「あの人、いつ見ても背筋がピンとしていて、足取りも軽いなあ」
そんな方、まわりにいませんか?
特別なトレーニングをしているようには見えないのに、階段もスタスタ上がっていく。
実際に話を聞いてみると、意外と「ジム通い」よりも、日常のちょっとした“コツ”を大事にしていることが多いようです。
この記事では、健康寿命をキーワードに、「いつまでも動ける人」が実践している小さな習慣をまとめました。
難しいことや、きついトレーニングではありません。
すべて、今日から真似しやすい内容ばかりですので、「これならできそう」と感じたものから、そっと生活に混ぜてみてください。
人生の後半戦を迎える40代・50代・60代、そして70代。
「走れなくてもいい、でも、自分の足でどこへでも行ける体でいたい」。
そんな願いに寄り添いながら、動ける体を守る“秘密の習慣”を一緒にのぞいていきましょう。
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いつまでも動ける人の共通点は「小さな習慣」を積み重ねている
健康寿命という言葉がよく聞かれるようになりました。
「何歳まで生きるか」よりも、「何歳まで自分の足で歩き、好きなことを楽しめるか」。
その時間を少しでも長くすることが、これからのテーマになってきているように感じます。
いつまでも動ける人を観察していると、「筋肉ムキムキ」「マラソン大会に出ている」といった、分かりやすい特徴だけではないことに気づきます。
むしろ、
- 日常の姿勢が整っている
- 歩き方が安定していて、歩幅がほどよく広い
- 階段や坂道を「ちょっとしたトレーニング」として活用している
- 人との予定や趣味があり、外に出る“きっかけ”を自分で作っている
こうした、ごく小さな習慣の積み重ねが、結果として「動ける体」を支えているようです。
国や自治体の資料でも、からだを少しずつでも動かす生活や、社会とのつながりが、健康寿命の延伸に役立つと紹介されています。
難しい理論より、「毎日の中にどんな行動を混ぜるか」がポイントになりそうです。
ここからは、今日から真似しやすい「秘密の習慣」を、5つの視点で紹介していきます。
秘密の習慣① こまめに姿勢をリセットする
まずは「姿勢」です。
歳を重ねると、どうしても背中が丸まりやすくなりますが、「いつまでも動ける人」は、こまめに姿勢を整えるクセを身につけていることが多いように感じます。
「1日の中で何度も、姿勢チェック」をする
たとえば、次のようなタイミングで、自分の姿勢をサッとチェックしてみる習慣です。
- 電車やバスを待っているとき
- 信号待ちをしているとき
- エレベーターの中、鏡の前に立ったとき
- テレビのCM中、立ち上がったとき
やり方は、とてもシンプルです。
- 足裏全体を床につけ、軽く肩幅に開く
- おへその少し下に力を入れて、骨盤を立てるイメージを持つ
- 胸をほんの少しだけ持ち上げ、背骨をスッと伸ばす
- あごを引き、目線を正面〜やや遠くに向ける
これを10〜20秒ほどキープするだけでも、「さっきより呼吸が入りやすいな」「脚にかかる体重の乗り方が違うな」といった感覚が出てくるかもしれません。
長時間続ける必要はなく、「思い出したタイミングで何度かやる」くらいの感覚で十分です。
姿勢を整えると、歩き方も安定しやすくなる
姿勢が崩れると、どうしても歩幅が小さくなり、ちょこちょことした歩き方になりがちです。
背中が丸まることで、重心が前に偏り、つまずきやすくなると言われることもあります。
一方で、骨盤と背骨がスッと立ってくると、自然と視線が上がり、足を前に出しやすくなります。
「姿勢を整える → 歩き方が変わる → 使う筋肉が変わる」という流れで、足腰の負担も少しずつ変わっていきます。
大きな筋トレをする前に、「まず姿勢から」という発想は、人生後半のボディメイクにもなじみやすいと感じています。
秘密の習慣② 歩幅と腕ふりを“ほんの少し”だけ大きくする
2つ目の習慣は、「歩き方」のちょっとした工夫です。
健康情報を見ると「1日●歩」といった数字が出てきますが、同じ歩数でも「どう歩くか」で、体への刺激が変わってきます。
普段より5センチだけ歩幅を広げてみる
具体的には、いつもの散歩や通勤のときに、「普段より5センチだけ歩幅を広げるイメージ」で歩いてみる方法です。
実際にメジャーで測る必要はなく、「歩道のタイル2枚分をまたぐ」「白線2本をひと足で超える」など、自分なりの目安を見つけてみても良さそうです。
歩幅が少し広がると、自然と太ももやお尻の筋肉が働きやすくなります。
その分、最初は少しだけ息が上がるかもしれませんが、「苦しい」ではなく「気持ちよく温まる」くらいを目安にしてみてください。
腕を軽く振って、上半身も一緒に連動させる
もうひとつのポイントは、「腕ふり」です。
スマホを見ながら歩いていると、どうしても腕が止まり、上半身がカチカチになってしまいます。
そこで、スマホをポケットやカバンにしまい、リズムよく腕を前後に振ることを意識してみます。
肩に力を入れる必要はなく、「肘を軽く後ろに引く」くらいのイメージで十分です。
上半身と下半身がうまく連動すると、歩くリズムも整いやすくなり、結果として長く歩いても疲れにくいと感じる方も多いようです。
厚生労働省の資料でも、「今より少しでも多く体を動かすこと」や「日常生活の中での歩行を増やすこと」が、生活習慣病やフレイルの予防につながると紹介されています。
数字を気にしすぎるより、「歩幅と腕ふりをちょっと変えてみる」という、やさしい工夫から始めてみるのも一案です。
秘密の習慣③ 階段・つま先立ちを“ながら筋トレ”にする
3つ目は、「ながら筋トレ」です。
本格的な筋トレももちろん有効だとされていますが、続けるとなるとハードルを感じる方も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、日常の動きを「ちょっとした筋トレ」に変えてしまう発想です。
階段は“ジムのステップマシン”だと思って上る
エレベーターやエスカレーターがある場所でも、体調が良い日は、あえて階段を選んでみる習慣です。
すべての階を階段にする必要はなく、「1階ぶんだけ階段」「上りだけ階段」など、自分のペースで調整できます。
階段を上るときは、
- 手すりに軽く手を添えて、安心感を持つ
- 一段一段、足裏全体で踏み込む
- 膝だけでなく、お尻や太ももで体を持ち上げるイメージを持つ
というポイントを意識してみると、膝への負担を減らしながら、足腰の筋肉を刺激しやすくなります。
これも、回数を決めるより「今日はここまでにしておこう」と、その日の体調に合わせて調整するくらいがちょうど良いように感じます。
キッチンや洗面所で“つま先立ち”
もうひとつ簡単なのが、「つま先立ち」です。
歯みがき中、料理をしている合間、洗濯物をたたんでいるときなど、「つかまれる場所」があるところで行うと安心です。
かかとをゆっくり持ち上げ、足指の付け根あたりに体重を乗せていきます。
2〜3秒キープして、またゆっくり下ろす。
これを数回くり返すだけでも、ふくらはぎや足首まわりの筋肉がポカポカしてくるかもしれません。
ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれることもあり、血流をサポートしてくれると言われています。
無理のない範囲で、生活の中にそっと取り入れてみると、脚の軽さを実感しやすくなるかもしれません。
秘密の習慣④ 足のケアと靴選びで「転びにくい足」を守る
4つ目の習慣は、「足そのものを大切に扱うこと」です。
どれだけ筋トレをしても、足に合わない靴を履いていたり、足指が動きにくい状態だと、つまずきやすさが残ってしまうことがあります。
お風呂あがりに「足指を一本ずつ動かしてみる」
お風呂あがりに、クリームを塗りながら足指を一本ずつ軽く動かしてみるだけでも、足裏の感覚が変わってくると感じる方もいます。
指と指の間を軽く開いたり、グー・パーと足指を動かしたり。
強く揉む必要はなく、「今日も頑張ってくれてありがとう」と声をかけるような気持ちで触れてみると、気分もほぐれてきます。
自分の足に合った靴を選ぶ意識を持つ
また、転倒予防の分野では「足に合う靴選び」が大切だとされ、専門家やメーカーがさまざまな情報を発信しています。
つま先に適度な余裕があり、かかとがガバガバせず、足の甲をしっかり支えてくれる靴は、歩行の安定に役立つと言われています。
ショップで試し履きをするときは、
- かかとをトントンと合わせてから紐やベルトを締める
- 店内を少し歩いて、かかとが浮かないか確認する
- つま先を曲げたときに痛みがないかチェックする
こうしたポイントを店員さんに相談しながら選んでいくと、「転びにくい足」を守りやすくなります。
転倒予防に取り組む団体や学会でも、靴選びの重要性が取り上げられていますので、地域の講座などがあれば参加してみるのも良いかもしれません。
秘密の習慣⑤ 心が動く予定をカレンダーに入れておく
最後の習慣は、「心が動く予定を、意識的に作ること」です。
体を動かす習慣も大切ですが、その前提として「外に出るきっかけ」や「人と会う楽しみ」があると、自然と歩く機会が増えていきます。
“ちょっと面倒”くらいの外出が、結果的にいい運動になることも
たとえば、
- 近所の喫茶店で、友人と月1回お茶をする
- 地域のサークルに月数回だけ顔を出す
- 図書館や公民館に、本やイベントを見に行く
- ボランティアで、少しだけ人の役に立つ時間を持つ
こんなささやかな予定でも、「家から出る理由」になってくれます。
結果として、家から駅まで歩き、駅から会場まで歩き…と、自然に歩数が増えていくことも多いです。
高齢者の社会参加と健康状態の関係については、研究や調査も進んでいて、ボランティア活動や趣味のサークル参加が、心身の健康に良い影響を与える可能性があると報告されているようです。
「大きな役割を担う」のではなく、「自分が楽しめる範囲で」「無理のない頻度で」関わることがポイントになりそうです。
カレンダーに“自分のごほうび予定”を書き込む
私自身も、手帳やスマホのカレンダーに、「歩いて行きたい場所」や「会いたい人との予定」を、あらかじめ書き込むようにしています。
予定が見える形になると、「それまで元気でいよう」「その日まで体調を整えておこう」と、自然に生活を整えたくなってきます。
「行きたいカフェ」「気になる公園」「試してみたいランチ」など、ちょっとした“ごほうび予定”を、ぜひいくつかストックしておいてください。
それが、結果として「動ける体」を守る小さな原動力になってくれることもあります。
私自身が感じた「動ける体」のありがたさ
ここまで、5つの秘密の習慣を紹介してきました。
どれも特別な道具は必要なく、今日から少しずつ始められるものばかりです。
私自身、40代後半〜50代にかけて体重が増え、検診の数値にもドキッとすることが増えてきました。
「このまま年を重ねたら、どこかのタイミングで一気に動けなくなるかもしれない」。
そんな不安をきっかけに、ライザップでのボディメイクにチャレンジした時期があります。
食事・運動・生活習慣を見直していく中で、見た目の変化以上にうれしかったのは、
「階段を上るときの息切れが減ったこと」
「朝の目覚めが軽くなったこと」
「ちょっと遠くの駅まで歩いて行こうと思えるようになったこと」
といった、日常の“動きやすさ”でした。
振り返ってみると、それらはすべて、この記事でお伝えしているような「小さな習慣の積み重ね」だったように感じています。
私の詳しい体験は、リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】にもまとめていますが、決して特別な才能があったわけではありません。
年齢を重ねるほど、「がんばる時期」と「ゆるめる時期」を上手に切り替えることが大切になってくるように思います。
ずっと全力疾走するのではなく、
「今日は姿勢を意識してみたからOK」
「今日は階段を一つだけ多く上ったからOK」
そんなふうに、自分をやさしくほめながら続けていくイメージです。
「秘密の習慣」は、いつから始めても遅くない
最後にもう一度、お伝えしたいことがあります。
それは、「今から始めても意味があるのかな?」という不安を持ったときこそ、小さな一歩を踏み出してみてほしい、ということです。
年齢を重ねてからの変化は、たしかに急激ではないかもしれません。
しかし、姿勢・歩き方・階段・足のケア・人とのつながり…といった習慣が積み重なると、1年後・3年後・5年後の「動きやすさ」は、静かに変わっていくように感じます。
人生の折り返し地点を過ぎたからこそ、
「若い頃のように無理をする」のではなく、
「これからの自分に合ったペースで体をいたわる」。
そんな発想で、健康寿命を一緒に育てていけたらうれしいです。
今日ご紹介した中で、「これならできそうだな」と感じたことがひとつでもあれば、さっそく明日から試してみてください。
小さな習慣が、未来のあなたの「動ける毎日」をそっと支えてくれるはずです。


