【健康寿命】40代の“心の老化”を防ぐ朝の過ごし方

40代くらいになると、体だけでなく「心」の変化も気になってきませんか。
- 昔ほど新しいことにワクワクしない
- SNSやニュースを見ていると、ついイライラしやすい
- 若い人の感覚が、だんだん分からなくなってきた気がする
こうした感覚は、医学的な病気というよりも「心の柔らかさ」が少しずつ減ってきているサインかもしれません。この記事では、それを仮に「心の老化」と呼びながら、40代からでも取り入れやすい“朝の過ごし方”について、いっしょに考えていきます。
ポイントは、完璧な習慣を作ることではなく、「昨日よりちょっとだけ心がほぐれる朝」を増やしていくことです。健康寿命=元気に動ける時間を長くするための、ゆるやかな朝の工夫として読んでもらえたらうれしいです。
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40代から気になり始める「心の老化」とは?
体ではなく「心」が硬くなっていく感覚
「心の老化」という言葉には、少しドキッとする響きがありますよね。ただ、ここでお伝えしたいのは、「年齢を重ねること=悪いこと」という話ではありません。
年を重ねるほど、経験や知識が増えて判断は慎重になりますし、若い頃より落ち着いて物事に向き合えるようにもなります。それ自体は、むしろ人生の財産です。
一方で、経験が増えるほど、
- 「どうせ自分はこういうタイプだから」と決めつけてしまう
- 新しい考え方より、「今までのやり方」が居心地よくなる
- 世の中の変化に、つい否定的な気持ちを持ちやすくなる
といった“心の硬さ”も生まれやすくなっていくようです。こうした状態が続くと、世界の見え方が少しずつ狭くなり、「毎日がなんとなく同じ」の繰り返しになってしまうこともあります。
医学的な診断がつくような状態とは別に、「心の柔らかさ・しなやかさ」が失われていくイメージ。この状態を、この記事ではイメージしやすくするために「心の老化」と表現しています。
情報の取り方が心の柔らかさに影響する
心の柔らかさに、意外と大きな影響を与えているのが「朝、どんな情報に触れているか」です。
目が覚めて、布団の中でなんとなくスマホを開き、
- ニュースサイトでネガティブなニュースを眺める
- SNSで、誰かの愚痴や批判的な投稿を見る
- 昨日の仕事のメール確認を始めてしまう
こんな朝が続くと、心はまだ起ききっていないのに、頭だけが外の情報でパンパンになっていきます。気づけば、その日のスタートが「不安」「怒り」「焦り」などから始まってしまうことも少なくありません。
そうなると、心は「ゆっくり自分のペースをつかむ前に、外側に振り回される」状態になります。これが習慣化すると、少しの変化や違いに対して「受け入れる余裕」が育ちにくくなると考えられています。
逆にいえば、朝という一日のスタートの時間を、少しだけ丁寧に使ってあげることで、心の柔らかさ・若々しさを守りやすくなるのではないか、というのがこの記事のテーマです。
なぜ「朝の過ごし方」が心の若さに関わるのか
心と体は「朝のスタート」で1日の流れを決めやすい
私たちの体には、「体内時計」と呼ばれるリズムがあります。朝、光を浴びたり、一定の時間に起きたりすることで、このリズムが整いやすくなることが分かってきています。
厚生労働省でも、睡眠や休養がこころと体の健康に欠かせないことが紹介されています。休養・こころの健康なども、参考になると思います。
「夜の過ごし方」ももちろん大切ですが、実際には、
- どんな気分で一日をスタートするか
- 朝いちばんに、どんな言葉や情報を自分にプレゼントするか
といった「朝の入り口」の部分が、その日の心の状態に大きく影響しているようです。
いきなり完璧な早寝早起きを目指さなくても、「朝の10分だけ、自分の心にとってやさしい時間にする」という小さな一歩からでも、リズムはじわじわ整っていくように感じます。
同じニュース・SNSだけで朝を埋めると、心の視野が狭くなる
情報があふれている現代では、「何を見るか」以上に「何を見すぎないか」が心を守るポイントになるとも言われています。
例えば、
- 毎朝、同じニュース番組を流しっぱなしにしている
- 起きてから30分以上、SNSのタイムラインをスクロールしている
- メールやチャットアプリの通知をすぐに確認してしまう
こうした習慣があると、心のスペースが常に「他人の情報」で埋まってしまい、自分の感性や考えを感じる余白が減ってしまいます。
もちろんニュースやSNSが悪いわけではありません。ただ、「起きてすぐの一番繊細な時間帯」にこれらの情報を浴び続けると、心の柔らかさが少しずつ失われていくこともあるのではないか、と感じています。
そこでおすすめしたいのが、朝の最初の数分だけでも「スマホではなく、自分の心と向き合う時間」にしてみることです。次の章から、具体的な方法を紹介していきます。
40代から始めたい「心の若さを守る朝習慣」
① スマホを開く前に「自分の状態」を感じてみる
いちばんシンプルで効果的な習慣は、目覚めてからすぐにスマホを手に取らないことです。
と言っても、いきなり「朝1時間はスマホ禁止」にする必要はありません。まずは、
- 起きてから最初の3分だけ、スマホに触れない
- ベッドや布団の上で、ゆっくり伸びをしながら、今日の体調を確かめる
- 「今日はどんな一日にしたいかな」と、ぼんやりイメージしてみる
このくらいの小さなステップからで十分です。
3分のあいだ、
- 肩や首に力が入っていないか
- お腹や胸のあたりが、重く感じないか
- 頭の中で、昨日の仕事や心配事がグルグルしていないか
などを静かに観察してみましょう。まるで「自分の心と体の天気予報」をチェックするようなイメージです。
こうした時間を毎日少しずつ持つことで、「なんとなくモヤモヤする」「なんだか元気が出ない」といった小さな変化にも気づきやすくなると考えられています。これは、心の老化を早めにキャッチするセンサーを育てることにもつながります。
② 3分でもいい「静かな読書・日記タイム」
スマホの代わりに手に取りたいのが、本やノートです。
おすすめは、
- 枕元に、薄めの本や詩集、心がほっとするエッセイを置いておく
- 小さなノートとペンを用意して、「朝一言日記」をつける
「朝一言日記」は、ほんの一行でOKです。
- 「きょうは晴れ。窓からの光が気持ちいい」
- 「昨日より腰の重さが少し楽」
- 「出社前にコーヒーをゆっくり飲む時間を作りたい」
など、思いついたことをそのまま書き出します。完璧な文章にする必要はまったくありません。
こうした日記習慣は、メンタルヘルスの分野でも、ストレスの整理や自己理解の一助になるとされています。国立精神・神経医療研究センターのこころの情報サイトなどでも、こころの不調への対処法が紹介されていますので、気になる方は参考にしてみてください。
書くことで、自分の心の状態や、小さな喜びに気づきやすくなります。「昨日の自分より、ちょっとだけ優しくなれたかな」という感覚が、心の若さを保つ土台になると思います。
③ 五感を目覚めさせる「ちいさな朝の儀式」を作る
心を柔らかく保つには、「感性」を日々少しずつ刺激してあげることも大切です。難しいことをする必要はなく、五感をゆっくり目覚めさせるような“ちいさな儀式”を1つ決めてみましょう。
例えば、
- お気に入りのマグカップで、お茶や白湯をゆっくり味わう
- カーテンを開けて、窓から入る光や風を感じる
- ベランダの植物に水をあげながら、色や香りをめでる
- 好きな音楽を1曲だけ流して、「よし、今日も始めよう」と気持ちを整える
こうしたささやかな時間は、心に「今日も悪くないかもしれないな」と思える余白を作ってくれます。忙しい朝ほど、ほんの1〜2分の丁寧な所作が、1日の質を左右してくれることも多いように感じます。
④ 軽いストレッチや深呼吸で、心と体をつなぐ
心と体はつながっています。とはいえ、朝から激しい運動をする必要はありません。布団の上でできる簡単なストレッチや、椅子に座っての深呼吸だけでも十分です。
例えば、
- 両手を頭の上で組み、ゆっくり伸びをする
- 肩を前後に5回ずつ、ゆっくり回す
- 鼻からゆっくり息を吸い、お腹がふくらむのを感じながら、口から長く息を吐く
こうした動きは、自律神経のバランスを整え、気持ちを落ち着かせるのに役立つと考えられています。詳しい運動方法を知りたいときは、自治体の健康講座や、厚生労働省の「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳」などで紹介されている情報も参考になるかもしれません。
大切なのは、「やらなきゃ」と義務にするのではなく、「気持ちよいからやってみよう」という感覚で続けることです。
心の老化を遠ざける「情報との付き合い方」
朝はいちど「世界の音量」を絞ってみる
スマホやテレビを通じて、世界は一日中、私たちに話しかけてきます。便利な一方で、情報の音量が大きすぎると、心が疲れてしまうこともあります。
特に朝は、まだ心の防御力が整っていない時間帯です。そこでおすすめなのが、
- 起床から30分は、ニュース番組やワイドショーをつけっぱなしにしない
- SNSアプリの通知を、朝だけオフにしておく
- メールチェックは、出勤前の「この時間」と決めておく
といった、小さな「音量調節」をすることです。
もちろん、仕事の都合などで難しい方もいると思います。その場合も、「布団の中だけは通知を見ない」「コーヒーを飲み終わるまではSNSを開かない」といった、自分なりのルールを1つ決めるだけでも、心の余白がだいぶ変わってきます。
「追いかける情報」と「距離をとる情報」を分けてみる
情報には、大きく分けて2種類あるように感じます。
- 自分の生活や価値観を、少し豊かにしてくれる情報
- 不安や怒りだけが増え、心の余力を奪っていく情報
朝に触れる情報は、できるだけ前者を選びたいところです。
例えば、
- 人生の先輩たちのインタビューやエッセイ
- 健康寿命のヒントが書かれたコラム
- 趣味や学びに関するポジティブな記事
こうした情報に触れると、「自分もまだまだやれることがあるな」と心が軽くなります。一方で、批判的なコメントが飛び交っている投稿や、感情を強く揺さぶるニュースを、起きてすぐに浴び続けると、心は防御的・攻撃的になりやすくなります。
完全に避ける必要はありませんが、「朝いちばんは、心があたたかくなる情報を選ぶ」「重たいニュースは、心に余裕がある時間帯に見る」など、自分なりの線引きをしていくことが大切だと感じます。
続けるコツは「ゆるいルール」と「できた日の記録」
やることは1〜2個に絞る
新しい習慣を始めるとき、あれもこれも盛り込みたくなりますよね。
- 早起きして読書を30分
- 朝ヨガを20分
- 日記をきちんと書く
- ニュースチェックもしたい
…と、一気に増やすと、たいてい三日坊主で終わります。習慣づくりのコツは、「これだけはやる」という軸を1〜2個にしぼることです。
例えば、
- 起きてから3分はスマホに触れない
- ノートに一行だけ、その日の気分を書く
この2つができたら、その日は「十分できた」と自分をほめる。余裕のある日は、ストレッチや読書を追加しても良いですが、「おまけ」くらいの感覚で構いません。
できた日だけをカレンダーに丸をつける
習慣は、「続いていることが見える」とうれしくなり、自然と継続しやすくなります。
おすすめなのが、「できた日だけに印をつけるカレンダー」です。
- 朝の習慣ができた日は、カレンダーに○をつける
- 気分が良かった日は、◎など別のマークにしてもOK
- できなかった日は、何も書かない(×はつけない)
こうすると、カレンダーに○が並んできたとき、「意外と続いているな」と自信につながります。人は、「できていない日」ではなく、「できている日」に目を向けたほうが、心が前向きになるようです。
休日は少し違う朝を楽しむ
平日と休日で、まったく同じ朝時間だと、少し飽きてしまうこともあります。そこで、休日だけの特別ルールを作るのもおすすめです。
- 休日の朝は、いつもと違うカフェでモーニング読書をする
- 家族とゆっくり朝ごはんを作り、会話を楽しむ
- 近所を散歩しながら、「季節の変化探し」をしてみる
こうしたちょっとした変化は、心に「まだ知らない楽しみ方がある」という感覚を育ててくれます。それは、心の老化を防ぐうえで、とても大切な栄養になるのではないでしょうか。
和久井朗の体験:朝時間を変えたら、心の景色も変わった
ここで少し、私自身の話もさせてください。
私はかつて、体重がかなり重くなっていた時期があり、そこからライザップで33キロ減量した経験があります。そのときの記録は、ライザップ体験記ブログ※33キロダイエット成功ブログ大公開にまとめていますが、じつは「身体の変化」と同じくらい、「朝の心の状態」が大きく変わったことを今でもよく覚えています。
以前の私は、朝起きると同時にスマホでメールやSNSを確認し、「今日もまたあれをやらないと」「昨日のあの件はどうなっただろう」と、焦りと不安で頭の中がいっぱいになっていました。
ライザップでの生活が始まり、担当トレーナーとのやりとりの中で、「朝いちばんに、自分の体調と気分を感じてみましょう」と言われたのがきっかけで、朝の過ごし方を少しずつ変えるようになりました。
具体的には、
- 起きたらまず、コップ一杯の水を飲み、深呼吸する
- 体重計に乗りながら、その日の体調を一言メモする
- スマホを開くのは、身支度がだいたい整ってからにする
というシンプルなルールです。
それだけのことですが、「朝いちばんに、自分を大切に扱う」という感覚が少しずつ育っていきました。すると不思議なもので、同じような忙しい一日でも、以前より穏やかな気持ちでスタートできる時間が増えていったのです。
もちろん今でも、うまくいかない朝はたくさんあります。それでも、「自分なりのリセットボタン」をいくつか持っているだけで、心の戻り方が変わると感じています。
「なんとなくつらい」が続くときは、ひとりで抱え込まない
ここまでお読みいただき、「朝の過ごし方なら、少し変えられそうだな」と感じていただけたらうれしいです。一方で、
- 眠れない日が長く続いている
- 食欲がまったく出ない、または食べすぎてしまう
- 何をしても楽しく感じられず、仕事や家事に手がつかない
といった状態が続く場合には、生活習慣だけでなく、心の病気が背景にあることも考えられます。
厚生労働省の心の健康に関する情報や、「まもろうよ こころ」特設サイトでは、全国の相談窓口や支援制度が紹介されています。また、お住まいの自治体のホームページでも、「こころの健康」「メンタルヘルス相談」などのページが設けられていることが多いです。
「このくらいで相談するのは大げさかな」と思う必要はありません。朝の過ごし方を整えることと同じくらい、「つらいときは助けを借りる」ことも、心の若さを守る大切な一歩だと感じます。
まとめ:心の若さは「昨日より少し丁寧な朝」から
40代からの「心の老化」をテーマに、朝の過ごし方についてお話してきました。最後に、内容を簡単にまとめます。
- 「心の老化」とは、経験を重ねる中で心の柔らかさや視野が少しずつ狭くなっていくイメージのこと
- 朝いちばんの時間は、心と体のリズムを整える大切なタイミング
- スマホやニュースより先に、「自分の状態」を感じる数分を持つことで、心の余白が生まれやすくなる
- 読書・日記・五感を目覚めさせるちいさな儀式・軽いストレッチなど、できそうな朝習慣を1〜2個だけ選ぶ
- できた日にはカレンダーに○をつけるなど、「できている自分」を見える化すると続きやすい
- 「なんとなくつらい」が続くときは、かかりつけ医や自治体・専門機関の相談窓口に頼ることも大切
健康寿命をのばすというと、「運動をしなくては」「食事を完璧にしなくては」と考えてしまいがちですが、心の習慣も同じくらい大切です。
明日の朝、すべてを変える必要はありません。まずは、
- スマホを開く前に、深呼吸を一度してみる
- ノートに一行だけ、今日の気持ちを書いてみる
このどちらか一つからで十分です。その小さな一行が、数ヶ月後、数年後の「心の若さ」と「元気に動ける時間」につながっていくかもしれません。
40代からの朝時間は、まだまだこれから変えていけます。ご自身のペースで、できるところから試してみてくださいね。

