【健康寿命】最後まで元気で生きる秘訣、それは「今日を楽しむ力」

このページでは、シリーズ企画「健康寿命」の第60回として、「最後まで元気で生きる秘訣=今日を楽しむ力」というテーマをじっくりお話しします。
健康寿命というと、「運動」「食事」「検診」など、どうしても“やるべきことリスト”を思い浮かべやすいかもしれません。でも、僕がRIZAPのボディメイクや日々の生活を通していちばん感じているのは、
「未来を心配しすぎるより、今日一日をちゃんと楽しめているか」
ここが整っている人ほど、結果的に長く元気で動ける、ということです。
この記事は、40代・50代・60代・70代の方が、「今からでも間に合う」「今日からゆるく試してみよう」と思っていただけるように、専門用語をできるだけ使わずにまとめました。コーヒーでも飲みながら、ゆったり読んでくださいね。
目次(表示させると見出しが見られますよ!)
「健康寿命」は遠い未来の話ではなく、今日の積み重ね
健康寿命とは「元気でいられる期間」のこと
まずは軽くおさらいです。「健康寿命」という言葉はテレビや雑誌でもよく聞くようになりましたが、イメージとしては、
「病気やケガで日常生活に大きな制限が出る前までの、“自分の足で歩き、自分のことは自分でできる期間”」
こんな風に捉えるとわかりやすいと思います。
平均寿命が「生きている年数」だとしたら、健康寿命は「元気に動ける年数」。この“元気でいられる時間”を少しでも長くしていくのが、僕たちの目指したいところですよね。
未来の数字より「今日の体調・気分」がベースになる
健康寿命の統計データは、厚生労働省の調査などで定期的に発表されています。ニュースで「男⼥ともに○歳」「平均寿命との差は何年」という話を聞くと、つい自分の年齢と重ねてドキッとしてしまうこともあるかもしれません。
ただ、ここで大事なのは、「統計の数字」そのものよりも、
- 今日ちゃんとごはんを味わえたか
- 誰かと笑い合う時間があったか
- 自分の体を「よく頑張ってるな」とねぎらえたか
こうした、今日一日の体験の質です。
統計はあくまで社会全体の傾向を教えてくれるもの。実際のあなたの健康寿命は、「今日をどう過ごしたか」の積み重ねで、静かに、でも確実に形作られていきます。
「今日を楽しむ力」が健康寿命の土台になる理由
ここで出てくるのが、この記事の主役である「今日を楽しむ力」です。
今日を楽しむ力といっても、「毎日イベントだらけ」「刺激だらけの生活を送る」という意味ではありません。むしろ、
- いつもの朝ごはんを少し丁寧に味わう
- 通勤や買い物の途中で、空や季節の変化に目を向けてみる
- 誰かの一言に「ありがたいな」と感じる
こうした小さな“うれしい”“気持ちいい”をキャッチできる力です。
この感覚があると、心が少し軽くなり、体を動かそうという気持ちも生まれやすくなります。つまり、
「今日を楽しむ力」=「心のエンジンを温める力」
このエンジンが温まるからこそ、健康習慣も続きやすくなり、結果的に健康寿命にもつながっていくと考えられます。
「今日を楽しむ力」が心と体にもたらす、やさしい変化
1. 心の余裕が生まれ、未来への不安が少し和らぐ
年齢を重ねると、どうしても「老後の資金」「病気のリスク」「仕事をやめた後の生活」など、先のことを考える場面が増えてきます。
もちろん、将来の準備は大切です。ただ、頭の中が不安でいっぱいになってしまうと、
- 今やっていることが楽しめない
- せっかくの時間なのに、ずっと心配ごとを考えてしまう
- 体を動かす気力が湧かない
こんな状態になりやすくなります。
そこで意識したいのが、「とりあえず今日一日をどう心地よく過ごすか」という視点です。
未来のことは、ひとまずノートにメモしておく。具体的な手続きが必要なものは、予定表に書いておく。ここまでできたら、あとは「今日やれること」に意識を戻してみるのもひとつの方法です。
小さな楽しみや心地よさを味わう時間が増えると、精神的な余裕が生まれ、結果的に「先のことに向き合う力」もゆっくり戻ってきます。
2. 体を動かすきっかけが、自然と増えていく
運動習慣を続けるコツのひとつは、「やるべきこと」ではなく、「やると気持ちいいこと」として体験できるかどうかだと感じています。
たとえば、
- お気に入りのカフェまで、あえて少し遠回りして歩く
- 好きな音楽を聞きながら、家の中でゆっくりストレッチをする
- 家族や友人と話しながら、近所を一周する
こうした「楽しみ」とセットになった動きは、「運動しなきゃ」と気合を入れなくても続きやすくなります。
今日を楽しむ力が育つほど、
- 「ちょっと外の空気を吸いたいな」
- 「この景色を見に行きたいな」
といった気持ちが自然と生まれ、その結果として日々の歩数や活動量が増えていきます。
3. 人とのつながりが、ほどよい刺激と安心感をくれる
今日を楽しむ力は、人との関わりの中でも大きく育っていきます。
たとえば、
- 何気ない世間話で笑い合う
- 同じ趣味を共有する仲間と、近況を報告し合う
- 家族と「今日はこんなことがあってね」と話す
こうした時間は、心をほぐし、安心感を与えてくれます。人とのつながりは、孤立の予防にもなり、結果として健康寿命を支える大きな柱になるとも考えられています。
「人付き合いが少し苦手だな」と感じる方も、「一対一で、短い時間だけ」でも十分です。コンビニの店員さんへの「ありがとう」からでも、今日の楽しみは始まります。
今日を楽しむための「小さな楽しみ」の見つけ方
ここからは、具体的にどんな風に「小さな楽しみ」を見つけていくか、暮らしの場面ごとに見ていきます。
1. 朝時間を少しだけ“自分のための時間”にする
一日のスタートに、ほんの5分でも自分のための時間を作ると、その日全体の雰囲気が変わってきます。
- お気に入りの飲み物を、味わいながらゆっくり飲む
- 窓を開けて、空気と空を感じる
- 「今日楽しみにしていること」を頭の中で一つだけ挙げてみる
どれも特別な道具はいりません。ポイントは、「ながら」ではなく「それだけに意識を向けてみる」ことです。
コーヒーやお茶の香り、カップの温かさ、口に含んだときの味わい。そんな感覚をしっかり味わう時間は、簡単なマインドフルネス(今この瞬間に意識を向ける練習)のような役割も果たしてくれます。
2. 食事の時間を「味わう時間」に戻してみる
忙しい日が続くと、食事が「お腹を満たすだけの作業」になってしまうことがあります。でも、健康寿命を考えると、食事は「栄養」と同じくらい「楽しみ」の要素も大事です。
今日からできる小さな工夫として、
- 最初の一口だけは、よくかんで味わう
- スマホやテレビを消して、料理の見た目や香りにも目を向ける
- 「この一品、なかなかおいしくできたな」と自分をほめてみる
こうした意識づけをすると、同じメニューでも満足感が変わってきます。「食べすぎ防止」にもつながることがあるので、体重管理をしている方にもおすすめです。
3. 家事や仕事の中に「好きな要素」を混ぜる
掃除や洗濯、料理、書類仕事など、日常のタスクはどうしても「やらなきゃモード」に入りがちです。そこで、ひと工夫。
- 好きな音楽やラジオをかけながら進める
- 終わったら自分に小さなごほうび(お茶を一杯など)を用意しておく
- 「ここまでできたらOK」とハードルを低めに決めておく
僕自身も、家事や仕事のときに好きな音楽をかけることが多いです。単調な作業でも、「この曲が終わるまで」「このアルバムの間だけ」と区切ると、驚くほど集中できたりします。
4. 一人時間の「ボーッとする」をゆるく肯定してみる
何もしない時間に罪悪感をおぼえてしまう方も多いかもしれません。でも、健康寿命を考えるうえでは、頭も心も「休む時間」がとても大切です。
ベランダや庭で、飲み物を片手にただ空を眺める。公園のベンチで、行き交う人をぼんやり眺める。こうした時間は、一見何もしていないようで、心と体のクールダウンタイムになっています。
「何もしていない自分」を責めるのではなく、
「今日はちゃんと休む日だな」
と認めてあげるだけでも、気持ちはずいぶん軽くなります。
「今ここ」を味わうための、シンプルなマインドフルネス習慣
ここでは、難しい瞑想や専門的なテクニックではなく、日常の中で取り入れやすい「今ここ」に戻る小さな習慣をいくつか紹介します。
1. 「三呼吸だけ深く」のミニ休憩
何かに追われているときや、気持ちがザワザワするときにおすすめなのが、
「三呼吸だけ深く吸って、深く吐く」
というミニ休憩です。
- 背筋を少し伸ばし、肩の力を抜く
- 鼻からゆっくり息を吸い、肺がふくらんでいくのを感じる
- 口や鼻から、ゆっくり息を吐き出す
これを、意識して3回だけ行ってみます。
ポイントは、「うまくやろう」と思わないこと。息が浅くなっていても、「今ちょっと緊張していたな」と気づけるだけで十分です。
2. 「五感メモ」を1日1つだけ
今日を楽しむ力を育てる簡単な方法として、「五感メモ」という遊びがあります。
やり方はとてもシンプルです。
- 今日いちばん心地よかった「音」
- 今日いちばん印象に残った「色」
- 今日いちばんホッとした「香り」
などを、どれかひとつだけ選んで、寝る前にメモするだけ。
「今朝の味噌汁の香り」「散歩中に聞こえた鳥の声」「夕焼けのオレンジ」…そんな小さな記録を積み重ねると、「今日もけっこう悪くなかったな」と思える日が増えてきます。
3. 「ひとつだけゆっくりやる時間」を作る
忙しい一日の中でも、どこか一ヶ所だけ、あえてゆっくりやる時間を入れてみるのもおすすめです。
- 歯みがきの最後の30秒だけ、丁寧にみがく
- 階段を上がるときに、一段ずつ足の裏の感覚を感じてみる
- お風呂で肩にお湯をかけるとき、その温かさに意識を向ける
どれも「ついで」にできることばかりですが、「今やっていること」を意識して味わう練習になります。
こうした時間は、研究の世界でも「主観的な幸せ感」や「ストレスの軽減」に関係していると報告されていて、健康寿命を支える土台としても注目されています。
落ち込む日・やる気が出ない日こそ「今日を楽しむチャンス」
いつも元気でいる必要はない
ここまで読むと、「そんなふうに毎日楽しめたらいいけれど、正直そんな余裕がない日も多い」という声も聞こえてきそうです。
僕もふくめ、多くの人にとって、
- 体がだるい日
- 気持ちが沈む日
- やる気がまったく出ない日
は普通にあります。むしろ、「いつも前向きでいなきゃ」と思いすぎるほうが、心には負担になってしまうかもしれません。
「今日は三割でOK」と決める発想
そんなときにおすすめなのが、「今日は三割でOK」というマイルールです。
仕事や家事、運動、どれも完璧にやろうとせず、
- 最低限これだけできれば、自分を合格にしてあげる
- それ以外は「できたらラッキー」くらいに考える
というゆるいラインをあらかじめ決めておくイメージです。
「今日は洗濯だけできればOK」「今日はストレッチ3分だけで合格」「今日はちゃんとごはんを食べるだけで十分」など、ハードルをぐっと下げてあげると、心が少しラクになって、結果的に三割どころか五割、六割できてしまうこともあります。
落ち込む日こそ「自分をねぎらう言葉」をかけてみる
やる気が出ない日ほど、自分に対して厳しい言葉をかけてしまいがちです。
そんなときは、あえて意識的に、
- 「今日はよく頑張ってるよ」
- 「ここまで続けてきた自分は、なかなかえらい」
- 「しんどい中でも、お風呂には入った。十分すごい」
と、自分の味方として声をかけてみるのも大切です。
自分を責める言葉が減り、自分をねぎらう言葉が増えると、明日また小さな一歩を踏み出そうという気持ちが戻ってきやすくなります。
僕自身が「今日を楽しむ力」に助けられた体験
53歳でライザップに通い始めたときの不安
僕がRIZAPに通い始めたのは、53歳のときでした。
正直に言うと、その頃は「今から体を変えられるのか」「この先どんなふうに歳を重ねていくんだろう」と、不安でいっぱいでした。体重も重く、体力も落ちていて、鏡を見るのもあまり好きではありませんでした。
そんな状態からのスタートだったので、最初は「少しでもサボったらダメだ」「完璧にやらなきゃ」と力が入りすぎていた時期もあります。
「今日できたこと」に目を向けるようになって変わったこと
そこから少しずつ変わっていったきっかけは、トレーナーからかけてもらった、ある一言でした。
「和久井さん、できなかったところより、今日できるようになったところを一緒に見ていきましょう」
その言葉をきっかけに、
- 「今日は体重が減った/増えた」だけで一喜一憂しない
- 「昨日より一回だけ多く動けた」「今日は食事をちょっと整えられた」といった“小さなできた”に目を向ける
- トレーニング後の爽快感や、筋肉痛さえも「生きてるなあ」と楽しむ
こうした視点を持てるようになりました。
結果的に、体重は大きく変わり、体型もガラッと変わりましたが、その裏側にあったのは、「今日を楽しむ力を少しずつ育てていったこと」だったと、今振り返って強く感じています。
このあたりの詳しい体験は、ライザップ体験記ブログ※33キロダイエット成功ブログ大公開にもまとめていますので、興味のある方はのぞいてみてください。
健康寿命=「これからも自分の足で動き続けたい」という願い
RIZAPでの経験を通して強く実感したのは、
「細マッチョになりたい」「若返りたい」だけが目的ではなく、最後まで自分の足で動けるようにしておきたい
という願いでした。
そのためには、激しいトレーニングだけでなく、
- 日々の小さな動きを楽しむこと
- 食事を「がまん」ではなく「選ぶ楽しみ」として捉えること
- 心が疲れたら、ちゃんと休み、自分をねぎらうこと
こうした積み重ねが、とても大事なのだと今は感じています。
専門的な情報とのつき合い方と、上手な頼り方
国や自治体、企業の情報も「参考資料」として活用する
健康寿命や生活習慣に関する情報は、インターネット上にもたくさんあります。その中でも、
- 厚生労働省の「健康寿命の基礎知識」や白書
- 市町村の健康づくり・介護予防のページ
- 国内メーカーが運営する、ロコモや栄養に関する情報サイト
などは、比較的信頼しやすい情報源として役立ちます。
たとえば、健康寿命の定義や平均寿命との違いについては、厚生労働省のe-ヘルスネットがわかりやすくまとめてくれていますし、ロコモ(運動器の衰え)と健康寿命の関係について解説したメーカーサイトもあります。
この記事でも、そうした公的機関や国内企業の情報を「参考資料」として眺めつつ、実際の生活の中でどう活かしていくかという視点でお話ししてきました。
専門家の意見と、自分の感覚の「両方」を大切にする
もちろん、体調や持病については、医師や専門家の意見がとても大切です。この記事で書いている内容は、あくまで「日々の暮らしの工夫」としての提案であり、治療や診断に代わるものではありません。
大事なのは、
- 専門家の意見やデータという「地図」を参考にしつつ
- 自分の体の感覚や、心の声という「コンパス」もちゃんと使う
というバランスだと思っています。
しんどいときは無理せず休む。気になる症状が続くときは、早めに医療機関に相談する。その上で、日常の中では「今日を楽しむ小さな工夫」を重ねていく。この流れが、健康寿命をやさしく支える一つの形ではないでしょうか。
まとめ:未来を心配しすぎず、「今日を楽しむ力」を育てていく
ここまで、「最後まで元気で生きる秘訣」としての「今日を楽しむ力」についてお話ししてきました。最後に、ポイントを整理しておきます。
この記事でお伝えしたかったこと
- 健康寿命は、遠い未来の数字ではなく、「今日の過ごし方」の積み重ねで育っていく
- 今日を楽しむ力とは、「特別なイベント」ではなく、「日常の小さな心地よさ」をキャッチできる力
- 小さな楽しみが増えると、心に余裕が生まれ、自然と体を動かすきっかけも増えていく
- 落ち込む日・やる気が出ない日もあって当たり前。「今日は三割でOK」と決めて、自分をねぎらうことが大切
- 公的機関や国内メーカーの情報は「地図」として参考にしつつ、自分の感覚という「コンパス」も忘れない
「今日を楽しむ」ための、小さな一歩
この記事を読み終えたあと、もし気が向いたら、
- ベランダや庭、玄関先でもかまわないので、少し外の空気を吸ってみる
- お気に入りの飲み物を一杯、ゆっくり味わう
- 「今日いちばん心地よかったこと」を一つだけ思い出してみる
そんな小さな一歩から始めてみてください。
健康寿命を伸ばすというと構えてしまいがちですが、実はその土台にあるのは、
「今日を、できる範囲で、ちゃんと楽しむ」
という、とてもシンプルな力なのかもしれません。
年齢を重ねた今だからこそ、
- 若い頃とは違うペースで
- 自分なりの楽しみ方で
- 自分の体と心をねぎらいながら
健康寿命を育てていくことができます。
この記事が、「今日」を少しだけやさしく、あたたかく味わうきっかけになれば、うれしく思います。
※本記事は、筆者自身の経験と公的機関などの情報をもとにした一般的な考え方の紹介です。具体的な治療や診断については、必ず医師や専門家にご相談ください。

