【健康寿命】健康寿命を延ばす人がやっている「手放す習慣」

健康のために「何かを始める」ことばかりに目が行きがちですが、実はその前に大事なのが「やめてみる・手放してみる」ほうだったりします。
たとえば、
- つい夜更かししてしまう
- ベッドの中でだらだらスマホを見てしまう
- お腹はいっぱいなのに、ついもう一口・もう一品食べてしまう
こうした「老けやすい習慣」を少しずつ手放していくことで、結果として元気に動ける時間=健康寿命を伸ばしていけると考えています。
この記事では、人生の後半戦にさしかかった40代〜70代の方に向けて、「健康寿命を延ばす人がやっている、無理のない手放し方」を一緒に整理してみたいと思います。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
なぜ「手放す習慣」が健康寿命につながるのか
足し算より、引き算のほうがラクなことが多い
「運動を始める」「サプリを飲む」「新しい健康法を試す」……どれも悪いことではありませんが、忙しい日常の中に新しいことを足していくのは、意外とエネルギーが必要です。
一方で、すでにやっていることを少しだけ減らす・やめてみるのは、スタートのハードルがぐっと下がります。
たとえば、
- 夜0時までテレビを見ていたのを、23時半で切り上げてみる
- 寝る前のスマホを、ベッドではなくソファでだけ使うルールにしてみる
- 夕食後のお菓子を、毎日ではなく「週に3回まで」にしてみる
こんな「ちょっとした引き算」でも、続けていくと睡眠や体重、疲れ方が少しずつ変わってきます。
健康寿命は「今日の小さな選択」の積み重ね
健康寿命というと、何十年も先の話に感じてしまいますが、実際には今日の選択の積み重ねです。
・夜更かしするか、少し早く寝るか
・お腹いっぱいなのに、もう一品食べるかどうか
・なんとなくスマホを開くか、本を手に取るか
この一つ一つはとても小さな差ですが、何年も続くと、体力・集中力・メンタルの余裕の差になっていきます。
「今から全部を変えよう」と力む必要はありません。まずは一つだけ手放してみる。それだけでも、からだが軽く感じることがあります。
健康寿命を縮めやすい「老け習慣」をゆるく整理してみる
ここからは、健康寿命のことを考えたときに、少しずつ手放していきたい「老け習慣」を、代表的な3つのテーマで整理してみます。
① 夜更かし・睡眠不足をゆるく手放す
睡眠は、健康寿命を考えるうえでとても大切な土台です。厚生労働省の資料でも、睡眠は生活習慣病やメンタルヘルスとも関係が深いとされています。
ですが「7時間寝ないとダメ」といった厳しい目標を掲げると、それ自体がストレスになってしまうこともあります。
そこでおすすめなのが、次のような「ゆるい手放し方」です。
- 平日は「いつもより15分だけ早く寝る」ことを目標にする
- 寝る1時間前から、明るすぎる照明を少し落としてみる
- 寝酒や寝る直前の重い夜食を、少しずつ減らしてみる
厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド」でも、就寝前の飲酒や夜食は睡眠の質を下げる可能性があるとされています。詳しくは、厚生労働省の睡眠対策のページも参考にしてみてください。
② ベッドでの「だらだらスマホ」を減らしてみる
スマホ自体が悪いわけではありませんが、「寝る前にベッドでだらだら触っていたら、いつの間にか1時間以上経っていた」という経験は多くの方にあると思います。
強制的に「もう一切スマホを触らない!」と決める必要はなく、次のようなゆるいルールからでも、十分に変化が出てきます。
- スマホの充電場所をベッドから手の届かない位置に移す
- 寝室に持ち込むのは「目覚ましとして必要な日だけ」にしてみる
- SNSやニュースは、布団に入る前にリビングでチェックしておく
- どうしても触りたくなったとき用に、ベッド脇に1冊だけ本や雑誌を置いておく
この記事のタイトルにもあるように、スマホを机に置き、代わりに本を手に取るだけでも、頭の切り替わり方が変わってきます。「情報のシャワー」を浴びる時間を少し減らし、「自分のペース」で過ごす時間を増やしていくイメージです。
③ 「つい食べすぎ」をゆるく卒業していく
年齢を重ねると、若い頃と同じ量を食べているつもりでも、からだにとっては「食べすぎ」になっていることがあります。厚生労働省の国民健康・栄養調査でも、成人男性の肥満傾向は3割程度とされており、食習慣の見直しが課題とされています。こうした調査結果は、厚生労働省の国民健康・栄養調査のページで見ることができます。
とはいえ、「今日からカロリーを○○%カット」といった厳しい制限は、長続きしにくいです。そこで、次のような「ゆるい手放し」をおすすめしています。
- おかわりを「毎回」ではなく、「すごくお腹が空いている日だけ」にしてみる
- 外食でご飯を「大盛り」ではなく「普通盛り」にしてみる
- つい食べすぎてしまうお菓子は、大袋ではなく小袋タイプを選ぶ
- 野菜やたんぱく質を先に食べて、主食は「満腹の手前」で止めてみる
農林水産省と厚生労働省が示している「食事バランスガイド」では、主食・主菜・副菜などの組み合わせの目安がイラストで紹介されています。「何を減らすか」だけでなく、「何を足すとバランスがとりやすいか」という視点も合わせて見ると、無理のない食事改善につながりやすくなります。
心と人間関係の「手放す習慣」も大事なテーマ
健康寿命というと「体」のイメージが強いですが、心や人間関係も大きく関わってきます。ここでは、私自身や周りの方々を見ていて「手放せると楽になるな」と感じる心のクセを二つ挙げてみます。
④ 自分責め・完璧主義を少しずつ手放す
「また夜更かししてしまった」「今日も運動できなかった」「甘いものを食べてしまった」――こんなふうに、自分を責めるクセはありませんか。
真面目な方ほど、「せっかく決めたのに守れなかった」と落ち込んでしまいがちです。ですが、健康寿命を考えたとき、大事なのは長い目で見てどうかという視点です。
たとえば、1ヶ月のうち、
- 20日は夜更かし、10日は早めに寝られた
この場合、「だめな20日」を見てしまいがちですが、「10日はよく頑張った」と見ることもできます。完璧を目指すほど、少しの失敗で心が折れやすくなるので、
- 「今日はできなかったけれど、昨日より一歩前進できた」
- 「3日続いたなら上出来」
こんなふうに、自分への声かけを少しずつ変えていくと、心の緊張がゆるんできます。
⑤ 無理な人付き合い・気疲れする関係を減らす
健康寿命に影響するのは、食事や運動だけではありません。心理学や公衆衛生の分野では、長年にわたり「人とのつながり」が健康に関わることが指摘されてきました。
ここでポイントになるのは、「人付き合いの量」よりも質です。
- 会った後に、なんとなく元気になる人との時間を少し増やす
- 会った後にいつもぐったりする人とは、頻度を少し減らしてみる
- 気が進まない飲み会や集まりは、勇気を出して断ってみる
一気に関係を切る必要はありません。「毎回参加していたものを、2回に1回にしてみる」などの小さな調整からで十分です。心のストレスが減ると、睡眠の質や食欲のコントロールにもよい影響が出てくることが多いようです。
実際にどう進める?「手放す習慣」のステップ
ここまで読んで、「大事なのはわかるけれど、どこから手をつければいいのか迷う」と感じている方もいるかもしれません。そこで、私なりに整理した「手放す習慣」の3ステップを紹介します。
ステップ1:今の習慣を書き出してみる
最初のステップは、「何を手放すか」を決める前に、自分の一日の流れをざっくり書き出してみることです。
紙でもスマホのメモでも構いません。たとえば、
- 6:30 起床、テレビをつけながら朝食
- 8:00 通勤
- 12:00 昼食(外食が多い)
- 19:00 夕食(お酒を飲むことが多い)
- 21:00 テレビを見ながらつまみを食べる
- 23:00 ベッドでスマホ、0時過ぎに就寝
このように「いつ・どこで・何をしているか」を書いてみると、自分のパターンが見えてきます。
その上で、
- 「これは残したいな」と感じる習慣
- 「できれば減らしたいな」「なくても困らないかも」と感じる習慣
を分けてみます。ここで大事なのは、「正しいかどうか」ではなく自分の感覚です。「なんとなく気になっている」くらいの軽い違和感も、大切なサインになります。
ステップ2:やめるのではなく「置きかえる」
次のステップは、減らしたい習慣を「ただやめる」のではなく、別の行動に置きかえることです。
人の脳は、空白が苦手だと言われています。「やめよう」と決めただけでは、その時間帯がスカスカになり、結局また元の行動に戻ってしまいがちです。
たとえば、
- 寝る前のだらだらスマホ → 短いエッセイや写真集をめくる時間に置きかえる
- 夕食後の甘いお菓子 → 温かいお茶やハーブティーに置きかえる
- 休日のゴロゴロテレビ → 近所を20分だけ散歩する時間に置きかえる
「禁止」ではなく「交換」と考えると、気持ちが少し楽になります。「食べすぎ・飲みすぎ」を整えるヒントとしては、私自身の実践も交えてまとめた『リバウンド経験者がライザップで変わった体験談【和久井編】』も参考になるかもしれません。私がどんなふうに食習慣を見直していったのか、正直ベースで書いています。
ステップ3:100点を目指さず「3割変わればOK」にする
最後のステップは、目標のハードルを思い切って下げることです。
たとえば、
- 「毎日23時までに寝る」ではなく、「週の半分くらい、23時〜24時の間に寝られたらOK」
- 「お菓子を完全にやめる」ではなく、「平日は1日1回まで」にしてみる
- 「スマホは1日1時間だけ」ではなく、「寝る前だけは触らないようにしてみる」
このくらいのラインなら、「まあ、やってみようかな」と思える方が多いのではないでしょうか。
健康寿命はマラソンのような長期戦です。全力ダッシュで走り続けるよりも、「息切れしないペースで、ゆっくりでも前に進み続ける」ことのほうが、結果的にゴールに近づいていきます。
私自身が手放してきた習慣と、からだ・心の変化
ここで少しだけ、私自身の話もさせてください。
私は53歳のときにライザップに通い始め、それまでの生活習慣をかなり見直しました。ただ、その過程は「一気にストイックになった」というより、少しずつ手放していく連続だったと感じています。
夜中の「締めの一品」を手放すまで
以前の私は、仕事終わりにラーメンや丼ものを食べてから帰ることが多く、「今日も一日頑張ったご褒美」と思っていました。
ライザップに通う中で、「寝る直前の重い食事は、睡眠にも体重にも響きやすい」と教わり、少しずつその回数を減らしていきました。
- 最初の1ヶ月は、「週3回→週1〜2回」に減らす
- 次の1ヶ月で、「締めのラーメン」ではなく「温かい汁物」や「ノンアルコール飲料」に置きかえる
- やがて、「どうしても食べたい日だけ」にする
完璧ではありませんが、これを続けるうちに、朝のだるさが少しずつ減り、体重もゆるやかに落ちていきました。
「頑張りすぎるクセ」を手放したら、続けやすくなった
もう一つ大きかったのは、「やるからには完璧に」という考え方を少しずつ手放したことです。
ライザップに通い始めた当初、「食事も運動も、全部100点を取らないと意味がない」と思い込んでいました。ところが、そんなふうに自分を追い込むと、少しうまくいかなかっただけで落ち込み、「もういいや」と一気に崩れてしまうことがありました。
トレーナーとの対話を通じて、「7割できていれば上出来」「休む日があっていい」と考えられるようになってからのほうが、むしろ結果がついてきた感覚があります。これは、健康寿命を考えるうえでも、とても大事な視点だと感じています。
今日からできる「手放す習慣」のアイデア集
最後に、この記事を読み終えたあと、今日から試せそうな「手放す習慣」をいくつか挙げておきます。どれも、小さなものばかりです。
- 寝る30分前に、テレビやスマホを消して、部屋の明かりを少し落としてみる
- 夕食のご飯を、いつもより「ひと口分」だけ減らしてみる
- 平日の夜だけ、お酒の量を半分にしてみる
- エレベーターを待つ時間を、「階段2階分」に置きかえてみる
- 休日の午前中、SNSアプリを開かない時間帯をつくってみる
- 自分責めの言葉を、「まあ今日はこのくらいで十分」と言い換えてみる
どれか一つでも、「これならやれそうだな」と感じるものがあれば、それで十分です。
まとめ:何かを足す前に、一つ手放してみる
健康寿命を考えるとき、どうしても「何を始めるか」「どんな運動や食事が良いか」という話に目が向きがちです。
もちろん、新しい習慣を取り入れることは大切ですが、その前に、
- 夜更かしやだらだらスマホ
- つい食べすぎてしまうクセ
- 自分を責めすぎる心の習慣
- 無理な人付き合い
こうした「老けやすい習慣」を一つずつ手放していくことが、からだと心にスペースをつくり、結果として元気に動ける時間を増やしてくれると感じています。
人生の後半戦は、「足し算」だけでなく「引き算」を味方につけるタイミングでもあります。今の自分を責めるためではなく、これからの自分を大切にするために――。
今日の寝る前、スマホを少し早めに置いて、静かな時間を過ごしてみる。そんな小さな一歩から、あなたの健康寿命を伸ばす物語がゆっくり動き出していくはずです。

