体型キープだけじゃない、健康寿命も狙うボディメイク

「若いころみたいにガツガツ絞るつもりはないけれど、今の体型はできるだけキープしたい」。
40代以降になると、そんな気持ちでボディメイクやダイエットに取り組む方が増えてくるように感じます。
ただ、せっかく時間とエネルギーを使うなら、「見た目」だけで終わらせてしまうのは少しもったいないかもしれません。
体型維持のための習慣は、そのまま「どれだけ長く、自分の足で動けるか」という健康寿命にもつながっていくからです。
この記事では、人生の折り返し地点を過ぎた方が、体型キープを楽しみつつ、将来の自分のためにもなるボディメイクの考え方をまとめました。
「今からでも間に合う形」で、ゆっくり読み進めていただけたらうれしいです。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
「体型キープ」と「健康寿命」はゴールが似ている
まずは、この記事で何度も出てくる健康寿命について軽く整理しておきます。
厚生労働省などの資料では、健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と説明されています。平均寿命と比べると、男性でおよそ9年、女性でおよそ12年ほど差があるとされています。
くわしくは、厚生労働省の平均寿命と健康寿命の解説ページも参考にしてください。
言いかえると、健康寿命が長いほど「自分のことは自分でできる時間」が長くなります。
これは、体型キープを続けている方が望んでいる状態とかなり重なっているように感じます。
- ある程度、身なりを整えて外に出られる
- 自分の足で買い物に行き、好きなものを選べる
- 旅行や趣味を、体力の不安をあまり気にせず楽しめる
どれも「見た目」と「動ける体」がセットになっているイメージですよね。
体型キープのためにやっている運動や食事の工夫は、そのまま健康寿命を支える土台にもなっていきます。
中高年のボディメイクが「見た目だけ」で終わらない理由
筋肉量を守ることが、転ばない・動ける体につながる
年齢を重ねると、どうしても筋肉量がゆっくり減っていきます。
とくに太ももやお尻まわりの筋肉が減ると、少しの段差でつまずきやすくなったり、長く歩くとすぐに疲れてしまったりします。
東京都の「フレイル予防」の情報などでも、椅子からの立ち座りや、足の筋肉を使う動きが、歩く力の維持に役立つと紹介されています。椅子からゆっくり立ち上がったり、ゆっくり座ったりするだけでも、太ももの前やふくらはぎの筋力を保つ助けになるようです。
参考:東京都福祉局「動くフレイル予防」
「お腹まわりを引き締めたい」「脚のラインを整えたい」といったボディメイクのための筋トレは、こうした下半身の筋肉を守ることにもつながります。
見た目のために続けたトレーニングが、数年先の「自分の足で歩く力」を支えてくれると考えると、少しやる気も変わってきませんか?
やせすぎを防ぐことも、健康寿命の味方
体型キープというと「太らないこと」が真っ先に浮かびやすいですが、人生後半では「やせすぎないこと」も同じくらい大切なようです。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、高齢期の低栄養について、「筋肉量を維持するためには、たんぱく質を含む食品を1日3食の中でバランスよくとることが大切」といった説明があります。
詳しくは高齢者の低栄養予防も参考にしてください。
体重だけをどんどん落としてしまうと、脂肪だけでなく筋肉もそぎ落としてしまいやすくなります。
「若いころのベスト体重を無理に目指す」のではなく、今の年齢で無理なく動ける範囲で体型を整えていくほうが、健康寿命という意味では安心です。
健康寿命も意識したボディメイクの考え方
「体重計」より「日常動作のラクさ」を見る
ボディメイクをしていると、どうしても体重や体脂肪率など、数字ばかりを追いかけたくなります。
もちろん目安としては役に立ちますが、健康寿命という視点で見ると、次のような感覚も大事にしておきたいところです。
- 階段を上ったとき、息切れが少し楽になってきた
- 買い物袋を持って歩く距離が、前よりも長くなった
- 長時間座っていても、腰や背中のこりが少なくなった気がする
数字はその日の体調や水分量でも揺れ動きますが、こうした「生活のしやすさ」は、じわじわとしか変わりません。それだけに、変化に気づいたときには、しっかり自分を褒めてあげていい部分だと思います。
「一生続けられそうか」を基準にしてみる
健康寿命を意識したボディメイクでは、「短期間でどれくらい絞れるか」よりも、「この先も続けられそうか」という基準が大切になってきます。
たとえば、
- 平日は難しいので、まずは週末だけ散歩や軽い筋トレをする
- 毎日完璧な食事を目指すのではなく、外食のときだけ少し工夫する
- 気分が乗らない日はストレッチだけにして、「ゼロの日」をつくらない
このように、「片足だけでも前に出しておく」ような感覚で調整していくと、心も体もラクになってきます。
私自身も、ライザップに通い始めたころは「とにかく一気に変えたい」と気持ちが先走っていましたが、結局いちばん効いたのは、地味な習慣を積み重ねたことでした。
そのあたりの体験は、リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】にも正直に書いていますが、今振り返っても「無理な時期は長く続かない」と感じています。
体型キープと健康寿命を両立させる3つの柱
① 「動ける筋肉」を守るゆるいトレーニング
健康づくりのための身体活動について、厚生労働省の「身体活動・運動ガイド2023」では、筋力トレーニングを週に数回取り入れることが推奨されています。具体的な回数や強度は人によって調整が必要ですが、「日常生活に少しプラスする」という考え方が紹介されています。
詳しくは身体活動・運動に関する情報(厚生労働省)なども参考にしてください。
とはいえ、「週◯回は必ずジムへ」と決めなくても大丈夫です。たとえばこんなイメージです。
- 歯みがきのあいだ、かかとの上げ下ろしをゆっくり行う
- テレビCMのあいだだけ、椅子からの立ち座りを数回くり返す
- エレベーターをやめて、1〜2階ぶんだけ階段にしてみる
一つひとつは小さな動きですが、足腰の筋肉を「全く使わない日」を減らしていくと、何もしないときよりもずっと筋力の低下がゆるやかになると考えられています。
ポイントは、「ちょっときついけれど、終わったら気持ちいい」と感じるぐらいの負荷にしておくことです。
鍛えたい気持ちが強いと、つい頑張りすぎてしまいますが、翌日まで痛みが残るほどのトレーニングは、長く続けるという意味ではあまり得策ではないかもしれません。
② 「やせすぎない」ための食事とたんぱく質
体型キープというと、どうしても「食べすぎない工夫」が中心になりがちです。
しかし、健康寿命を意識する場合は、
- 必要なエネルギーはしっかりとる
- 筋肉の材料になるたんぱく質を極端に減らさない
この2つも、一緒に意識しておきたいところです。
「高齢者の低栄養予防」では、1日3食をある程度決まった時間にとり、その中でたんぱく質を多く含む食品(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など)をバランスよく選ぶことが、筋肉量の維持につながると紹介されています。
先ほどのページと重なりますが、こちらの解説も参考になります。
ダイエット経験が長い方ほど、「ご飯は極力減らしたほうがいい」「おかずも少なめに」というクセが残っていることがあります。
ですが、人生後半のボディメイクでは、
- お腹がペコペコになるほど我慢しない
- 夜だけ極端に抜くのではなく、1日を通して整える
- 体重が落ちすぎてきたら、あえて少し増やしてみる
といった「守りの食事」も大切です。
体重計の数字だけにとらわれず、顔色や疲れやすさ、筋力の感覚も一緒に見ながら調整していきたいところです。
③ 心・人間関係もボディメイクの一部と考える
健康寿命の話になると、つい運動や食事ばかりがクローズアップされがちです。
ですが、日々の「気持ちの状態」や「人とのつながり」も、ボディメイクや体型維持に大きく影響しているように感じます。
気持ちが沈んでいるときは、「どうせ続かない」「やっても無駄かも」とネガティブな言葉が頭に浮かびやすくなります。そんなときにきついトレーニングメニューだけを見つめていると、余計に気持ちが重くなってしまうかもしれません。
逆に、
- 一緒に歩く友人がいる
- 家族と「今週はどれだけ歩けたか」を話題にしてみる
- SNSやノートに、その日の小さな達成を書き残す
こうした「ゆるいつながり」があるだけでも、「まあ、今日も少しだけやっておこうかな」という気持ちになりやすくなります。
私自身も、ライザップに通っていたとき、トレーナーさんとの会話や、同世代の方の変化に勇気をもらうことが多くありました。
一人きりで完璧を目指すより、「ゆるく励まし合える関係」を持っておくほうが、長い目で見るとボディメイクが続きやすいのではないかと感じています。
「今の体型を守りつつ、少しだけ底上げする」という発想
ゴールを「◯kg減」から「◯歳まで動ける」に変えてみる
人生の前半では、ボディメイクのゴールが「あと◯kg痩せる」「ウエストを何cmにする」といった数字になりがちです。
もちろん、それもモチベーションとしては悪くありません。
ただ、40〜70代のボディメイクでは、数字だけではなく、
- 「70代になっても、好きな旅行を自分の足で楽しみたい」
- 「孫と一緒に公園で遊べる体でいたい」
- 「仕事や趣味を、体力の不安を少しでも減らして続けたい」
といった、生活のイメージをゴールにしてみるのもおすすめです。
目標をこうした「将来の自分の姿」に変えると、体重の増減だけで一喜一憂せずにすみます。
たとえ体重がほとんど変わらなかったとしても、体調や気力が以前より安定していれば、それは立派な前進です。
「攻めの時期」と「維持の時期」を分けて考える
ボディメイクには、
- 体重や体脂肪をしっかり落としていく攻めの時期
- 今の状態を守りながら、生活に溶け込ませていく維持の時期
この2つのフェーズがあると考えると、計画が立てやすくなります。
たとえば、体調が良くて気力もある時期には、ややストイックに「攻めて」みるのも一つの方法です。
一方で、仕事や家族の事情で忙しい時期や、体調が揺れやすい時期には、「攻めること」にこだわらず、
- 体重が大きく増えなければOK
- 週に1〜2回でも体を動かせていれば合格
といった「維持モード」に切り替えてしまうのも、立派な戦略です。
この切り替えを上手にできると、「やめてしまう」リスクがぐっと減ります。
健康寿命を伸ばすという意味でも、「0か100か」ではなく、50〜70点くらいを長く続けるほうが、結果的に大きな差になってくるように感じます。
体型キープのボディメイクを「老後の準備」として楽しむ
体型キープを続けていると、「こんなことを続けて、意味があるのだろうか」とふと虚しくなる瞬間があるかもしれません。
そんなときは、体型維持を老後の生活準備として見てみるのも一つの視点です。
- 階段を使う習慣 → 将来の「自宅内での移動のしやすさ」につながる
- 歩いて買い物に行く習慣 → 車に頼りすぎない生活の予行演習になる
- 軽い筋トレの習慣 → 介護を受ける時期を少しでも先に延ばすことにつながる可能性がある
もちろん、これらは「必ずそうなる」という話ではありません。
ただ、何もしないよりも、少しでも「体を動かす」「食事に気を配る」生活を続けておいたほうが、将来の選択肢が増えるのは確かだと感じます。
私自身、ライザップでの経験を通じて、たまたま大きく体型が変わりましたが、本当にありがたかったのは、「自分の体に興味を持つ習慣」が残ったことでした。
今は、数字よりも、「今日の自分はどれだけ気持ちよく動けたか」「ちゃんとお腹が空いて、おいしくご飯を食べられたか」といった感覚を大事にしています。
まとめ:体型キープの延長線上に、健康寿命の未来がある
ここまで、「体型キープだけじゃない、健康寿命も狙うボディメイク」というテーマで、考え方や具体的なヒントを整理してきました。
最後に、ポイントをもう一度だけまとめます。
- 体型キープの習慣は、そのまま「自分で動ける時間=健康寿命」を支える土台になる
- 数字だけでなく、「階段が楽になった」「買い物が苦にならない」といった日常の変化も大切な成果
- やせすぎを防ぎ、たんぱく質を含むバランスのよい食事を心がけることが、筋肉量の維持につながる
- 一生続けられそうなペースを探しながら、「攻めの時期」と「維持の時期」をゆるく切り替える
- 心や人とのつながりも、ボディメイクを続けるうえで欠かせない味方
人生の後半戦は、「若いころの体を取り戻す」時期というよりも、
「これから何年、自分の足で好きなことを楽しむか」を整えていく時期なのかもしれません。
体型キープのために今日も少し体を動かすこと。
それは同時に、数年後・十数年後の自分への、ささやかなプレゼントにもなっていきます。
今の体型を守りながら、できる範囲で健康寿命も伸ばしていく。
そんな「欲張りだけれど、ちょうどいいボディメイク」を、これからも一緒に続けていけたらうれしいです。

