわり伸びてくる感覚があればOKです。
ふくらはぎは、よく「第二の心臓」とも呼ばれ、血流を押し上げるポンプの役割も担っていると紹介されることがあります。(東京都府中市「健康アップ術 筋トレ&ストレッチ」資料を引用・参照) 食器を洗う時間のうち、数十秒だけでも意識して伸ばしてみると、足の軽さが変わってくる方もいるようです。
4)イスに座ったままお尻&腰ストレッチ
デスクワークやテレビの時間が長くなると、どうしても腰やお尻まわりが固くなりやすくなります。イスに座ったままできる簡単なストレッチを取り入れてみましょう。
- イスに浅く腰掛ける
- 片足のくるぶしを、反対側のひざの上に乗せる
- 背筋を伸ばしたまま、少しだけ前に体を倒す
お尻の奥のほうが伸びてくる手ごたえがあれば十分です。体を倒しすぎると腰に負担がかかるので、「呼吸が楽にできる範囲」で止めておきましょう。
5)壁を使った胸ひらきストレッチ
スマホやパソコンを長時間見ていると、どうしても背中が丸まり、胸の筋肉も縮こまりがちです。壁を使って、胸の前側をやさしく開いていきます。
- 壁の横に立ち、肩の高さあたりで手のひらを壁につける
- そのまま、体だけをゆっくり反対方向にねじる
- 胸の前側が伸びてきたら、数呼吸キープ
このときも、肩が痛くならない位置を探しながら行ってください。胸が開くと、呼吸もしやすくなり、気分のリフレッシュにもつながりやすくなります。
夜:一日の疲れをリセットする「おやすみ前ストレッチ」
夜は、一日の緊張がたまった体をゆるめていく時間です。就寝前の数分だけでもストレッチを取り入れると、睡眠前の「切り替えスイッチ」になってくれます。
6)寝ころびながら腰ひねりストレッチ
仰向けになり、ひざを立てた状態から、ゆっくり左右どちらかに倒していきます。両腕は肩の高さで横に広げておくと、胸と腰がバランスよく伸びやすくなります。
腰まわりが固いときは、ひざが床につかなくても問題ありません。「気持ちよくねじれているな」と感じられるところで止めて、自然な呼吸を続けてみてください。
7)足首くるくる&足指グーパー
ベッドの上で、片足ずつ足首をゆっくり回したり、足指をグー・パーと開いたり閉じたりしてみます。細かい動きですが、足先の血のめぐりを整えるきっかけになると言われています。
特に、立ち仕事が多い方や、逆に一日中座りっぱなしになりやすい方にとっては、「今日も一日支えてくれた足へのねぎらい」の時間にもなります。
ストレッチを「一生ものの習慣」にしていくコツ
どんなに良いメニューでも、続かなければもったいないですよね。ここでは、ストレッチを健康寿命アップの相棒として、長く付き合っていくための工夫をまとめます。
① 「やる時間」ではなく「やるタイミング」を決めてみる
「毎日21時からストレッチ」と時間で決めてしまうと、用事が入っただけで計画が崩れてしまいます。おすすめなのは、「行動とセットで決める」ことです。
- 歯を磨いたら、首を左右にゆっくり倒す
- お風呂から出たら、ふくらはぎを伸ばす
- テレビのニュースが始まったら、肩を回す
このように、「もう毎日必ずやっていること」に小さなストレッチをくっつけると、習慣化しやすくなります。時間に縛られないので、生活リズムが変わっても続けやすいのがメリットです。
② 音楽やドラマと一緒に「ながら」で楽しむ
ストレッチだけに集中しようとすると、最初はどうしても退屈に感じてしまうことがあります。そんなときは、好きな音楽やドラマとセットで楽しむのもひとつの方法です。
- お気に入りの曲を1〜2曲かけているあいだだけ伸ばす
- ドラマのオープニングやエンディングが流れているあいだに体をほぐす
- ラジオやポッドキャストを聞きながら、イスに座ってゆっくり伸ばす
「ストレッチのために時間を作る」というより、「好きなことをしながら、ついでに体を労わる」くらいの気楽さで続けていきましょう。
③ 家族や友人と「一緒に伸びる」時間をつくる
ひとりで続けるのが苦手な方は、家族や友人を巻き込んでしまうのもおすすめです。
- 夫婦でテレビを見ながら、同じストレッチをやってみる
- 孫と一緒に「どっちが高く手が伸びるか」ゲームをしてみる
- 離れて暮らす家族とオンライン通話で、一緒にストレッチタイムを作る
誰かと笑いながら体を動かす時間は、筋肉だけでなく「心の柔らかさ」も守ってくれるように感じます。健康寿命のためには、体と同じくらい「人とのつながり」も大切な要素です。
ライザップで学んだ「無理しない体づくり」とストレッチ
ここで少し、僕自身の経験も交えてお話させてください。
僕は、かつて33キロの減量に成功したライザップ体験をきっかけに、体づくりや健康寿命について深く考えるようになりました。そのときの記録は、「リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】」や、「ライザップ体験記ブログ※33キロダイエット成功ブログ大公開」に、できるだけ正直に書いています。
また、高血圧を抱えながらライザップに通い、トレーナーさんと一緒に工夫を重ねていった記録も、「ライザップ・高血圧オヤジ54歳の挑戦※減量期の全記録!」として残しています。
その経験から痛感したのは、
- 若いころのように「一気に追い込む」のは、もう別のステージの話
- 大人世代にとって大事なのは、「からだと相談しながら続ける」こと
- ストレッチや軽い運動が、「明日も動ける自分」を作ってくれる
ということでした。ライザップでは筋トレのイメージが強いかもしれませんが、実際には、フォームを整えるためのストレッチや可動域づくりもとても大事にされています。
50代・60代以降で「本気で体を立て直したい」と感じている方には、ライザップシニアプログラムのように、シニア向けに工夫されたサービスもあります。ここでは、国や医療機関の情報も参考にしながら、無理のない運動計画を一緒に考えてくれる仕組みが用意されていますので、「ひとりでは不安」という方は、こうした選択肢を検討してみるのもひとつの方法だと思います。
「数字」よりも「今日の体の声」を大切にする
健康情報を調べていると、「週に○回」「一日○分」といった数字がたくさん出てきます。もちろん、目安として役に立つ部分もありますが、人生後半の体づくりで一番大切なのは、「目の前の自分の体がどう感じているか」です。
たとえば、
- 今日はよく眠れたか、体が軽いか
- 階段を上がるとき、昨日より楽に感じるか
- ストレッチのあと、肩が少し動かしやすくなったか
こうした「小さな変化」に気づきながら、自分なりのペースで進んでいくことが、結果的に健康寿命を守る近道になるのではないかと感じています。
厚生労働省のガイドでも、身体活動について、「個人差をふまえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む」「今より少しでも体を動かす」という方向性が示されています。(日本栄養士会によるガイド解説ページを引用・参照)これは、まさに大人世代の体づくりにぴったりの考え方だと感じます。
これからの人生後半に向けて、「ストレッチ」というやさしい一歩
人生の折り返し地点を過ぎると、どうしても「昔みたいには動けないな」と感じる場面が増えてくるかもしれません。でも、それは決して「もう遅い」という合図ではなく、「今の自分に合った付き合い方を見つけるタイミング」だと考えています。
ストレッチは、派手さも記録もいりません。必要なのは、
- 自分の体に「今日もありがとう」と声をかけるような気持ち
- 毎日ほんの数分だけ、体と向き合う時間を作ること
- できない日があっても、「また明日から」でやり直せるゆるさ
この三つだけでも、続けていけば、きっと数年後・十数年後の「動ける自分」に差が出てくるはずです。
僕自身、ライザップで大きく体を変えてからも、ストレッチのような「地味だけれど、未来の自分が喜ぶ習慣」を大事にしていきたいと感じています。健康寿命を考えるということは、「何歳まで生きるか」を競うことではなく、
- 何歳になっても、自分の足で歩いて好きな場所へ行けるか
- 家族や友人と笑いながら、ごはんを楽しめるか
- 「やりたい」と思ったことに、自分の体がついてきてくれるか
こうした「日々のささやかな自由」を守っていくことに近いのかもしれません。
そのための、いちばん入り口にある習慣として、今日、この記事を読み終えたあとに、首をゆっくり回してみる・背伸びをしてみる。そんな小さな一歩から始めてみてください。
「今からでも間に合うかな」と不安に感じたときは、僕自身の体験をまとめた記事や、国・市町村が出している資料も、どうぞ一緒に参考にしてみてください。きっとそこには、同じように悩みながらも、一歩ずつ前に進んでいる人たちのヒントが隠れています。
ストレッチで、からだも心も少しずつほぐしながら、健康寿命も一緒に上がっていく未来を、一緒に育てていきましょう。

