ベンチプレスの安全なやり方|補助とフォームで胸に効かせる

ベンチプレスは「胸を鍛える種目」の代表格。見た目の変化が出やすい一方で、やり方を間違えると肩や肘、腰に負担がかかりやすく、トレーニング初心者ほど慎重に覚えたい種目でもあります。
この記事では、ベンチプレスを安全に続けるためのフォームと、補助(スポット)の考え方をセットで解説します。ライザップのセッションでは、ラックの高さ・グリップ位置・肩甲骨の寄せ方などを細かく調整しつつ、基本的にトレーナーのスポット付きで「胸に効かせる感覚」を作っていきます。ただし、サポート方法はライザップ内でも統一の方針がありつつ、担当トレーナーによって声かけや補助の入り方が少し違うこともあるので、その点も含めてわかりやすく整理します。
▶ ライザップでできる筋トレ種目一覧|初心者向けにわかりやすく解説(親記事)
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
ベンチプレスはどんなトレーニング?
ベンチプレスで鍛えられる部位と主な効果
ベンチプレスは、主に大胸筋(胸)を狙う「押す」動作のトレーニングです。加えて、補助的に上腕三頭筋(二の腕の裏)、三角筋前部(肩の前)も使います。
- 胸板がつく/バスト位置が上がったように見えやすい:大胸筋が使えると、上半身のメリハリが出やすいです。
- 姿勢が整いやすい:肩甲骨を安定させる意識が身につくと、肩がすくみにくくなります。
- 押す力がつく:腕立てや日常の「押す動作」がラクになりやすいです。
- 全身の連動が上手くなる:足で踏ん張り、背中で土台を作り、胸で押す。フォームが作れるほど全身が噛み合います。
逆に言うと、背中の土台が作れないまま重さだけ上げると、胸よりも肩・腕・腰に逃げやすくなります。ベンチプレスは「重さ自慢」より「フォーム自慢」のほうが、長期的に勝ちます(ほんとに)。
こんな人におすすめのベンチプレス
- 上半身の見た目を引き締めたい(胸・二の腕・肩ライン)
- 猫背気味で、肩が前に入りやすいのを整えたい
- ダイエット中でも筋肉量を落とさずに引き締めたい
- 腕立て伏せが苦手で「押す動作」を基礎から作りたい
- 筋力アップの基礎種目として、正しいやり方を身につけたい
ベンチプレスの正しいやり方(フォーム解説)
基本フォームのステップ
ベンチプレスは「バーを上げ下げする」より先に、身体のセット(土台作り)が9割です。ここが雑だと、胸に乗らずに肩と腕が全部やります。
スタートポジションのつくり方
- ベンチに仰向け → 目線の真上にバーが来る位置に寝ます(バーが顔より上にあると戻しにくい)。
- 肩甲骨を「寄せて、下げて」固定します。背中の上部に「棚」を作るイメージ。
- 胸を軽く張る(反りすぎ注意):腰を強く反るのではなく、胸が自然に上がる程度。
- 足は床にしっかり設置:膝の角度は無理に狭めず、踏ん張れる位置。足裏全体で床を押せるのが正解。
- グリップ幅は“前腕が床に対してほぼ垂直”を目安に。広すぎると肩、狭すぎると腕に逃げやすいです。
- 手首は寝かせすぎない:バーが手のひらの付け根(母指球寄り)に乗るようにして、手首が折れない形に。
ここで重要なのが、肩甲骨固定と足の踏ん張り。この2つができると、バーの軌道がブレにくく、胸に効かせやすくなります。
動作中のポイント(上げる・下ろす時の意識)
- ラックアップ(持ち上げ)を丁寧に:バーを押し上げるというより、肩甲骨固定を崩さずに「前に抜く」感覚。ここで土台が崩れがちです。
- 下ろす位置は「みぞおち〜胸の下あたり」が目安(個人差あり)。首側に下ろすと肩が危険。
- 肘は開きすぎない:真横にパカッと開くと肩の前が詰まりやすい。目安は身体から45度前後。
- 下ろす動作は“胸で受ける”:ドスンと落とさず、胸の筋肉が伸びる感覚をコントロールします。
- 上げる時は“胸を押し出す”より“床を足で押す”:足で床を押す力が背中の土台に伝わると、バーが安定して上がります。
初心者のうちは「胸で押す!」と意識しすぎて肩がすくむことが多いです。胸に効かせるために、むしろ肩は落ち着いて、背中はどっしりが正解。
呼吸のタイミングと目線・姿勢
- 下ろす前に息を吸って腹圧を作る(お腹に空気のコルセット)。
- 下ろしながら息は止め気味でもOK(苦しくない範囲)。
- 上げながら吐く:最後まで吐き切らず、安定を保てる程度で。
- 目線は天井の一点:左右にキョロキョロすると軌道がブレます。
- お尻は基本ベンチに付けたまま:反動で浮かせない。腰が不安な人ほど徹底。
呼吸が崩れると、肩が上がったり腰が反ったりしやすくなります。特に重さを上げたい時ほど、呼吸と腹圧は「安全装置」になります。
よくあるNGフォームとケガを防ぐコツ
ありがちな間違い①(ベンチプレス特有のミス)
- バーを首側に下ろしてしまう:肩の前が詰まりやすく、痛みの原因に。
- バウンドさせる:胸や肋骨まわりに負担。効かせる感覚も育ちません。
- ラックアップで肩甲骨がほどける:その後の動作が全部グラグラになります。
対策はシンプルで、「ラックアップ前に背中の棚を完成させる」こと。背中の棚が崩れたら、いったん戻して整え直す。これができる人ほど上達が早いです。
ありがちな間違い②(腰・肩・肘など関節まわり)
- 腰を反りすぎる(お尻が浮く):腰痛リスクが上がり、胸への刺激も逃げます。
- 肩がすくむ/肩が前に出る:肩の前側に負担が集中し、痛みが出やすいです。
- 手首が折れている:肘や前腕にストレスが増え、力も逃げます。
ベンチプレスは「胸」よりも先に「関節が耐えられる形」を作るのが大切。特に肩に違和感がある日は、重量を追わずにフォーム優先でいきましょう。
安全に続けるためのチェックポイント
- ラックの高さは適切?(外す時に肩がすくまない高さ)
- 肩甲骨は寄って下がってる?(背中の棚がある?)
- 足は床を押せてる?(踏ん張りが抜けてない?)
- バーの軌道は毎回同じ?(フラついてない?)
- 痛みがある場所は「筋肉の張り」か「関節の痛み」か?(後者なら即調整)
そして一番大事なのが、一人で限界まで追い込まないこと。安全面の理由で、初心者ほどスポット(補助)は必須です。
目的別ベンチプレスのバリエーション
初心者向けのやさしいベンチプレス
- 軽重量でフォーム練習:まずは「胸で受ける」「背中の棚」を覚える。
- 可動域を少し小さくする:肩が不安な人は深く下ろしすぎない(無理のない範囲)。
- テンポをゆっくり:下ろす動作を2〜3秒かけると、胸の感覚が掴みやすいです。
- スミスマシンで軌道を安定:店舗や環境によっては、まずスミスで安全に感覚作りをすることもあります。
中級者向けの発展ベンチプレス
- 重量アップ(漸進性):フォームを崩さない範囲で少しずつ。
- ポーズベンチ:胸に軽く触れた位置で1秒止めてから上げる。反動が消えて胸に入りやすい。
- テンポコントロール:3秒で下ろして、1秒止めて、上げる、など。
- ダンベルプレスへの移行:左右差や可動域の調整に強いです。
中級者になるほど「どこに効かせるか」を目的で選びます。胸の上部を狙いたい、三頭筋を強くしたい、などでバリエーションが変わります。
自宅トレ・少ない器具で応用するベンチプレス
- ダンベルプレス(床):ベンチがなくても床で可能。可動域は減るが安全性は高め。
- チューブプレス:胸の収縮を意識しやすい。関節負担も比較的少なめ。
- プッシュアップ(腕立て):フォーム次第で胸に効かせられる。手幅や角度で調整可能。
ただし自宅トレは「限界で潰れた時に助けがいない」問題があるので、追い込みすぎは禁物。安全第一でいきましょ。
ライザップセッションでのベンチプレスの進め方
初期セッションでのベンチプレスの扱い方
体力や動きのクセを見ながらベンチプレスを試す流れ
ライザップの初期では、いきなり重さを上げるよりも、体のクセ(肩の上がりやすさ・腰の反りやすさ・左右差)を見ながらベンチプレスの適性を確認します。カウンセリングで目的や既往歴、痛みの有無を共有したうえで、初回〜序盤のトレーニング内で実際に動作を行い、必要ならダンベルやマシン種目に置き換えて進めることもあります。
その人の目標・体力に合わせた負荷と回数の決め方
目的が「引き締め」なのか「筋力アップ」なのかで、重量や回数の設計は変わります。基本は、フォームが崩れない範囲で狙った筋肉に効いていることを優先し、回数は8〜12回前後を目安に調整されることが多いです(個人差あり)。
特にベンチプレスは「重くするほどフォームが崩れやすい」ので、序盤は軽めで丁寧にが正攻法です。
柔軟性や痛みの有無を確認して、無理のない範囲からスタート
肩まわりが硬い人や、肩に既に違和感がある人は、可動域やグリップ幅を調整します。場合によっては、胸を狙いつつ肩の負担を減らしやすいダンベルプレスやチェストプレス系マシンから入ることもあります。ここは「正解が一つ」ではなく、身体に合わせた設計が大事です。
セッション中のフォームチェックとサポート内容
トレーナーが見ているポイント(姿勢・関節の角度・軌道など)
ライザップのセッションでは、ベンチプレス中にトレーナーが次のような点を細かく見ます。
- 肩甲骨が固定できているか(背中の棚が崩れていないか)
- バーの軌道が毎回安定しているか(ブレ・左右差)
- 手首・肘・肩の角度が安全な範囲か
- 腰の反りすぎ/お尻の浮きが出ていないか
- 足の踏ん張りが抜けていないか(全身の安定)
そして大きいのがスポット(補助)です。基本は安全第一で、限界近くになるほど「もし潰れても大丈夫」な状態を作りながら進めます。
なお、補助の入り方や声かけ(どこまで手を添えるか、いつ介入するか)は、ライザップ内で統一された安全方針がある一方、トレーナーによって微妙にスタイルが異なる場合もあります。たとえば「ギリギリまで見守ってから補助する」タイプもいれば、「フォームが崩れそうなら早めに介入する」タイプもいます。どちらが良い悪いではなく、目的(安全/効かせる練習/挑戦)に合わせて調整されます。
その日のコンディションに合わせた回数・セット数の調整
睡眠不足や疲労が強い日、肩が張っている日などは、同じ重量でも危険度が上がります。ライザップではその日の状態に合わせて、重量を落としてフォーム練習に寄せたり、セット数を減らしたり、代替種目に切り替えたりして「安全に積み上げる」方向で調整されます。
きつい場面での声かけ・メンタル面のサポート
ベンチプレスは、フォームが崩れた瞬間に危険が増えます。トレーナーは「胸で受ける」「肩を落ち着かせる」「足で床を押す」など、ポイントを短い言葉で伝え、集中を切らさないようにサポートします。ここが自己流との大きな違いで、安全に追い込むための“外付けブレーキ”があるのが強いです。
ケガ予防とメニュー調整のしかた
違和感や痛みが出たときの負荷変更・種目入れ替え例
- 肩が前に詰まる感じがある → 可動域を浅く/グリップ調整/ダンベルプレスやマシンへ
- 肘が痛い → 手首の角度見直し/重量を下げる/回数設定を変える
- 腰が不安 → 反りを抑えるフォームへ/足位置調整/ベンチ種目から一時変更
痛みは我慢して良くなるタイプと、悪化するタイプがあります。関節の痛みや鋭い痛みは、基本「即調整」でOK。トレーニングは長期戦なので、ここで粘らないのが勝ち筋です。
自宅でのやりすぎ防止と、頻度の目安
ベンチプレスを自宅で追い込みすぎると、潰れたときに危険です。自宅では「限界手前で止める」「回数を余らせる」くらいが安全です。頻度の目安としては、初心者は週1〜2回程度から始め、筋肉痛や疲労の回復を見ながら調整していきましょう。
セッションごとの振り返りを次回のベンチプレスにどう活かすか
ライザップでは、セッションごとに「今日うまくいった点/次回改善する点」を整理し、次回のフォームや重量設定に反映します。ベンチプレスは特に、
- ラックアップで肩甲骨が崩れた
- 下ろす位置が毎回ズレた
- 手首が折れて肘に負担が出た
などの“小さなズレ”が積み重なると怪我につながります。だからこそ、振り返りがそのまま安全性アップに直結します。
ベンチプレスに関するよくある質問
頻度・セット数・重量に関する質問
Q:週に何回やればいい?
A:初心者は週1〜2回が目安です。筋肉痛が強い場合は回復優先でOK。慣れてきたら全身バランスを見て調整します。
Q:何セットがいい?
A:基本は2〜4セット程度から。フォームが崩れるならセットを増やすより、質を上げるほうが先です。
Q:重量はどう決める?
A:「8〜12回できるけど、最後の2回がしんどい」くらいが目安。ただし安全優先で、まずはフォームが崩れない重さから始めましょう。
体力に自信がない人向けの始め方
Q:腕がプルプルするんだけど大丈夫?
A:最初は普通です。むしろ、軽重量で“正しい動き”を覚えている証拠でもあります。バーだけ(または軽い重量)でフォーム練習→慣れたら少しずつ負荷を上げる流れが安全です。
Q:肩が怖い…
A:肩に不安がある人ほど、肩甲骨の固定と可動域の調整が重要です。無理に深く下ろさず、ダンベルやマシンで胸の感覚を先に作るのもアリです。
他の種目との組み合わせ方・メニュー例
ベンチプレスは胸のメイン種目になりやすいので、組み合わせは「姿勢バランス」を意識すると失敗しにくいです。
- 胸+背中:ベンチプレス+ローイング系(背中)で肩の位置が整いやすい
- 胸+二の腕:ベンチプレス+上腕三頭筋種目で押す力が伸びる
- 全身の日:スクワットやデッドリフトがある日は、ベンチは軽めでフォーム練習にするのも◎
胸だけ頑張って背中をサボると、肩が前に入りやすくなり、ベンチプレスのフォームも崩れやすいです。背中は「安全の保険」でもあります。
まとめ|ベンチプレスを安全に続けて効果を出すために
ベンチプレスは、胸に効かせるほど見た目が変わりやすい一方、フォームが雑だと肩や腰を痛めやすい種目です。
背中の棚(肩甲骨固定)と足の踏ん張りで土台を作り、バーの軌道を安定させる。無理に重さを追わず、まずは安全に“効かせる感覚”を育てましょう。
ライザップでは、ラックやグリップを細かく調整しながら、基本はスポット付きで安全性を確保しつつ練習します。なお、サポート方法は方針として統一されていても、担当トレーナーによって声かけや補助の入り方が少し異なることがあります。気になる点があれば遠慮なく相談して、自分に合う形で積み上げていくのが最短ルートです。
