ボディメイクが続かない人へ、「健康寿命目線」になってみる?

ボディメイクを始めてみたものの、気づけばまた三日坊主…。
カレンダーの「×」マークを見て、ため息をついたことがある方も多いかもしれません。
今回は、そんな「続かない自分」にガッカリしている方へ向けて、ダイエット目線ではなく「健康寿命目線」に視点をゆるっと切り替えてみるお話です。
体重や見た目だけをゴールにしていると、どうしても「できた/できなかった」で自分をジャッジしがちです。
でも、「元気に動ける時間=健康寿命を少しずつ増やしている」と考えると、続けるハードルがぐっと下がります。
この記事は、40代〜70代の「人生の後半戦」を生きる大人世代に向けて書いています。
かつて私自身も、何度もリバウンドをくり返しながら、リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】 にまとめたように、ライザップでのボディメイクを通して「健康寿命」という考え方に助けられてきました。
ここでお伝えするのは、気合いで自分を追い込む方法ではなく、心の持ち方をラクにして「やめない自分」でいられる工夫です。
ゆっくり読んでいただきながら、ご自分のペースに合いそうなところだけ拾ってもらえたらうれしいです。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
「続かない」のは意志が弱いからではない
まずお伝えしたいのは、ボディメイクが続かないこと=意志が弱い、怠け者というわけではない、ということです。
人間の脳は「変化」を苦手にしている
人間の脳は、「新しいこと」よりも「いつものパターン」を好む性質があると言われます。
これは、原始時代から身を守るために備わってきた機能とも考えられていて、決して悪いわけではありません。
たとえば、仕事でクタクタになって帰ってきた夜。
・ソファに座ってテレビをつける
・お酒を一杯飲む
・スマホを触りながらダラダラする
といった「いつもの流れ」が、体にしみついている方は多いと思います。
そこに「さあ、筋トレをしよう!」「さあ、散歩に出よう!」と新しい習慣をねじ込もうとしても、
脳からすると「え、いつものパターンと違うじゃないか」とブレーキをかけてしまう…。
このブレーキが、「今日はいいか」「また明日から」となってしまう大きな理由のひとつです。
つまり、あなたの中のブレーキは、ごく自然な脳の働きであって「ダメな自分」ではないということ。
ここを理解しておくと、「また続かなかった…」と自分を責めすぎずにすみます。
続けるコツは「気持ち」より「仕組み」
意志の力だけで続けようとすると、どうしても波があります。
やる気が高い時は頑張れるけれど、仕事や家のことでバタバタすると、一気にペースダウンしてしまいますよね。
健康づくりの分野でも、厚生労働省の 健康寿命の基礎知識 などでは、
「生活の質を保ちながら長く元気に暮らすには、無理のない生活習慣をコツコツ積み重ねることが大切」だとされています。
ここからヒントをもらうなら、「気合いで頑張る」よりも、「頑張らなくても続く仕組みを作る」ほうが現実的、ということになります。
ボディメイクを「若さ競争」から「健康寿命貯金」に変えてみる
ボディメイクが続かなくなる背景には、ゴールの置き方も関係していることが多いです。
体重・見た目だけをゴールにすると息切れしやすい
「あと◯キロ痩せたい」「昔のズボンを履きたい」。
こうした目標も、もちろん大切なモチベーションです。
ただ、体重や見た目だけをゴールにしてしまうと、
・体重が落ちない停滞期に気持ちが折れやすい
・周りの人と比べて落ち込んでしまう
・一度リバウンドすると「もういいや」と投げ出してしまう
といった「心の揺れ幅」が大きくなりがちです。
「健康寿命貯金」という考え方
そこで試してみていただきたいのが、ボディメイク=健康寿命のための「貯金」という発想です。
厚生労働省が公開している 平均寿命と健康寿命 のデータでは、
「何歳まで生きるか」だけでなく、「何歳まで日常生活を大きな支障なく送れるか」という視点が重視されています。
ここでいう健康寿命は、介護を受けたり、日常生活が大きく制限されたりせずに暮らせる期間のこと。
つまり、体重が何キロかよりも、
- 自分の足で階段を上がれる
- 買い物に出かけて、荷物を持って帰ってこられる
- 旅行や趣味を楽しめるだけの体力がある
といった「動ける力」が重要になってきます。
今日のウォーキング10分、簡単な筋トレ5分、睡眠時間を30分だけ増やす工夫…。
こうした一つひとつは派手ではないけれど、すべて「未来の自分の元気」を増やす貯金になります。
「健康寿命目線」に切り替える3つの考え方
ここからは、具体的に「健康寿命目線」に切り替えるための考え方を、3つに分けてまとめてみます。
① ゴールを「何キロ痩せる」から「何歳まで自分の足で歩く」に
まずおすすめしたいのは、目標の言葉を少しだけ変えてみることです。
たとえば、
- 「−5kg」 → 「70代になっても、自分の足で駅の階段を上がれる自分でいたい」
- 「お腹をへこませたい」 → 「孫と一緒に遊んでも息切れしない体でいたい」
- 「二の腕を細くしたい」 → 「荷物を持っても肩や腰を痛めない腕と背中を作りたい」
こうして言葉を変えるだけでも、目標が「見た目」から「生活の中での自由さ」へと変わります。
すると、「ちょっと体を動かしておこうかな」という一歩が、少し軽くなるはずです。
② 今日の1回を「点」ではなく「線」で見る
運動や食事の記録をつけている方は、「できなかった日」に目が行きがちです。
カレンダーの空白を見てガッカリしてしまうこともありますよね。
そんな時は、1日ごとの「点」で見るのではなく、1か月〜3か月くらいの「線」でながめてみるのがおすすめです。
たとえば、1か月のうち、
- 10日間は何もできなかった
- 残りの20日は、少しでもストレッチや歩く距離を意識できた
という状況だったとしたら、
「20日間も自分の体に目を向けて過ごした」と考えることもできます。
健康寿命を支えるのは、長い目で見た「累積の時間」です。
多少の空白があっても、トータルで見ればしっかり前に進んでいることがほとんどです。
③ 「できなかった自分」を責めるより、「また始めた自分」を褒める
一度ペースが崩れると、「やっぱりダメだ」「どうせ続かない」と、自分を厳しく責めてしまいがちです。
でも、健康寿命のことを考えると、大事なのは「完璧にやり続けた回数」より、「何度でも再開した回数」です。
三日坊主で終わったとしても、1か月後にもう一度チャレンジし直したなら、
それは立派な「心と体の回復力」です。
「また始めた自分、えらい」と、少しだけ胸を張ってあげてください。
この自己肯定感が、次の一歩を出しやすくしてくれます。
続かない自分を責めないための、心の整え方
ここからは、実際に「続かない自分」と付き合いやすくするための、心の整え方をいくつかご紹介します。
「やるか・やらないか」ではなく「どれくらいならできそうか」で考える
多くの方が、ボディメイクを「やる日」「サボった日」という2つで分けて考えてしまいがちです。
ですが、健康寿命目線ではグラデーションで考えるほうがラクです。
- 絶好調の日:ウォーキング30分+簡単な筋トレ
- そこそこ元気な日:家の中で階段の上り下りを少し増やす
- 疲れている日:ストレッチを3分だけ、深呼吸をしながら
このように、その日の体調に合わせて「できる範囲」を選ぶスタイルにしておくと、
「何もしなかった日」が減り、心の負担も軽くなります。
「がんばる言葉」より「いたわる言葉」を多めに
自分にかける言葉も、健康寿命目線で少し変えてみましょう。
- 「サボってしまった」 → 「今日は休養日にした。明日を楽にするための充電だ」
- 「自分は意志が弱い」 → 「自分のペースを探している途中なんだ」
- 「こんな年齢からじゃ遅い」 → 「今から始めるからこそ、数年後の自分は助かる」
歳を重ねるほど、自分に向ける言葉のやさしさが、そのまま心と体のしなやかさにつながっていくように感じています。
「続けやすい」ボディメイクの仕組みを作る
次は、実際の生活の中で続けやすくするための「仕組み作り」のアイデアです。
ここでは、運動や介護予防のヒントがまとまっている厚生労働省の 介護予防マニュアル なども参考になります。
① 「時間を確保する」のではなく「日常にくっつける」
運動をしようとすると、
「30分時間を作らないと」「ジムに行く時間を確保しないと」と考えてしまいがちです。
ですが、健康寿命目線では、
- 歯みがきの前後に、足首回しとスクワットを数回
- テレビを見るときは、広告の間だけ立ち上がって足踏み
- 買い物の行き帰りだけ、少し遠回りをして歩く
といった、日常動作に「ちょい足し」するスタイルのほうが、長い目で見ると続きやすいようです。
② 道具は「目に入る場所」に出しておく
ダンベルやストレッチポール、ウォーキングシューズなど、
ボディメイク用の道具が押し入れの奥にしまわれていないでしょうか。
人間は「目に入るもの」から影響を受けやすいので、
- リビングの片隅にストレッチマットを敷きっぱなしにしておく
- ウォーキングシューズを玄関の一番手前に置く
- ダンベルをテレビ台の横に置いておく
など、「つい手に取ってしまう」位置に置き直すだけでも、行動のきっかけが増えます。
③ 「頑張るメニュー」ではなく「笑えるくらい簡単なメニュー」から
高齢者のフレイル(虚弱)予防の情報をまとめた、厚生労働省の特集ページ 健康長寿に向けて必要な取り組みとは? でも、
無理のない運動や社会参加を、こまめに続けることが大切だとされています。
その観点からも、いきなりハードなメニューを組むより、
- その場でかかと上げ10回
- 椅子からの立ち座りをゆっくり5回
- 寝る前に深呼吸を10回
など、「これだけでいいの?」と思うくらいの負担から始めるほうが、
体にも心にもやさしいスタートになります。
年齢や体調に合わせて、「攻めるボディメイク」から「守るボディメイク」へ
40代以降になると、若い頃と同じようなトレーニングを続けるのは、体への負担が大きくなることもあります。
フレイル(虚弱)を遠ざけるボディメイク
健康寿命を語るうえで、近年よく聞かれるようになったのが「フレイル」という言葉です。
これは、元気な状態と要介護状態の中間で、心身が弱ってきている段階を指すとされています。
フレイルを防ぐには、
- 筋力を保つための軽い運動
- 必要な栄養をとる食事
- 人とのつながりを保つこと
といった複数の要素が大切だと、先ほどの 健康長寿に向けて必要な取り組みとは? でも述べられています。
ボディメイクも同じで、「若い頃のベスト体重に戻る」ことだけにこだわるより、「フレイルを遠ざける体づくり」としてとらえ直すと、
目標の立て方やメニューの組み方が自然と変わってきます。
「休む勇気」も健康寿命の大事な要素
人生の後半戦のボディメイクでは、「攻める」よりも、「うまく休む」ことも重要なスキルになってきます。
体調がすぐれない日や、仕事・家事が立て込んでいる日は、
- 思い切って運動をお休みにして、睡眠時間を確保する
- ストレッチや呼吸法だけにして、体にやさしい日を作る
- 好きな音楽を聴いたり、気の合う人と話す時間を増やす
など、心と体をゆるめる方向に舵を切るのも、立派な「健康寿命のための行動」です。
「続けている人」は、健康寿命をこんなふうに意識している
ここで少し、私自身の経験も交えながら、「続けている人がどんなふうに健康寿命を意識しているか」を整理してみます。
私は、ライザップ体験記ブログ※33キロダイエット成功ブログ大公開 にも書いている通り、
ライザップでのボディメイクをきっかけに、大きく体型と生活が変わりました。
ですが、実は最初から順風満帆だったわけではなく、
ライザップ・高血圧オヤジ54歳の挑戦※減量期の全記録! にもあるように、
途中で落ち込みそうになったり、体調との折り合いに悩んだりする時期もたくさんありました。
そんな中で軸になってくれたのが、
- 「この先の10年・20年を、できるだけ自分の足で歩いていたい」
- 「仕事も趣味も、動ける体で楽しんでいたい」
- 「いつか孫と遊ぶときに、『ちょっと待って』と言わずに済む体でいたい」
といった、「未来の自分の生活」をイメージした健康寿命目線のゴールでした。
途中でペースが落ちることはあっても、
・完全にやめてしまうのではなく、強度を落として続ける
・少し落ち着いたら、またできる範囲でギアを上げる
という繰り返しの中で、「続けている自分」を育ててきた感覚があります。
自分の「続かないパターン」を知るとラクになる
ここまで読んでみて、「頭では分かるけど、やっぱり続けるのが難しい」と感じた方もいるかもしれません。
そんな時に役立つのが、「自分はどんなパターンでつまずきやすいのか」を知ることです。
つまずき方にはタイプがある
たとえば、
- 最初はやる気満々で詰め込みすぎて、数日で疲れてしまうタイプ
- あれこれ情報を集めすぎて、始める前に疲れてしまうタイプ
- 忙しい日が続くと、「ちゃんとできないなら意味がない」と感じて止めてしまうタイプ
- 人と比べて落ち込み、そのままフェードアウトしてしまうタイプ
など、続かない理由は人によってかなり違います。
自分のパターンさえ分かっていれば、
「また同じところでつまずきそうだから、今回は少しペースを落としてみよう」など、
事前に対策を立てやすくなります。
サイト内では、こうした「つまずき方」を4タイプに分けて整理した
【4タイプ診断】痩せない原因判定(戦略) もご用意しています。
ボディメイクが続かない理由を、少しやさしい目線で眺め直したいときに、参考にしていただけるとうれしいです。
「休みながらでもやめない人」が、健康寿命を伸ばしていく
最後に、この記事のまとめとして、もう一度お伝えしたいことを整理します。
- ボディメイクが続かないのは、意志が弱いからではなく、脳の性質や環境の影響も大きい
- 目標を「何キロ痩せる」から「何歳まで自分の足で歩く」に変えると、続ける意味が見えやすくなる
- 健康寿命は、「日常生活を大きな制限なく送れる時間」を伸ばしていく考え方
- 完璧に続けることよりも、「何度でも再開する力」を大切にしたい
- 日常にちょい足しする運動・休む勇気・人とのつながりも、すべて健康寿命の大事な要素
人生の後半は、どうしても「できなくなっていくこと」に目が向きがちです。
ですが、その一方で、
- 自分の体とゆっくり向き合う時間がとれる
- 若い頃よりも、「今とこれから」を落ち着いて考えられる
- これまでの経験を活かして、無理のないやり方を選び直せる
という、大人だからこその強みもたくさんあります。
ボディメイクが続かないと感じたときは、
「もうダメだ」とあきらめるサインではなく、
「健康寿命目線に切り替えるタイミングが来た」というお知らせだと思ってみてください。
今日のあなたが、たとえ腕立て伏せを1回しかできなくても、
深呼吸を少し丁寧にしただけでも、それは確かに未来の自分への小さなプレゼントです。
三日坊主でも、百回チャレンジすれば「百回分のスタートライン」を踏んだことになります。
どうか、その一歩一歩を、やさしく誇りに思ってあげてくださいね。

