【健康寿命】体調を崩しやすい人ほど“考えすぎ疲れ”をしている

年齢を重ねてくると、「前より風邪をひきやすくなった」「なんとなくいつも疲れている」と感じることが増えてきますよね。
もちろん、体力や免疫力の低下も関係していると思いますが、話をじっくり聞いていくと、背景に「頭が休めていない」「考えごとでいつもいっぱい」というケースも少なくないように感じます。
この記事では、その状態をあえて「考えすぎ疲れ」と呼びながら、
- 考えすぎ疲れが体調不良につながりやすい理由
- 自分が「考えすぎ疲れ」になっていないかを確かめるセルフチェック
- 健康寿命を守るための「脳の休ませ方」「考え方の工夫」
などを、人生後半の方向けにやさしく整理してみました。
「最近、頭も体もクタクタかもしれないなあ」と感じている方の、少しでもヒントになればうれしいです。
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考えすぎ疲れが体調を崩しやすくする理由
ストレスは「心」だけでなく「自律神経」にも影響しやすい
不安や心配ごとが続くと、ずっと頭の中で同じことをぐるぐる考えてしまうことがあります。
この状態が長く続くと、からだの中では自律神経(じりつしんけい)のバランスが崩れやすいと言われています。
自律神経は、心臓の鼓動、血圧、胃腸の動き、体温調節などを24時間コントロールしてくれている、いわば「体の司令塔」のような存在です。
強いストレスや不安が続くと、この司令塔が疲れてしまい、
- 眠りが浅くなる
- 肩こり・頭痛・めまいが出やすくなる
- お腹の調子が乱れやすくなる
- 動悸や息苦しさを感じる
といった不調が現れやすくなると考えられています。
「病院で検査してもこれといった異常はないのに、なんとなく体調が悪い」というとき、ストレスや考えすぎ疲れが関係している可能性もあるようです。
睡眠の質が落ちると、体調も崩れやすくなる
考えごとで頭がいっぱいのときは、布団に入ってもなかなか寝付けなかったり、夜中に何度も目が覚めたりしがちです。
睡眠は、心と体をメンテナンスする大切な時間だと言われていて、厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠指針」でも、良い睡眠が心身の健康に大きく関わると紹介されています。
睡眠の質が下がると、
- 免疫力が下がって風邪をひきやすくなる
- 血圧や血糖値が乱れやすくなる
- 疲れが取れにくく、翌日もだるさが残る
といった影響が出ることもあるようです。
「体調を崩しやすい」と感じるとき、単に歳のせいと片付けるのではなく、「ちゃんと眠れているかな?」「頭を休ませる時間は取れているかな?」と立ち止まってみるのも大切だと思います。
ずっと緊張していると、体も力みっぱなしになる
考えごとが多いと、無意識のうちに肩や首、顎まわりにぐっと力が入っていることがあります。
気づいたら歯を食いしばっていたり、肩がカチカチになっていたりしないでしょうか。
からだがこわばった状態が続くと、血流が悪くなり、
- 肩こり・頭痛
- 冷え
- 目の疲れ
などの不調にもつながりやすいと考えられています。
「最近、体がいつも固まっている気がする」という方は、心だけでなく、筋肉もずっと緊張しっぱなしなのかもしれません。
もしかして「考えすぎ疲れ」?セルフチェック
ここでは、「考えすぎ疲れ」がたまっていないかを、やさしく振り返るためのチェックリストを作ってみました。
あくまで目安ですが、当てはまる項目が多いほど、少し脳を休ませる時間を意識してみても良さそうです。
心のサイン
- 夜、布団に入ると同じ心配ごとが頭の中をぐるぐる回る
- 「最悪のパターン」ばかり想像してしまう
- 人から何か言われると、必要以上に落ち込んでしまう
- ちょっとしたことでもすぐに「自分が悪い」と思ってしまう
- 決め事にやたらと時間がかかり、「どっと疲れる」ことが多い
体のサイン
- 朝起きたときからすでに疲れている
- 肩こり・頭痛・胃の不快感など、なんとなくの不調が続く
- 休日になると寝込んでしまうことが多い
- 病院の検査では大きな異常はないが、体調がすぐれない
- 食欲が急に落ちたり、逆に食べすぎてしまったりする
生活のサイン
- スマホやパソコンの前で、ボーッと同じニュースやSNSを見続けてしまう
- 家にいても仕事や人間関係のことが頭から離れない
- 好きだった趣味に手が伸びなくなっている
- 「なんとなく気が重い日」が増えた
いかがでしょうか。
いくつか当てはまったとしても、「自分はダメだ」と責める必要はまったくありません。
むしろ「今の自分は、ちょっと考えすぎて疲れているのかもしれないな」と気づけたこと自体が、とても大切な一歩だと思います。
健康寿命を守る「脳の休ませ方」基本の3ステップ
ここからは、日常の中でできる「脳の休ませ方」を、できるだけシンプルに整理してみます。
特別な道具もテクニックもいりません。今の生活に少しだけ取り入れてみるイメージで読んでみてください。
1. まずは「呼吸」と「姿勢」を整えてみる
不安や心配で頭がいっぱいのとき、人は無意識に呼吸が浅くなりやすいと言われています。
呼吸が浅いと、体は「緊張している状態」と勘違いし、自律神経も休まりにくくなります。
おすすめは、次のようなとても簡単な呼吸法です。
- 椅子に浅めに腰かけ、背もたれにもたれすぎない程度に姿勢を整える
- 肩やお腹の力をゆるめる
- 4秒かけて鼻から息を吸う
- 6〜8秒かけて、口からゆっくり息を吐く
- これを数回くり返す
時間にすると1〜2分ほどですが、人によっては「少し頭がスッキリした」「肩が少し軽くなった」と感じることもあるようです。
「難しいことはできないけれど、ひとまず今できることから」と考えるとき、この呼吸+姿勢リセットは心強い味方になってくれます。
2. 考えごとは「頭の外に出して」みる
考えすぎ疲れをためやすい人は、まじめで責任感が強い方が多い印象です。
その分、頭の中で「忘れてはいけないこと」「やるべきこと」を抱え込みすぎてしまい、いつもフル稼働になりがちです。
そこで効いてくるのが、ノートやメモ帳に書き出す習慣です。
- 心配していること
- やらなければと思っていること
- 「こうなったらいやだな」という不安
などを、そのままの言葉で書き出してみます。
ポイントは、解決策を書こうと気負わず、「今の頭の中身を、いったん紙に移す」くらいの気持ちでやってみることです。
書き出してみると、
- 同じことを何度もぐるぐる考えていた
- 今日できることと、今はどうにもならないことが混ざっていた
と気づけることがあります。
頭の中だけで抱えているときよりも、「ここまでは今日やってみよう」「これは来週の自分に任せよう」と仕分けしやすくなり、脳の負担も少し軽くなっていきます。
3. 情報との距離を、少しだけ見直してみる
スマホやパソコンが当たり前になった今、
気づけば1日に何度もニュースやSNSを開いていませんか?
便利な一方で、「気になる情報が次から次へと流れ込んでくる」ため、頭が休むヒマを失いやすいのも事実です。
いきなり「SNSをやめる」といった極端なことを決める必要はありません。
まずは次のような、ゆるいルールから始めてみるのも一つの方法です。
- 寝る1時間前はスマホを見ない時間にしてみる
- ニュースアプリを開くのは、朝と夜の2回までにしてみる
- なんとなくダラダラ見てしまうアプリは、ホーム画面から1ページだけ遠ざけてみる
こうした小さな工夫だけでも、「いつの間にか情報に振り回されていた時間」が減り、頭の余白が少しずつ戻ってきます。
日常に取り入れやすい「プチ脳休憩」アイデア集
ここからは、私自身も取り入れている、短時間でできる「プチ脳休憩」のアイデアをいくつか紹介します。
全部やる必要はまったくなく、気になったものをひとつ試してみるだけでも十分です。
1日3回の「1分だけ空を見る」
朝・昼・夕方など、タイミングを決めて、1分だけ空を眺めてみます。
雲の形や色の変化に意識を向けていると、不思議と考えごとから少し距離が取れる瞬間があります。
外に出るのが難しいときは、窓から見える景色でも構いません。
大事なのは、「今、どんな空かな?」と意識を外側に向けてみることです。
「ながらストレッチ」で体と頭を同時にゆるめる
テレビを見ながら、歯磨きをしながら、エレベーターを待ちながら。
そんな「すき間時間」を使って、
- 首をゆっくり横に倒して伸ばす
- 両肩をぐるぐる回す
- 手を前に伸ばして、指先をぎゅっと握ってパッと開く
といった簡単なストレッチをしてみるのもおすすめです。
体を軽く動かすことで血行が良くなり、結果的に頭もスッキリしやすくなると言われています。
「運動」というと構えてしまう方も、これくらいのゆるさなら続けやすいのではないでしょうか。
「今日やめること」を1つだけ選んでみる
脳が疲れているときは、「やることを増やす」より「やめることを決める」ほうが、回復につながりやすいこともあります。
例えば、
- 今日は残業はしない
- 夕方18時以降は、仕事のメールを開かない
- 寝る前のニュースアプリは見ない
など、「今日だけのマイルール」をひとつ決めてみる。
それを実行できたら、ちゃんと自分をほめてあげる。
この積み重ねが、脳にとっての「休み時間」になり、結果として健康寿命を守る力にもつながっていくと感じています。
考えすぎ疲れと上手につきあうための「ものの見方」
考えすぎ疲れをゼロにするのは、現実的ではないかもしれません。
まじめで責任感のある人ほど、どうしてもいろいろ考えてしまうものです。
大切なのは、「考えすぎている自分を責めるのではなく、少しだけ考え方のクセをゆるめてあげる」ことだと感じています。
「0か100か」ではなく「60点でもOK」にしてみる
考えすぎるとき、心のどこかで
- 完璧にやらないといけない
- 失敗してはいけない
という思いが強くなっていることがあります。
そこで、一度自分に問いかけてみます。
- 「今日は60点くらいでも、大きな問題はないかもしれない」
- 「80点を目指して、20点分は“余白”として残しておこう」
このように考え方のハードルを少し下げるだけでも、
頭の中の圧力がふっとゆるむことがあります。
「今できること」と「今はできないこと」を分けてみる
心配ごとの多くは、「今すぐには変えられない未来」に関することかもしれません。
そんなときは、紙に二つの欄を作って、
- 今の自分ができること
- 今の自分にはどうにもできないこと
を書き分けてみるのも、ひとつの方法です。
「今できること」が1つでも見つかれば、そこにエネルギーを注ぐことで、少しずつ状況が動きはじめます。
一方で、「今はできないこと」は、いったん脇に置いても構わないと自分に許可を出してみる。
これを続けていると、
「何もできない」と感じていた状況の中にも、「自分が動かせる部分」が見えてくることがあります。
「助けを借りる」ことも、立派なセルフケア
日本人は、どうしても「自分で何とかしなければ」と抱え込みやすいところがあります。
しかし、考えすぎ疲れで体調を崩してしまう前に、
- 家族や友人に、「最近ちょっと疲れていてね」と話してみる
- かかりつけ医に、睡眠や体調の悩みを相談してみる
- 自治体や職場の相談窓口の情報を調べておく
といった「助けを借りる準備」をしておくことも、とても大切なセルフケアだと思います。
つらいときは、公的な相談窓口や専門家も頼っていい
「考えすぎ疲れ」が長く続き、
- 眠れない日が何日も続いている
- 食欲がほとんど出ない、または急に増えた
- 仕事や家事が手につかないほどしんどい
といった状態のときは、早めに専門家に相談することが勧められています。
厚生労働省が運営している働く人のメンタルヘルスのサイト「こころの耳」では、ストレスとのつきあい方や、セルフチェック、相談窓口の情報などがまとめられています。
また、お住まいの自治体でも、電話相談や対面相談の窓口を設けているところが多いようです。
こうした公的な情報は、信頼できる目安として参考になると思います。
「こんなことで相談していいのかな」と遠慮せず、「少ししんどいな」と感じたときこそ、早めに話を聞いてもらうことが、結果的に心と体を守る助けになります。
私がボディメイクで感じた「考えすぎない体づくり」の大切さ
ここからは、私自身の話を少しだけ。
私は53歳のときにライザップに通い始め、食事やトレーニングを続ける中で、33キロの減量を経験しました。※最終的には38.8kgの減量に大成功!!
その過程をまとめたのが、「ライザップ体験記ブログ※33キロダイエット成功ブログ大公開」という記事です。
そこでも触れていますが、体づくりを続ける中で気づいたのは、「体が整ってくると、頭も以前ほどネガティブな方向に暴走しにくくなる」ということでした。
もちろん、トレーニングを始めたからといって、すべての悩みが消えるわけではありません。
それでも、
- 週に数回、しっかり体を動かす時間がある
- 担当トレーナーと、その日の体調や気持ちを素直に話せる
- 体重や体脂肪率の変化を、数字として客観的に見られる
こうした環境に身を置くことで、「頭の中だけで悩む時間」が自然と減っていった感覚があります。
人生後半になると、若いころとは違う種類の悩みが増えてきます。
仕事、家族、健康、お金…。どれも大事だからこそ、いくらでも考え続けることができてしまいます。
そんなとき、
- ウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられる運動習慣を持つ
- 自分の体の変化を、記録しながら静かに眺めてみる
といった「体から整えるアプローチ」は、考えすぎ疲れをやわらげるうえでも、心強い味方になってくれると感じています。
「今からでも間に合う」脳の休ませ方で、健康寿命を伸ばしていく
ここまで、「考えすぎ疲れ」と体調不良の関係、セルフチェック、脳の休ませ方のアイデアなどをお話ししてきました。
人生の折り返し地点を過ぎると、つい「もう若くないし」「今さら変われない」と感じてしまうこともあるかもしれません。
ですが、脳の休ませ方や、ものの見方のクセは、何歳からでも少しずつ変えていくことができると私は思っています。
今日からできそうなことを、あらためてまとめてみます。
- 1日数回、姿勢と呼吸を整える時間をつくる
- 心配ごとをノートに書き出し、「頭の外」に出してみる
- スマホやニュースとの付き合い方を、少しゆるめてみる
- 「0か100か」ではなく、「60点でもOK」という考え方を試してみる
- しんどいときは、公的な相談窓口や専門家の力も借りてみる
- ウォーキングやストレッチなど、体から整える習慣を少しずつ育てていく
どれか一つでも、心に引っかかったものがあれば、ぜひ「今日の自分へのプレゼント」として取り入れてみてください。
それが、5年後・10年後もできるだけ元気に動き回るための、静かな一歩になっていくはずです。
考えすぎてしまう自分を責めるのではなく、
「よくここまで頑張ってきたな」といたわりながら、これからは少しずつ脳を休ませる方向にも舵を切っていきましょう。
健康寿命は、その積み重ねの先に、静かに伸びていくものだと感じています。

